税制改正大綱(4、特殊支配同族会社役員給与特例廃止)
2009.12.28

今日は、税制改正大綱の法人課税について検討しましょう。

まず、グループ法人間の資本取引課税については、
(1)100%グループ内の資産譲渡、寄付、現物配当に関する課税を見送り、
グループ外に移転した時に課税する方式が採用された。また、大企業の
100%子会社に対して中小企業向け特例措置は適用されないことになった。
(2)自己株式に対するみなし配当は、益金不算入を適用しない。
等の措置がなされている。

特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度について、
廃止します。特殊支配同族会社の役員給与に係る課税のあり方については、
いわゆる「二重控除」の問題を踏まえ、給与所得控除を含めた所得税の
あり方について議論をしていく中で、個人事業主との課税の不均衡を
是正し、「二重控除」の問題を解消するための抜本的措置を平成23年度
税制改正で講じます。
(注)本制度は、平成22年4月1日以後に終了する事業年度から
適用されないこととなります。

法人税については、中小企業に対する軽減税率が見送られたため、
特殊支配同族会社の役員給与特例の廃止ぐらいしか目玉がないですね。
内容もよく吟味しないまま導入に踏み切った安倍政権が倒れて2年半。
ようやく廃止されることになったんですね。
思い返してみると、国士舘でも独協でも「安倍政権6月命運説」を4月の
最初の講義で唱えていたんですが、その理由がこの制度だったんですよね。
自民党の支持基盤だった中小企業の社長から税金をむしり取る制度を
導入して、支持者からそっぽを向かれないわけがないですからね。
悪税が廃止されること、実に喜ばしい限りです。


税制改正大綱(3・個人所得課税)
2009.12.27

平成22年度税制改正大綱では、個人所得課税はどうなっているのだろうか。

(1)諸控除の見直し(平成23年分以後の所得税に適用)
・扶養控除について、①子ども手当が支給される16歳未満について廃止、
ただし、特別障害者である場合は、特別障害者控除を35万円加算、
②16歳以上23歳未満について、現行の特定扶養控除を廃止して、
一般扶養のみとする、③23歳以上については現行どおり。

(2)金融証券税制
・平成24年度から実施される上場株式等に係る税率の20%本則税率化に伴い、
非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置を導入
・生命保険料控除の改組
(合計適用限度額を12万円とする、平成24年分以後の所得税に適用)
① 平成24年1月1日以後に締結した保険契約
介護または医療を内容とする主契約または特約について一般生命保険料控除と
別枠で適用限度額4万円の介護医療保険料控除を新設。
② 平成23年12月31日以前に締結した保険契約
現行の一般生命保険料控除、個人年金保険料控除(各適用限度額5万)を適用。

(3)租税特別措置等
・特定居住用財産買換特例は譲渡の対価を2億円以下として2年延長
 (平成22年1月1日以後に行う居住用財産の譲渡に適用)
・給与所得者の住宅資金貸付等を受けた場合の課税特例は平成22年12月31日
の期限到来をもって廃止。
・居住用財産・特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除の適用期限を2年延長。

(4)その他
・子ども手当、高校の実質無料化、父子家庭への児童扶養手当、求職者支援給付、
失業等給付について、所得税を課さないこと、国税の差押えを禁止すること
・肝機能障害を障害者控除の対象にすること
・国民健康保険税について、市町村の判断により減額割合を選択できる

こういう改正がなされますが、平成23年度、24年度に適用されるものです。
納税者に不利なものをすぐにというのは難しいのですが、有利な改正も
先送りされてしまった感じがしますね。


税制改正大綱(2・改革の方向性)
2009.12.26

22日に公表・閣議決定された平成22年度税制改正大綱の第1章
税制改革に当たっての基本的考え方では、現状分析したのち、
(1)納税者の立場に立って、「公平・透明・納得」の三原則を税制の
あり方を考える際に常に基本とする、(2)「支え合い」のために必要な
費用を分かち合うという視点を大事にする、(3)税制改革と社会保障
制度改革とを一体的にとらえて、その改革を推進する、(4)グローバル
化に対応できる税制のあり方を考える、(5)地域主権を確立するための
税制を構築する、という5つの視点を提示しています。

第2章新しい税制改正の仕組みでは、自民党政権時代の与党税調と
政府税調の二本立てとなっていた税制改正論議を一本化して、
政府の責任の下で税制改正の議論を行うために、政治家から構成される
税制調査会を政府に設置したこと、税制の専門家として中長期的視点
から税制のあり方に関して助言を行う専門家委員会を近日立ち上げること、
国と地方が対等に協議する場の法制化の議論との関連を整理しつつ、
地方税制に関する地方の声を十分反映できる仕組みを検討すること、
国税で241項目、地方税で286項目ある租税特別措置法をふるいにかけ、
平成22年度は国税81項目、地方税90項目の見直しを行う等、4年間で
抜本的に見直すこと、租特透明化法の制定を目指すこと、等が指摘されています。

