景気対策 其の②~経済主体の役割~
2010.08.31

・八方塞の日本経済ではありますが、景気回復後の豊かな社会(Affluent Society)を夢見たい
 ものです。  

・日本経済に大きな影響を与える経済主体としては、日本政府、日本銀行、個人、法人が
 あります。

・経済主体の日本経済における役割
 日本政府~租税政策(税金項目、税率上下)、国債発行、財政支出(支出項目及び金額)
 日本銀行~金利政策、公開市場操作(オペ操作)、準備率操作、資金量の直接管理
 個人消費~何をいくら購入するかの決定(個々人の総体)
 法人投資~設備、在庫に於ける国内への投資(個別法人の総体) 


景気対策 其の①~八方塞り~
2010.08.30

・日本経済は、或る例外を除いては戦後一貫して成長を続けて、終には世界第二の経済大国に
 なり、日本国民としては賛美すべきものと思います。

・しかし、バブル崩壊後の景気停滞が長引いて、日本経済は隣国中国の追い上げを受けて
 経済大国第二位の地位を譲らざるを得なくなりました。残念と言えば残念ですが、日本経済の
 置かれた状況を見てみると仕方が無いと思える一面もあります。

・働き蜂、ウサギ小屋、学級崩壊、苛め、家庭崩壊、親子関係希薄、熟年離婚等々の事象を
 見るに付け、過去を振り返って反省をする時期かとも思います。
 経済大国になった恩恵との裏腹に、被った不利益もあることを頭の片隅に置いておきたい
 ものです。

・人間として生きる目標を経済価値から別の指標に目を向け始めたのだと思います。
 そこで景気浮揚策実施よりも、他の目標を優先させてしまう心理が働き、景気刺激策の実行が
 伴わない、乃至はその効果が出にくいのではないでしょうか

倒産の兆し 其の23金融機関の情報把握~資金繰の乱れ~
2010.08.27

・流動資金に余裕がなくなってくると発生してくる事項が下記四項です。
 ① 同時交換        手形交換所に持ち出されている小切手等を見返りに出金充当の状態
 ② 入金待ち         金融機関の営業時間(午後3時)内に決済用の資金手配不能状態
 ③ 切手過振り   当日入金の小切手等を見返り(決済未確認)に出金充当の状態
 ④ 当座過振り   当日の預金勘定マイナス発生の状態

・何れも資金的な余裕欠如の発生であり、手形等の不渡りが予想される前触れの一つです。
 偶々発生したのか、日常的に発生するのかを見極める必要があります。
倒産の兆し 其の22金融機関の情報把握~借入金返済遅延~
2010.08.26

・金融機関等の取引において、最重要な事項は約束厳守です。其の典型例が借入返済の
 期日履行です。

・決められた期日に決められた元利金返済がなされていけば、金融機関等の信用を維持
 出来ますが、逆に返済予定日に決められた返済を履行しないと金融機関からの信用を
 大きく失墜することになります。

・新たな借入申し込みをしても、借入が出来なくなったり、借入条件がより厳しくなったりします。
倒産の兆し 其の21金融機関の情報把握~借入過大、金利負担大~
2010.08.25

・金融機関は、常に融資先から月次損益、資金繰表、金融機関別借入残高等の資料を入手
 しています。

・毎月の支払金利額、借入前月末残高等の推移を見て、体力を上回る金利支払をしていないか
 高金利借入に手を出していないかをチェックしています。一般の事業会社よりもかなり前に
 融資先の異常を知りうる立場にあることになります。
倒産の兆し 其の⑳金融機関の情報把握~取引行の増加、変更~
2010.08.24

・企業等が順調に商業活動をしていれば大切な顧客として、金融機関は取引維持を図ろうと
 したり、他の取引金融機関を排除しようとします。

・取引金融機関が増加したり、変更になっても見過ごしたり許したりするのは、従来の取引
 金融機関が当該企業との取引妙味を感じなくなったり、取引リスクを減らそうとしている
 現れであって、取引関係を縮小、関係終了を図ろうとする意図があります。

倒産の兆し 其の⑲金融機関の情報把握~信用照会の急増~
2010.08.23

・新規に取引をしようとすると、興信所情報をネットベースで入手したり(帝国データバンク、
 東京商工リサーチ等)、更には興信所に対して信用調査の依頼を行います。或いは悪い噂の
 出た販売先、仕入先に対しても興信所を使って信用調査を行うことがあります。

・興信所は当該先企業等を訪問したり、口座取引のある金融機関を訪ねて当該企業の状況を
  ヒヤリングします。

・無論、金融機関は当たり障りの無い事を言うだけに過ぎませんが、特定の企業等がたびたび
 興信所から信用調査を受けると、自ずと何かを感じ始めます
倒産の兆し 其の⑱金融機関の把握~支手決済日の乱れ~
2010.08.20

