大恐慌の原因は何か? いつ脱出したか?

2009.09.02

 最近、「米ウォール街のアナリストの助言に従っていたら、70年間で最
大の上げ相場のなかで損失を被っていた」という記事が話題になった。(注1)
 そのくらい専門家の予想は外れるということなのだが、世界を大きく揺
さぶった1929年の大恐慌の原因は何か?(注2)

1、大恐慌の遠因としては、ヨーロッパが疲弊している隙を突いて米国や
日本が農産物や工業製品を輸出し、国内生産拠点を拡大したこと、金融機
関もそれに応じ て過剰に融資を拡大していったこと。

2、戦前の金本位制への復帰を目指したことも事後的には貿易赤字国にデ
フレ圧力をかけてしまった。

3、戦前の覇権国であった英国が債務国に転落し、米国は新覇権国として
リーダーシップを取る準備がまだできていなかったこと。

4、富の30%が富裕層に集中しており、株投資の失敗により消費も投資も
かなりの額が減少した。

5、専門家が財政均衡優先等無能なアドバイスをした。等
が原因でバブルがはじけ、資産・投資・消費を激減させ恐慌へ突入。

 では、どう脱出したか。

1、いち早く復帰したのは1931年に旧平価を切り下げた英国やスカンジナ
ビア諸国。

2、次に早かったのは為替レートの変動を認めた管理通貨国。

3、最も回復に時間がかかったのはフランス、ポーランド、米国など金本
位制に固執した国。

4、各国がなりふり構わずに大恐慌からの脱出を企てるようになると、た
とえば、英国が英連邦圏でブロック経済を形成し、自由貿易の拡大に消極
姿勢を示した。国際的な対立が不可避になるような方向に世界が向かって
しまった。

 最終的に世界各国にとって新経済が成立したのは第2次世界大戦後、15年
 目にして初めて大恐慌の呪縛が解かれたのである。
 まさか戦争にはならないだろうけど、それに匹敵するような大きなインパ
クトが必要ということなのだろう。

   過去の大恐慌という良い教科書があるのだから、
   キチンと学んで二の舞を踏まないで欲しい。

                       とおやま ひでゆき 


(注1)一例を挙げると、シティグループは3月11日付のリポートで、クレジ
 ットカード大手ビザの買いとアメリカン・エキスプレスの空売りを推奨
 した。しかしその1カ月後、同社はアメックスの投資判断を引き上げる。
 助言に従っていた投資家は12%の損失を被ったことになる。
フジサンケイビジネスアイ 8月20日

(注2)週間ダイヤモンド 090404

(注3) 大暴落→大恐慌? 今後は?
 http://blogs.yahoo.co.jp/tjiblog/18983892.html


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.all-senmonka.jp/cgi-bin/mt5/mt-tb.cgi/9127

コメントを投稿