第3章の各主要課題の改革の方向性は、ここでも9月2日から10日に
かけて書いてきた民主党政策集INDEX(衆院選前7月27日公表)と
よく似た内容ですね。詳しくはその時の記事を確認して下さい。
概観すると、納税者視点に立った納税環境の整備、所得税は所得控除から、
税額控除・給付付き税額控除・手当へ、法人税は租税特別措置の抜本的
見直し、国際競争力の維持・向上を勘案した課税ベースの拡大、税率見直し、
相続税・贈与税は、格差是正の観点から課税ベースや税率構造の見直し等
平成23年度改正を目指す、消費税のあり方について、社会保障制度の
抜本改革の検討などと併せて、使途の明確化、逆進性対策、課税の一層の
適正化を含め検討する、たばこ税・酒税は国民の健康に対する負荷を
踏まえた課税に改めるべき、ガソリン税の暫定税率は廃止するが、
財政事情を考慮して、税率水準を維持、地球温暖化対策税は平成23年度
改正を目指す、市民公益税制については、平成22年4月末をめどに成果を
得るようPTで検討する、税源の偏在性がなく、税収が安定的な地方税
体系を構築する、といった点が指摘されています。


税制改正大綱(1・鳩山政権での対応)
2009.12.25

22日に公表・閣議決定された平成22年度税制改正大綱ですが、
特徴的な点は「はじめに」の中でまとめられた「鳩山政権の対応」ですね。

我が国を取り巻く環境の変化として、(1)人口減少と高齢化が同時進行する
社会への突入、(2)グローバル化の急速な進展、(3)国内での格差拡大、
(4)資源制約の問題、(5)気候変動をはじめとする環境問題、
の5点を指摘したうえで、
これまでの政府の対応について、(1)人口減少・超高齢社会への対応が
大幅に遅れていること、(2)既得権益を見直すことなく擁護してきたこと、
(3)累次にわたる大規模な経済対策や少子高齢化の進展による社会保障
関係費の増大等により、現政権に引き継がれてきた国の長期債務残高が
他の先進諸国に類を見ない水準に達していること、等を指摘し、
「時代の大きな転換期の中で今必要なことは、病気や失業、老後といった
誰もが持つリスクへの不安に対して政府がきちんとしたセーフティネットを
整備することによって、国民に安心感を与えることです。この安心感が、
国民に起業や創業などリスクを取ってチャレンジする勇気を与え、また
貯蓄を消費に向かわせる原動力になります。これらが新たな経済成長へ、
さらには税収増となって財政の健全化へとつながります。そして財政の
健全化は支え合う社会に必要な財源確保に結びつきます。」と指摘する。

そこで鳩山政権では、(1)市場メカニズムの持つ効率的な資源配分機能は
十分に認識しつつ、市場は万能ではないという認識の下、「人間のための
経済」を目指す、(2)チルドレンファーストの考え方に立ち、子どもは
「社会の宝」として、社会全体で責任をもって育て上げる体制を作り、
少子化に歯止めをかけることを目指す、(3)地域主権の確立による地方の
再生、(4)世界で最も進んだ持続可能な低炭素社会をつくることを目指す、
という方針で対応し、(1)不安解消のための社会保障制度改革実現に向けた
インフラ整備、(2)社会の公益を重視、(3)「未来への責任」という観点
から、膨大な国債の発行・累積は未来を担う子どもたちにツケを回すもので
あるとの意識を持って、中長期的な財政健全化に取り組む、(4)中長期的
視点に立ち安定的・持続的な成長を実現するための成長戦略を策定、という
対応を講じることで、国民の政府への信頼を回復し、国民不安を解消する
というのですね。


税制改正大綱発表、即日で閣議決定
2009.12.24

22日夜、「税は政治そのもの」との鳩山首相の政治決断の下、政府税調から
平成22年度税制改正大綱が公表され、即日、閣議決定された。
その全文は、政府税調HPよりダウンロードして頂きたい。
http://www.cao.go.jp/zei-cho/etc/pdf/211222taikou.pdf

112ページに上る大綱は、
はじめに 1.我が国を取り巻く環境の変化
     2.鳩山政権での対応
第1章 税制改正に当たっての基本的考え方
第2章 新しい税制改正の仕組み
第3章 各主要課題の改革の方向性
第4章 平成22年度税制改正
第5章 今後の進め方
という構成になっている。