・通常、買掛先に対する支払条件の一つである手形決済日は必ず決まっているものです。
 例として、月末締め、翌月末手形払い、手形三ヶ月期間等との商慣習にて行われている
 ことが多いかと思います。

・ところが、突発的な手形決済については社内の事情通りにはいかず、先方の都合にて
 決められることが大半です。従って手形決済日が通常の決済日と異なって、思いがけない
 日にちに手形決済が行われることになります。
倒産の兆し 其の⑰金融機関の情報把握~支手決済の急増~
2010.08.19

・当座預金勘定の入出金状況を見ますと、当該事業所等の支払状況(支払先、支払金額
 支払日)を把握することができます。

・決算書等の支払手形発行の一覧先に掲載されていない先から突如、手形が回ってくることが
 偶にあります。無論商取引先であれば何ら問題ありませんが、訳のわからない入金先から
 手形が回ってくることもあります。月間支払手形決済額が通常月より多くなります。

・借入手形の決済を含めた融手の決済等が一因かと思われます。
倒産の兆し 其の⑯金融機関の情報把握~突発的な融資申し込み~
2010.08.18

・事業会社等は、手元資金に余裕があれば資金手配の事前対応が十分にできて、資金需要が
 突発的に発生することはあまりありません。

・しかし、資金的に余裕がないと、手を尽くして資金確保に奔走しますが最終的に金融機関等に
 融資の申し込みをしてきます。切羽詰った融資申し込みとなるわけです。

・突然の融資申し込みの背景には損益赤字、資金手当てが上手くいかなかったという事実
 隠されています。金融機関としては一層融資姿勢が慎重にならざるを得ません。
円周率π~パソコンでの計算~
2010.08.17

・最近の新聞報道によれば、円周率πの数値が小数点以下五兆桁まで、パソコンによって
 計算できたとされています。個人の方二人が己のパソコンを使って計算したと言うことで
 大変驚いています。

・小学生で習う算数では円周率=3.14とされていますが、中学生の数学では円周率=πと
 表示されるようになっています。

・円周率は元々、円の直径と円周との比率を表現したもので円周率=有理数では表現できず、
 仕方なく円周率=πという表現に留めています。円周率は無理数でしかも繰り返しが無い
 数値につき、5兆桁にもなってしまいます。それでも尚、等号関係で表現できません。

・ギリシャの数学者:アルキメデスは円と多角形を使って円周率を求めようとしましたが、
 或る一定の範囲の不等号関係で止まりました。223/71くπく22/7という関係です。
 今から2千年以上も前に考えたという事、そのものが素晴らしいものだと思います。

・第一線を退いて、何もすることが無く時間をもてあましている人は、円周率を出来るだけ
 等号関係に近づけるよう挑戦することをお勧めいたします。人間が2千年以上かかっても
 計算できなかった数値を解き明かす夢を持つのも頭脳体操の一つになるかと思います。

・小生は数年前から挑戦している一人です。
電車内での親子~会話が無い~
2010.08.16

・真夏の夜の風物詩、花火大会での親子会話が少ない事実を残念に思いましたが、
 電車内で或る光景に出会って、更に考えさせられました。

・電車内で、小生の座席の前に座っている家族四人の様子でした。
 父親は携帯電話を眺め、母親は目を閉じ、 男の子(10歳前後)は所在無さそうに体をゆすり
 女の子(12歳前後)は本を読んでいました。

・小生が異様に感じたのは、親子四人の会話が無く、更に父親、母親が会話をしようとする
 姿勢すら感じられなかったことです。
 父親と母親が一緒にいながら、何の会話もせず別々の行動を取っており、はたまた二人の
 子供との会話をしていない光景を見て残念に思いました。無論、個別家族の事情があって
 小生一人だけの思い過ごしであればよいのでしょうが。
夜空の花火~親と見た思い出~
2010.08.13

・先日、家の近所で夏の夜空を彩る花火大会が二年振りに開催されました。
・駅から花火を見る会場まで、家族連れ、若人等老若男女達が楽しそうに会話を弾ませながら
 歩いて行きました。彼らを見ながら、今日の打ち上げ花火観覧が一生の思い出に繋がるよう
 心の中で祈りました。

・小生が就学前の頃(年齢ははっきりとは覚えていませんが)、近所の人々を交え母親と一緒に
 隅田川で行われた打ち上げ花火を見た記憶があります。
 当時の思い出として、太平洋戦争終結後間もない頃でしたので、打ち上げ花火とはいへ
 一度打ち上げられると、次の花火が打ち上げられるまでかなりの時間がありました。

