人を動かす秘訣

2010.02.17

社長や役員の悩みで一番多いのが人の問題だ。
その人を動かす秘訣は、この世に、ただ一つしかないとD・カーネギーはいう。
この事実に気づいている人は、甚だ少ないように思われる。(注1)

しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、一つしかないのだという。
すなわち、自ら動きたくなる気持ちを起こさせること-これが秘訣だ。

人間は何を欲しがるか?普通の人間なら、まず、

一、健康と長寿、  二、食物、
三、睡眠、     四、金銭及び金銭によって買えるもの、
五、来世の生命、  六、性欲の満足、
七、子孫の繁栄、  八、自己の重要感、

このような欲求はたいてい満たすことができるのだが、一つだけ例外がある。
八番目の「自己の重要感」がそれで、これこそが人間の心を絶えず揺さぶっている、焼
け付くような渇きである。

他人のこのような心の渇きを正しく満たしてやれるような人は極めて稀だが、それがで
きる人にして初めて他人の心を自己の手中に納めることができるのである。

例として、
 1921年にU・S・スチール社が設立された時、鉄鋼王アンドルー・カーネギーは、当時
38歳のチャールズ・シュワッブを社長に迎えた。
カーネギーはなぜ彼を選んだのか。
それは、彼が人の熱意を呼び起こす名人だったからだ。

 シュワッブは言う。「私は決して人を非難しない。人を働かせるには奨励が必要だと
信じている。
だから(中略)気に入ったことがあれば、心から賛成し、惜しみなく賛辞を与える。
誰でも小言を言われて働くよりも、ほめられて働く時のほうが、仕事に熱がこもるし、
できあいも良くなる」と。

  確かに地位、権力、物欲は「自己の重要感」の具現だろう。
      では、まず私をほめてください。

                    とおやま ひでゆき 


(注1)
「人を動かす」【著者略歴】D・カーネギー
1888年、米国ミズーリ州の農家に生まれ州立学芸大学卒業後、雑誌記者、俳優、セールス
パーソン等雑多な職業を経て、YMCA弁論術担当となり、やがてD.カーネギー研究所設立。
人間関係の先覚者として名声を博す。1955年、66歳で死去。


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