詳細についての検討は後日に譲るが、マニフェストの骨子として注目を浴びた
ガソリン税の暫定税率については、暫定税率を廃止するものの、税率が維持
されることが決まった。暫定税率の対案として検討されていた地球環境対策税は
平成23年度実施へ継続審議される。実質増税にならないことを期待したい。

中学生以下の子供に対して支給される子ども手当の対案として、15歳以下の
扶養控除は廃止、16~22歳に対する特定扶養控除は廃止されることとなった。
たばこ税は1本当たり5円程度の値上げとなる。

また、我々税理士が強く求めていた「特殊支配同族会社における業務主宰
役員給与の損金不算入制度」については、平成22年4月1日以降に終了する
事業年度から「廃止」されることに決まった。
この問題は「二重控除」との批判があったわけですが、個人事業主との課税の
不均衡を是正し、二重控除の問題を解消するための抜本的措置を平成23年度
税制改正で講じることが明記された。

全体として先送り感が強い税制改正で、公表が遅れたことも含め、問題が
残されたままではありますが、公表即日で閣議決定され、政治決断が明確に
なったこと等は評価されるべきですね。


マニフェストに沿えず率直におわび
2009.12.22

鳩山首相は21日夜、平成22年度税制改正について、決断を下した。
ガソリン税の暫定税率を廃止するが、税率は維持されるという。
21日22時3分時事通信社記事はこう報じた。

鳩山由紀夫首相は21日、2010年度税制改正で最大の焦点となっていた
ガソリン税(揮発油税)の暫定税率について「仕組みは変わるが税率は
維持する」と述べ、同規模の新たな課税の仕組みに「衣替え」する形で
実質的に維持することを決めたと明らかにした。鳩山首相が同日、小沢一郎
民主党幹事長、藤井裕久財務相ら関係閣僚と協議した上で最終判断した。
このほか、子ども手当の所得制限は「基本的に設けない」と語った。
その上で、高額所得者を念頭に手当を寄付できる新たな仕組みを創設する
方針を示した。ただ、子ども手当の財源確保の一環で検討している
扶養控除の見直しは今後の与党間調整に結論を委ねた。首相判断により、
10年度税制改正大綱は内容がほぼ固まった。今後、国民新、社民両党との
調整を経て、政府税制調査会は取りまとめに向けた詰めの作業を実施し、
22日に首相に答申する方針。これを受け、政府は同日午後に臨時閣議を
開催し、大綱を閣議決定するとともに、予算の年内編成に向けた作業を加速させる。
民主党はマニフェスト(政権公約)で「(ガソリン税や自動車重量税などの)
暫定税率を廃止し、2.5兆円の減税を実施する」と明記したが、税収の
大幅な落ち込みにより公約転換もやむを得ないと判断した。鳩山首相は
「マニフェストに沿えず率直におわび申し上げなければならない」と述べた。

鳩山首相の政治決断により、税制改正の道筋がやっと見えてきた。
マニフェストを破棄する結果となった自動車関連諸税について、
率直にお詫びの言葉を口にできた点は評価するべきだろう。
ただ、公約を守れないなりに結果を示していかなければ、鳩山氏の今後の
政治生命にも響いてくるでしょうから、今後、リーダーシップをしっかり
発揮して、若い世代を失望させることがないよう、期待したいところだ。


税制改正大綱の公表はいつになるのか?
2009.12.21

先々週末に公表される予定だった平成22年度税制改正大綱が遅れている。
当初15日とされたものが先週末をめどとされ、異例の日曜開催として昨日
開催予定だった税調も中止となり、いつ公表できるのか、不透明なままだ。

17日に与党三党から出された「平成22年度国家予算与党三党重点要望」
への対応も遅れの原因の1つであろうが、18日開催第23回税調の
「主要事項・要望項目等に関する最終整理案」を見ると、
扶養控除の見直し、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度、
住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例措置等の拡充・延長、
暫定税率の廃止・エネルギー課税等、沖縄におけるガソリン税に係る
軽減措置について、ガソリン税の暫定税率廃止に伴うガソリン手持品在庫に
係る減税相当額の還付措置の実施について、たばこ税、一定の排ガス性能・
燃費性能等を備えた自動車に係る自動車重量税の減免措置の拡充について、
地方環境税など、について
おおきく「P」と表記され、税調でどのような議論がされているのか、
われわれ国民からは窺い知れない状態にある。

今日21日10時現在では、議事録が第21回税調までしかアップされて
いないため、22回、23回でどのような議論がなされたのだろうか、
税制改正大綱が公表される前には、大綱がまとめられた経緯を知るためにも、
早い時期の議事録の公表を期待したい。