・今にして思えば、この間隔の時間に母、近所の人々との会話のやり取りをしたことが記憶に
 鮮明に焼き付いています。花火の形状、大小、色、音について各人各様の感想を言い合って
 会話を楽しみました。それだけ会話をしても、尚、次の花火が打ち上げられるまでには更に
 時間を要しました。まさに、首を長くしてと言う表現がぴったりの感じで踵を上げて背伸びをし、
 手をかざして遠い夜空を懸命に眺めていました。其の情景が昨日のように目に浮かびます。
 この会話を通じて、同じ人間でありながら自分の感じ方と他人とでは異なることがあるものだと
 不思議に感じたものでした。

・近時の打ち上げ花火は、まさに打ち上げの連続で次から次へと続き、親子の会話が入り込む
 余地が無きに等しいものです。親子の会話を交わそうとすると、次の花火が打ちあがり、親子
 共々目を夜空に向けてしまい、会話の遣り取りをしなくなってしまいます。
貧しいが故に親子の会話が弾んだ時代が幸せなのか、豊かさ故に親子の会話が少ない
 時代をよしとするのかを考えさせられる夜空の花火でした。
高齢者の行方不明~親子関係の希薄~
2010.08.12

・高齢者の親の行方を知らない、10年以上も親と会ったことが無いという子供がいるとは
 驚きです。

・其の原因を小生なりに列挙してみます。
 1、親が子供に対して慈しみの心を抱いていない
 2、子供は親に対して「孝」、「敬」の念を抱かない
 3、死亡、出生の届けは個人が役所に対して行う
   個人の届け出に対して行政が介入できない
 4、個々人の対立が他人ばかりか、親子間ですら発生している
 5、個人意識が強くなって、他人との接触を忌避する 
 6、地域社会との絆が細い、縁が薄い
   自分から地域社会に溶け込もうとしない、地域活動/行事に参加しない、
   隣近所と挨拶すらしない、向こう三軒両隣との付き合いが煩わしいと感じている

・一人の人間が両親から誕生する確率は五百兆分の一といわれていますが、両親から
 授かった「生」は稀に見る貴重なものであり、貴重なものを授けてくれた両親には大いに
 感謝したいものです。

・「親の恩は山よりも高く、海よりも深い、一生かかっても到底返し尽くせない。」と高校時代に
 倫理社会の授業で教わったことが有り、今でも鮮明に記憶しています。

・吉田松陰作
 「親思ふ心にまさる親心、けふのおとずれ何と聞くらん」
 安政の獄に囚われた時に詠んだ歌です。
 両親は自分が親を心配するより遥かに子供の自分のことを気遣ってくれている、にも拘らず
 幕府に睨まれ罪人として獄に繋がれることになっては、両親の悲しみはいかばかりかと
 両親に心配をかけて相済まないとの心情が溢れ出ています。
 親が子を慈しみ、子が親を慕う愛情が言葉の端々に感じられ、胸を打たれてしまいます。
倒産の兆し 其の⑮金融機関の情報把握~預貸率悪化~
2010.08.11

・事業会社等の資金繰が苦しくなると、手元資金が枯渇することは言うまでもありません。

・此れが如実に現れる事象は、当座預金等の流動性預金残高(月中の平均残高)です。
 毎月の平均残高推移を見て、前月比、前年同月比等の推移を見て変化を読み取ります。

・売上減少、回収条件悪化、支払条件悪化、他行取引開始等、預金残高減少の背後にある
 現象を見つける必要があります。金融機関等は損益悪化に繋がる現象を預金残高推移の
 中から見つけることができます。

預貸率の推移を見て、当該企業等の業績悪化等の兆しを感じ取ることになります。
倒産の兆し 其の⑭金融機関の把握~売上額、仕入額~
2010.08.10

・融資先等から直接情報を入手する以外に、金融機関等は融資先の実態を把握できる情報を
 自分で入手できる立場もあります。当座預金等の毎日の入出金状況です。

・販売先名、販売先への売上額、仕入先名、仕入先への支払額等金額に関わる事項が手に
 取るようにはっきりと判ります。売上減少等には立ち行かなくなる事態が潜んでいる事を感じ
 取ります。
倒産の兆し 其の⑬銀行の情報把握~書類提出出し渋り~
2010.08.09

・金融機関と融資取引を開始するに当たっては、取引約定書を必ず取り交わしします。その
 約定書の中に「報告及び調査等」の項目があって、財務状況等の書類提出を要求されて
 います。其の提出を出し渋ることは約定違反といえます。書類の出し渋りと云うことは表に
 出てはまずい内容が、当該企業内部に内包されていると見てよいでしょう。

