社長からの借入金が多い会社の相続対策
2010.05.11

社長からの借入金が多い会社は、相続の際に大きな問題になります。

なぜなら、相続が発生したとき、「社長が会社に貸したお金」は相続財産となり、
相続税が
かかってくるからです。返済の見通しがない貸付金を相続したことで、
相続されたご家族が、
納税資金不足になってしまう可能性もあります。

 

社長からの借入金は、資金繰りでも後回しとなってしまい、なかなか返済されない
のでは
ないでしょうか。 なかには、数千万から数億の役員借入金が残っていること
もあります。


 

役員借入金を減らす対策

1・借入金の放棄

社長が借入金を放棄すれば、相続財産ではなくなります。

ただし、会社側には、放棄を受けた借入金額の債務免除益として利益が計上されます。

赤字の事業年度や繰越欠損金がある年度に実行するなどタイミングが大事です。

 

2.「借入金」を「資本金」に振り替える

「借入金」を現物出資して「資本金」に振り替えるDES(デット・エクイティ・スワップ)と
いう手法です。

社長にとっては、会社への貸付金が株式に変わるため、相続時の財産評価が圧縮
されます。

 

ただし、「借入金」がそのまま「資本金」になるのではなく、税務上は、借入金の時価が
資本金の
額になります。

例えば、借入金5000万円を現物出資しても、実際の価値(時価)が2000万円であれば、

資本金は2000万円となり、残りの3000万円は債務免除益として会社の利益になります。

 

資本金の増加額によっては、中小企業の税制上の特典を受けられなくなることもあります。

 

いずれのケースも、会社の状況や他の役員からの借入金の有無などによって、
影響が異なります。

思わぬ税金がかかることがないように、実行されるときは、税理士にご相談ください。

 

借入金が多いときは、まずは、原因を明らかにすることが大切です。

決算時期には、決算書の内容を会計事務所とじっくり分析してみてはいかがでしょうか。

 

 

赤松税務会計事務所 赤松由里子