精神科医の話 2
アメリカでは精神的にきつい時、映画などでも気軽に精神科医の診察を受けに行く。
精神科医である彼女の発想は心を和やかにしてくれる。
5、仕事に夢をもとめない
人は、何のために働くのだろう。お金を手に入れ、衣食住を充実させるためか。
哲学者の池田晶子氏は、その著書『14歳からの哲学』の中で、次のように記している。
「生きるためには、食べなければならない。食べるためには、稼がなければならない、
そのためには、仕事をしなければならない。
この『しなければならない』の繰り返しが、大人の言うところの『生活』だ。
しなければならなくてする生活、生きなければならなくて生きる人生なんか、どうして
楽しいものであるだろう。」シビアな現実を伝え、後はそれを選択するかしないかは個々
人の自由、と言っているのだ。
「私は何のために働いているのか」と深く意味をつきつめないほうがよい。
深い意味がなくても仕事をし続けるのは、それ自体でけっこう意味があることなのでは
ないか、と思うのである。
6、子どもにしがみつかない
子どもがいてもいなくても、そこにあまりしがみつかないほうがいい、と言えるので
はないだろうか。
そもそも、子が親を愛するのは本能ではない
2008年に亡くなった俵萌子さんは認知症の親の介護で苦労しており、この問題で悩む
友人に次のようにアドバイスした。
「親が子を愛するのは本能だが、子が親を愛するのは本能ではない。親は子のために死
ねるが子はそうじゃない。それが自然なんだ」と。
7、生まれた意味を問わない
社会的地位や財産は手に入れたとたんゴミになるものだと考えるほうが良い。
東電OL事件(エリートの父親の降格と死をきっかけに、一流企業に勤務しながら売春を
続け殺害された)ほどではなくても、女性が自分の野心や、夢を満たすため会社に入っ
たり、結婚したりする形で、手に入れたものを見ると、ゴミになっている。これではな
かったと思う。
ただ、悩むことは良いが「本当に答えが出ることはない。逆に、これだ、という答えが
出たときは危険なのだ」ということは、頭の片隅にとどめながら悩むべきだ。
8、〈勝間和代〉を目指さない
「いまの競争社会における成功者」といわれるアナリスト勝間和代氏の本が次々にベス
トセラーとなっている。
その著作の内容はどれも前向きで肯定的しかも実践的である。
しかし、ふつうにがんばって、しがみつかずにこだわらずに自分のペースで生きていけ
ば、誰でもそれなりに幸せを感じながら人生を送れる。
それで十分、というよりそれ以外の何が必要であろうか。
一生懸命がんばって疲れを感じた人は
ぜひお勧めの一冊です。
とおやま ひでゆき
(注1) 「しがみつかない生き方」 香山リカ著 1960年札幌市生まれ。東京医科大学
卒業。精神科医。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。
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http://www.to-yama.com/kaisyaseturitu/seturitu.html
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