巨富への道
成功者にはそれなりの理由があるという。
本「巨富への道」から巨富をなしたいくつかの会社を挙げると(注1)
・紳士服のアオキは高品質と低価格を保って量産のパイオニアとして成功した。
しかし、その前に最も大事で難しいのは「意志」を理解してもらうことだ。
・家具のニトリはこの不況下でも2割の増収で、値上げはしたことがない。
修理や交換に数億円を支出し、災害や奨学財団へも億単位の援助をしている。
・化粧品のファンケルの社長は本パン職人で、素人の発想から化粧品業界で成功して
いる。
・スターツは不動産から雑誌の出版まで多角化をし、「リストラ・ゼロ」「日本型家
族経営」「合理主義に背を向ける」などのユニークな経営をしている。
・ドトールコーヒーは「幸福提供業」を使命と考え、パリのカフェをヒントに「コー
ヒー革命」を巻き起こした。
著者は1990年大阪で開かれた「国際花と緑の博覧会」の縁で、栢森氏を通じて「だる
ま会」の常任顧問になり、当時40歳代で上記で述べた、後で著名となる7名の創業者と
付き合うようになった。
彼ら7名はそれぞれに異なる業種で異なる成長を歩み、すべて株式上場し巨富を得た。
創業して巨富を得るのに必要な5つの要素は以下のようだと言う。
1.気質-好奇心と正義感とお金儲け
2.アイデア-ビジネスモデルに至る構想
3.見通し-嗅覚と先見
4.勇気-覚悟と見切り
5.少しばかりの幸運
巨富をなした一人、青木氏を紹介すると。
1、初めに意志ありき
AOKIホールディングス社長の青木氏曰く、
「困っている人を助けたい。でも、それで会社が潰れてはいけない。困っている人を
助けて、世の中の役に立つためには、事業を継続し、さらに大きな貢献が果たせるだ
けの利益を出さないといけない。」
「そういうビジネスをやらねばならないという意志、使命感が必要。やってやろうと
いう意志じゃないですかね。世の中のために、ビジネス以外でも貢献しよう。」
「何があってもやり抜く。いまは面白くて仕方がない。」という。
青木氏の父親は人の良い質屋だったという。
ある時、石ころを詰め込んだだけの自称「カメラ」を持ち込まれ、それを知りながら、
窮状を察してお金を貸していた。
当然に行き詰まり、自宅は差し押さえられ、借金を重ねていった。
これを見ていて当時17歳だった青木少年は、情けだけでは絶対につぶれると肌身で
知ったそうだ。
とおやま ひでゆき
【著者略歴】
堺屋 太一(さかいや・たいち)
1935年大阪府生まれ。東京大学経済学部卒業とともに通産省(現経済産業省)に入る。
日本万国博覧会を企画し、開催を実現させる。1978年通産省を退官、執筆・評論活動
に入る。
1998年7月より2000年12月まで国務大臣経済企画庁長官を務める。
現在、早稲田大学日本橋キャンパス学督。
著書に、『知価革命』『組織の盛衰』(PHP研究所)、『団塊の世代』『東大講義録-
文明を解く』、『世界を創った男 チンギス・ハン』日本経済新聞出版社)、『大激
震(実業之日本社)など多数。


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