退職月の社会保険料
2010.09.24

今年も9月分(10月納付分)から厚生年金保険料率が上がり16.058%となります。
毎年、9月に0.354%上昇し、2018年には18.3%になることが決められています。


さて、退職月の社会保険料の天引きは退職日によって取り扱いが変わります。

 

退職日が月末の場合には、退職月分の社会保険料は会社が天引きしますが、
月末の1日前で退職したときは、その月の社会保険料は天引きしません。

つまり、退職日が1日違うだけで、社会保険料が1ヶ月分違うことになります。

 

賞与も同様の考え方ですので、7月10日に賞与の支給を受けた従業員が
7月30日に退職するときには、賞与支給時点で退職日がわかっていれば、
その時点で社会保険料を控除せずに支給します。

賞与支給の際に、社会保険料を控除してしまったときは、後日本人に返金してください。

 

月末の前日を退職日にすることは会社にとっては有利になりますが、退職する本人
にとってはそうともいえません。

1日の空白もなく転職するときは、次の会社で退職月の社会保険料を控除される
のですが、問題は、1日の空白をおいて翌月1日から次の会社に転職する場合です。

1日の空白のために、一旦、国民年金と国民健康保険に切り替えをしてから
もう一度次の会社で健康保険や厚生年金加入の手続きをしなければなりません。

扶養している配偶者も同じ手続きになります。

手続きを忘れると、年金の未加入期間が生じてしまうことになりますので
会社側も社員にきちんと説明をしておいた方が良いでしょうね。


税務調査官はここを見る
2010.09.20

9月から11月は、税務調査が多い季節です。

税務調査で調査官が重視するのは、取引の原始記録です。
例えば、作業日報や手帳のスケジュール表などです。

建設や土木関係では、作業日報やスケジュール表に載っている
工事の売上がきちんと計上されているかがチェックされます。

同時に、その工事にかかる仕入れや下請けへの外注費の突合せが行われます。

特に期末の売上や経費処理が正しく行われているかは念入りに行われます。

期末に急に経費や外注費が増加していれば、内容の確認が入ることを念頭に
資料を整理しておかれると良いでしょう。


一般消費者向けの現金商売では、反面調査ができないので様々な資料から
売上の整合性がチェックされます。

美容院やエステなどの個人からの収入については、過去の予約表と実際の
入金記録との突合せが行われます。

飲食店は、レンタルしているおしぼりの数なども確認されることがあります。

現金商売の場合は、毎日の売上の集計をキチンとすることが大事です。
レジのお金から、直接支払いをしてしまうとミスの原因になります。
支払用の小口現金と分けて管理されることをお奨めします。
黄金株の活用
2010.09.11

黄金株とは、拒否権付き株式のことで、わずか1株でも会社の重要事項決定の際に
拒否権を発動することができるという強い権力を持った株式です。

黄金株は、社長が後継者に事業を承継する場合に使われることがあります。

株式の多くを後継者に移転してしまえば、仮に後継者が独断経営を始めたとしても
止める手段がなくなってしまいます。

そこで、1株の黄金株を所有しておくことで、会社の経営方針にそぐわない決議に
待ったをかけることができるのです。

具体的には、定款に定めた会社の重要事項について拒否権を持つことになります。
会社の合併や分割、事業承継、役員の選任や解任などを重要事項として定める
ケースが多いようです。


ただし、黄金株の発行は、登記事項ですので会社の登記簿謄本に記載されます。

登記簿を閲覧した金融機関や取引関係者が、この会社と取引しても黄金株の
所有者から決議をひっくりかえされてしまうと警戒される恐れもあります。

事業承継の際は、黄金株のメリットとデメリットを考慮して活用をご検討ください。
重加算税がかかるとき
2010.09.04

税務調査で、修正申告をしたとき、過少申告加算税になるか、
重加算税が課されるかは大きな違いがあります。

過少申告加算税の税率は10%ですが、重加算税は35%です。

仮に修正申告で増加した税金が100万円の場合、重加算税が課されると
過少申告加算税よりも25万円も納める税金が多くなります。

重加算税は、「隠蔽や仮装」がなされている場合に課せられます。

仮装や隠蔽の具体例としては次のようなものです。

1.二重帳簿を作成している
2.帳簿書類などを隠したり、偽りの記載をしている
3.税務申告で提出する証明書などを改ざんしていた
4.簿外資産(帳簿に計上していない資産)にかかる利息や賃料収入を計上していなかった
5.帳簿に計上していない収入や費用を過大もしくは架空計上することにより
 役員賞与やその他の費用を支払っていた
6.同族会社なのに、株主に単なる名義人や架空の者を記載して、非同族会社として
 申告していた

修正事項の指摘があっても、隠蔽や仮装がなければ、きちんと主張して
重加算税とならないようにすることも節税となります。

修正事項に対して、どのような加算税がかかるのかまで気をつけておきたいですね。