金地金や金貨 - 売却益の税務 -
2009.02.09


金融不安を背景に、安全資産として金の需要が拡大。

小売価格が国内外で上昇しています。


金を売却して利益がでた場合 (事業として行う場合を除く)、

原則的には譲渡所得となりますが 、

営利目的で継続的に売買する場合には雑所得となります。

いずれの場合も他の所得と合算して総合課税の対象となります。


■原則・・・譲渡所得

所有期間が5年超の場合は

{ 売却価額 - ( 取得価額 + 売却費用 ) - 特別控除 } × 1/2

所有期間が5年以内の場合は

{ 売却価額 - ( 取得価額 + 売却費用 ) - 特別控除 }

で計算します。

特別控除は他に譲渡益があれば合わせて年間50万円まで。

■営利目的で継続的に売買・・・雑所得

売却価額 - ( 取得価額 + 売却費用 )

で計算します。


純金積立の場合には「取得した日」と「取得価額」を

どのように考えるのかが問題となります。

売却した資産に個別対応することが原則ですが、

毎日購入することから個別に対応できないため

・先に取得したものから譲渡したと考え所有期間を判定する

( 先入先出法 )

・売却した金の取得価額は、売却時までの積立期間中の

平均単価で計算する ( 総平均法 )

とされています。



なお、金投資口座や金貯蓄口座などの場合は、上記とは異なり、

20%の税率による源泉分離課税となるため

他の所得と合算して確定申告する必要はありません。

http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3161.htm
http://www.nta.go.jp/tokyo/shiraberu/bunshokaito/shotoku/19/02.htm



※ サラリーマンなどの給与所得者は、

・ 給与等の合計額が 2,000万円を超える人

・ 給与所得以外の所得の合計額が 20万円を超える人

などの場合を除き、確定申告する必要がありません。

http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1900.htm



「クイズの賞金や競馬の払戻金」と確定申告
2009.01.15


10年以上買い続けた宝くじ。ついに念願の一等に当選。


でも、税金はどうなる ?

▼ 宝くじの当選金には「当せん金付証票法」という法律があり

非課税とされています。


ではクイズで賞金を貰ったり競馬で儲けた場合には ?

▼ その場合は一時所得となり、

金額によっては確定申告をしなければなりません。



年間を通じて競馬やクイズに応募している人の

ある年の収支が次の通りだとします。


< 競 馬 >

1月10日 収入・80万円、経費・20万円、儲け・60万円 ・・・ ①

3月15日 収入・ 0円、経費・30万円、儲け・△30万円 ・・・ ②

8月18日 収入・ 0円、経費・60万円、儲け・△60万円 ・・・ ③

 年間 30万円の損失

< クイズの賞金 >

10月25日 収入・14万円、経費・ 0円、儲け・14万円 ・・・ ④


この例では、

年間を通じた儲けは競馬は損失、賞金はプラス

合算すると損失となっています。


それなら申告する必要ないじゃない ?


所得税基本通達 ( 34-1 ) では一時所得の例示として

■ 懸賞の賞品金、福引の当選金品等

■ 競馬の馬券、競輪の車券の払戻金等

■ 生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金等

などを掲げていますが、

一時所得とは、給与所得や事業所得等以外の所得のうち

営利を目的としない一時的な所得で、労務その他の役務

または資産の譲渡の対価ではないものをいいます。


http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1490.htm
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shotoku/04/08.htm


一時所得の金額は、

総収入金額 - その収入を得るために支出した金額

- 特別控除額 (最高50万円) = 一時所得の金額

一時所得の金額 × 1/2 = 課税される金額

で計算されます。


注意しなければならないのは

収入の計算では、全ての一時所得の儲けた分 ( ① ④ )

だけを抜き出さなければならないことです。

あくまで一回ごとに考えます。

必要経費も、収入と直接関係がある支出だけになるため

競馬では当たり馬券だけが認められ

はずれ馬券 ( ② ③ ) は収入から差し引くことも

必要経費にすることもできません。

クイズの賞金の場合は、当選した分のはがき代ぐらいとなります。


そのため、上記の例では

収入 ・・・ 80万円 + 14万円 = 94万円

経費 ・・・ 20万円

特別控除 ・・・ 50万円 ( 年間 )

となり

( 94万円 - 20万円 - 50万円 ) × 1/2 = 12万円

が一時所得として課税対象になります。


このように通算すると赤字でも

個別の黒字だけで計算しなければならないので

注意して下さい。

一年間に生じた全ての一時所得を合算して

50万円以上の場合に申告が必要となるため、

多くなりそうな年は書き出しておき

生命保険も満期保険は年度をずらして契約

するなどした方が良いでしょう。



競馬の勝ちをいちいち記録していない !


その通りかもしれません。


でも原則は申告しなければならないのですよ。



※ クイズの賞金は、

現金や商品券の場合はその金額を収入金額としますが、

貴金属などは売却するとした場合の処分見込み額、

自動車などの場合は、通常の販売価額の60%で評価します。


※ サラリーマンなどの給与所得者は、

・ 給与等の合計額が 2,000万円を超える人

・ 給与所得以外の所得の合計額が 20万円を超える人

などの場合を除き、確定申告する必要がありません。


裁判員制度、日当・旅費等の確定申告
2008.12.05

いよいよ平成21年5月21日より裁判員制度が始まります。


平成20年11月28日、
 
裁判員候補者約30万人に通知書が発送されました。

確率は全国平均で352人に1人。

裁判員に選ばれると最高1万円の日当や交通費、宿泊費などが

支給されます。


では、

■ 貰った分を申告する必要があるのでしょうか。

■ 必要な場合、どのような申告になるのでしょうか。


国税庁は、

最高裁からあった「課税上の取扱いについて」の照会に、

「裁判員等に支給される旅費、日当及び宿泊料に対する

所得税法上の取扱いについて」

という回答をしました。


それによりますと、

1. 支給された旅費等は、その合計額を雑所得とする。

2. 実際に負担した旅費や宿泊費などは、雑所得の計算上、

必要経費とする。

となっています。


所得税法上、雑所得とは、

利子所得や給与所得、一時所得など

他のいずれにも該当しない所得をいい、

・ 公的年金等

・ 法人の役員等の勤務先預け金の利子(利子所得とされるものを除く)

・ 印税や原稿料(作家以外の者で、事業として行われてない場合)

などが該当します。

所得金額は、

・ 公的年金等の収入金額 - 公的年金等控除額

・ 総収入金額(公的年金等を除く) - 必要経費

の合計額で計算されます。


そこで、裁判員に選ばれ、日当や交通費などを貰うと、

支給された旅費等の合計額から実際に負担した旅費等を

差し引き、雑所得として申告することになります

(公的年金等の他の雑所得がない場合)。

事業所得や不動産所得、年金受給者などで

確定申告している人は、

通常の申告に雑所得を加えて申告しなければなりません。


一方、サラリーマンなどの給与所得者は、

・ 給与等の合計額が 2,000万円を超える人

・ 給与所得以外の所得(雑所得など)の合計額が 20万円を超える人

などの場合を除き、申告する必要がありません。

そのため、給与所得者の大部分は

旅費等を貰っても

確定申告しなくて済むと思われます。


所得が生じた場合、原則的には申告することが必要ですが、

給与所得者で年末調整で納税が終わる人は

上記のような人を除けば

確定申告をしなくて良いとされているためです。