・本件事項は、金融機関は前もって予知できますが、、一般事業会社が察知することは大変
 難しいかと思います。
倒産の兆し 其の⑫~役職員の退職~
2010.08.06

・企業等の業績が悪化すると、利益確保手段の一環として経費削減をはかり、其の一つとして
 役員報酬及び従業員給与のカットを行います。そこで実力のある役職員は職を辞して会社を
 去っていきます。

・現職の役職員が退職する理由は様々だと思いますが、業績悪化、給与等の減少による
 ことも一つの要因かと思います。

・特に社内にて実力があると思われていた役職員が退職した時には、其の背景をよくみてみる
 必要があるかと思います。
倒産の兆し 其の⑪~質問に対して嘘をつく~
2010.08.05

・回収予定金が入金にならない、他行借入実施されない、担保設定の遅延、預金協力の変更
 乃至見送り等々、当初約束したことを守らなくなる。

・提出された資料説明を求めるも、返答に窮したり、矛盾した説明をしたりする。

・嘘をつく説明の背景には、資金手当に苦しんでいることが多いものです。
倒産の兆し 其の⑩~売掛債権回収長期化~
2010.08.04

・売上代金は現金として回収されて初めて現実の果実となります。従って回収期間をできるだけ
 短縮することが望まれますが、販売先の都合もあってなかなか思う通りには行きません。

・販売先A社に対する月間売上10百万円、売掛期間一ヶ月、手形回収100%、回収手形期間
 三ヶ月とすると、此の企業は資金負担を40百万円(10百万円X4ヶ月)する必要があります。
 斯様な状況で、A社から売掛期間一ヵ月半、回収手形期間4ヶ月の条件変更の提案があって、
 受け入れざるをえなくなると、此の企業の資金負担は55百万円(10百万円X5.5ヶ月)となり
 従来より資金負担は15百万円(55百万円ー40百万円)増加となります。

・此の資金負担を吸収できる余力があればよいのですが、余力がないと資金繰を圧迫して
 資金繰りに窮することになります。
倒産の兆し 其の⑨~大口販売先の倒産~
2010.08.03

・大口販売先が倒産ともなれば、先ず売掛債権の回収が覚束なくなり、更には今後の売上
 見込みがゼロとならざるを得ません。当面の資金繰に窮し(今月、来月の売掛金回収に
 支障をきたし、更には受取手形の不渡りが予想されます。)、根幹に関わる収入の道が
 なくなります。
・大幅な減収、債権回収不能となって、連鎖倒産に繋がる恐れが生じます。
倒産の兆し 其の⑧~融通手形とは~
2010.08.02

・本来、あってはならない存在にも拘らず、厳然として存在する物の一つとして「融通手形」が
 あります。

・手形振出の原因となる商取引が無く、金融(資金調達)を図る目的の為に振り出された手形の
 ことを言います。

・単に資金を調達する、もしくは相手に資金を調達させる為に振り出された手形につき、決済の
 見込みについては、全くといっていいほど不明である。

・種類
 ①交換手形(書き合い手形、馴れ合い手形):二社以上の企業等が相互に手形を発行しあう
 ②借手形(貸手形):信用力のある企業等が信用力の無い企業等に手形を発行する
 ③前受手形(前渡手形):資金繰の苦しいメーカー等が商取引の引渡し前に資金調達を図る
             為に商社から受け取る手形。商取引の裏付けが消失すると融手となります。
 ④ハウスビル:親子会社、関連会社間にて商取引が無いにも拘らず、資金調達の為にだけ
      発行される手形、但し商取引があれば融通手形の範疇には入れません。

・上場一流商社振出の前受手形(前渡手形)が不渡りとなった事例
 商取引は一応成立していたが、前提となる商取引の履行が成されない為に、実質的には
 借手形(貸手形)と異ならず、一流上場商社振り出しの手形であっても不渡りとなることも
 あります。(不渡り事由:契約不履行) 商社は手形交換所に保証金を差し入れて、不名誉な
 銀行取引停止処分を回避します。
倒産の兆し 其の⑦~融手操作~
2010.08.01


・甲、乙の二社が相互に手形を振り出して、其の手形を銀行等に割引依頼をして資金を入手
 する事です。「融資手形」ではなく、「融通手形」のことです。

・商品、サービス等の経済活動に伴う資金の裏付けが無いので、何れ破綻することは目に
 みえています。それでも、「融通手形」は世の中に厳然として存在します。

・金融機関の窓口にて、手形を提示して「融手」の割引をお願いしますという人は誰もいません。
 それを見破ることが金融機関の腕の見せ所です。