うれしい事

もう15年近く、毎週趣味の陶芸をしている。
なんでも飽きぽい性格の僕にしては、珍しく長く続いている。
続く理由は単純に土いじりが好きだからである。
陶芸家になろうとか、大賞を取ろうという欲は正直に言うと少しはある。
特に、気の会う仲間とお酒が入ると話が大きくなる。
かの偉大なゴッホでさえ、生前に売れた絵は1枚しかないし、ゴーギャンやモディリアニも
極貧で作品は売れず、死んでから名声を博している。
芸術家の道は厳しく、一生をもってしても、芽が出ない人は五万といる。
陶芸家の卵?として、才能を認めてくれない世間様に対し、夢は大きく日常は慎ましく生
きよう等と訳の分からないことで話が盛り上がる。
日常の我が家の食器はみな手製で、一人芸術家気取りで食事を楽しんでいるが、家族に
は重いとか洗いにくいとか、すこぶる評判が悪くて、なぜか芸術家の卵は肩身が狭い。
そんな折、ある知り合いの方に上記の「しあわせ地蔵」を差し上げたところ、何枚も場所
と構図を変えて写真を送って来てくれた。
やっと「しあわせ地蔵」が価値を理解してくれる人に出会って、「とっても幸せ」と言っ
ているように思えた。
不景気の昨今にあって、分かってもらえた至福の瞬間だった。
そういう人が一人でもいてくれると勇気付けられる。
いい作品を作って、不景気をふっ飛ばそう!
とおやま ひでゆき


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