退職所得税制について教えてください。
2008.12.15

1.退職所得の計算
 退職所得の金額は、退職手当等の収入金額から退職所得控除額を差し引いた残額の2分の1となります。
2.退職所得控除額の計算
 ①通常の退職の場合
  勤 続 年 数     退 職 所 得 控 除 額
20年以下の場合 40万円×勤続年数(80万円より少ない時は80万円)
20年を超える場合 800万円+70万円×(勤続年数-20年)
 ②障害者になったことに直接基因して退職した場合
  ①によって計算した金額に100万円を加算した金額となります。
3.所得税の計算
 退職所得に対する税額は、総所得金額に対する税額の計算と同様の方法で計算します。例えば勤続40年で退職金を3000万円もらったとします。まず退職所得控除額ですが、勤続40年ですから800万円+70万円×(40年-20年)=2200万円となります。したがって退職所得は(3000万円-22000万円)の2分の1になりますから400万円となります。
 所得税額は所得税の税額表に当てはめて400万円×20%-42万7千500円=37万2千500円となります。
4.住民税の計算
 住民税の計算は退職所得に10%(市町村民税6%、都道府県民税4%)を適用して計算しますが、当分の間は、そうして求められた税額から10%に相当する金額を控除すものとされています。したがって400万円×9%=36万円ということになります。
5.分離課税
 退職所得の課税は分離課税といって他の所得と合算することなく単独で計算され計算方法は3.4で示した通りです。
6.法人の節税
 上記の通り退職所得には大きな退職所得控除がありますから、その退職所得控除額に合わせて生命保険等で退職金を設計すると、法人では経費になり個人でも無税で退職金を受け取ることができることになります。


土地・建物を売った時の税金の計算方法を教えてください
2008.12.13

1.土地の譲渡所得とは

 1,000万円で取得した土地を不動産業者に仲介料90万円を支払って3,000万円で譲渡した時の譲渡所得は、3,000-1,000-90=1,910万円となります。ところが、土地を取得した時の売買契約書等が無くて、土地の取得価額が分からない時は譲渡価額3,000万円の5%150万円が土地の取得費となります。従って、譲渡所得は3,000-150-90=2,760万円となり、850万円所得が増加します。土地の売買契約書は大事に保管しておきましょう。

2.土地を譲渡した時の税金は

 ①短期譲渡所得と長期譲渡所得

  長期譲渡所得とは、譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超える土地を譲渡した場合の
所得です。短期譲渡所得とはそれ以外の場合の所得です。

②それぞれの場合の税金は

(1)長期譲渡所得となる場合
  1,910×20%=382万円
(2)短期譲渡所得となる場合
  1,910×39%=745万円
(3)結論
  土地を売り急ぐ必要が無いなら、5年たってから売った方がよいと言うことになります。税金が倍違い
ます。ただし、所有期間5年の判定は譲渡した年の1月1日で行いますので注意が必要です。上記の
税率は所得税と住民税の合計です。


安易な値引きはご用心
2008.12.09

景気が低迷してマイナス成長といわれる昨今、得意先から値引きの要求をされることがあるのではないでしょうか。70円で仕入れた物を100円で販売したら30円の利益が得られます。90円に値引きすると利益は20円に下がります。110円に値上げすると利益は40円に上がります。定価100円で100個売ると3000円の利益を得ます。3000円の利益を得るためには定価90円で売ると150個売らないといけません。定価110円だと75個で済みます。あなたはどちらを選びますか。自分の商品・サービスに磨きをかけ、極力値引きに応じない様にしましょう。


法人と個人どちらが有利?
2008.12.08

当然法人です。法人化のメリットを一口で言うと代表者が法人から給与を受け取る時、給与所得控除の恩恵を受け所得税が軽減されることです。その他いくつかの視点から検討して見ましょう。
①決算月
個人事業者は12月に決まっているが、法人は何月でもよい。
②代表者及び家族従業員への退職金
個人事業者が事業主自身や配偶者その他の親族に支給した退職金は必要
経費に算入されません。法人が代表者及び家族従業員に支給した退職金は必要経費に算入します。
③家族に対する賃借料・借入金利子
個人事業者では、生計を一にする配偶者その他の親族に家賃、借入金利子などを支払っても必要経費に算入することはできません。法人では、たとえ家族に対する賃借料・借入金利子であっても損金に算入されます。
④減価償却
個人事業では、減価償却は強制償却ですので、赤字の時にも償却しなければなりませんが、法人は任意償却ですので、所得に応じて調整することができます。
⑤赤字の繰越
損失の繰越は個人は3年間ですが、法人は7年間です。


今、税務署と闘っています
2008.12.07

税務調査で税務署と話合いがまとまらない時、税務署が強行的に課税権を行使すると更正という手段を取ってきます。これに対して最初の対抗手段は務署長に対する異議申し立てです。通常これが通ることはありません。次の対抗手段は国税不服審判署に対する審査請求です。これはまだ可能性があります。これでやぶれると裁判ということになります。税務署の職員は更正率で出世が決まる様です。ですから時として理不尽な課税をすることがあります。そんな時は断固として闘うべきです。税法は法律です。法律に定めのない税金は払う必要ないのです。