この点は、現在最高裁で争われている不利益遡及立法を巡る東京高裁
平成20年12月4日判決(TAINSコードZ888-1387)、東京高裁平成21年
3月11日判決(TAINSコードZ888-1413)の争点にもリンクしてくるだけに、
改正過程のオープン化を標榜した鳩山政権の大きな課題でもある。


松井秀喜、外野手としてエンゼルスへ
2009.12.15

松井秀喜外野手がエンゼルスへ移籍することになったという。
ロイター15日11:51記事はこう報じた。

米大リーグ(MLB)のヤンキースからフリーエージェント(FA)に
なった松井秀喜選手が、エンゼルスと1年契約で合意したことが分かった。
ニューヨーク・タイムズ紙など米メディアが14日報じた。
両者が契約間近と伝えているESPNは、エンゼルスが年棒650万ドル
(約5億7000万円)を提示したと報じており、この条件での契約と
なれば、今季の1300万ドルから半減となる。
今年のワールドシリーズで最優秀選手(MVP)に輝いた松井秀だが、
ひざに不安を抱えるとして、ヤンキースは再契約に消極的な姿勢を見せていた。

膝を故障した松井選手が万全の活躍ができる環境は、DH制がある
アメリカンリーグだと考えていたので、外野手としてプレーしつつ、
疲労が溜ったタイミングでDHで休め、しかも比較的温暖なアナハイム・
エンゼルスに移籍することは非常にいい選択だと思いますね。
また、エンゼルスは中継ぎで活躍した長谷川投手がメジャーで最初に
プレーしたチームですし、ロサンゼルスは日系人も多いですしね。

また、年棒よりも選手としての可能性に賭けたいという姿勢がいいですね。
よりいい環境でプレーできる来季の彼の活躍に大いに期待したいところです。


鳩山首相、葛飾立石仲見世商店街を視察
2009.12.14

12日に我が地元葛飾の立石仲見世商店街を視察した鳩山首相は、
12日21時0分のAsahi.com記事によると、次のコメントをありました。

「この立石の商店街、元気あるよね。なんか、人情があるなっていう感じ
がしました。みんな暖かく鳩山がんばれよって今も声が飛んでますけど、
そのぐらい暖かい思いでしかし、一生懸命やりながら、必ずしも商店街
自体どんどん繁栄しているっていう状況でもないと思う。こういう商店街
こそ、日本人の原点だと思いますから、こういう商店街が地域のみなさん
のためにさらに明るい気分をもってね、働いていけるような、そういう
場にしていけるように、絆のある世の中にするようにがんばりたい。」

地元経済の基本となる商店街はどこでも厳しい状況にありますが、
厳しいからと悲観的になってしまっては、気持ちまで暗くなってしまう。
こういう時代だからこそ、皆で声を掛け合い、無理にでも明るく
過ごしたいものですね。

そういう意味では、友愛を掲げる鳩山さんに、立石を評価して頂いたことは
葛飾の誇りですね。空元気でも明るい世相を見せていきたいものですね。


与謝野氏、野党の責任として経済政策を追求を表明
2009.12.10

総選挙後の体調不良から表舞台から消えていた与謝野前財務相が復活。
民主党の経済政策に対する対決姿勢を示してきた。
9日8時5分産経新聞記事はこう報じている。

自民党の与謝野馨前財務相が8日、会長を務める党経済政策調査会の
総会を初めて開き、政治活動を本格化させた。調査会を通常国会での
論戦に向けた「理論武装の場」にする方針だ。麻生内閣では「副総理格」
として経済財政政策を仕切ってきたが、鳩山政権打倒に向けた司令塔役を
担えるかどうかが課題だ。
「民主党政権の予算や経済政策を大胆かつ綿密に追及する。野党は
野党として国民に責任がある」。与謝野氏はあいさつで「野党の責任」を
こう強調した。
細川政権時代に中曽根康弘元首相から「野党のときはひたすら政権打倒の
ためだけに動けばいい」と助言を受けたことも影響している。政府の
緊急経済対策や税制改正、平成22年度予算案の問題点を洗い出す。

国民からNOを突き付けられた形の麻生政権において経済政策を一手に
担っていた与謝野氏が、経済オンチと言わざるを得ない鳩山首相の
経済政策に対してどのような反論を展開するのか、注目していきたい。
与謝野氏の指摘が国民の納得を得るようなものとなるとすれば、鳩山政権
には手痛い打撃となろうが、現実路線への転換を図る政策の方が国民の
信を得られれば、自民党の党勢回復は苦しいものになるだろう。
二番底が見え隠れする危うい経済情勢ではあるが、ここが正念場。
国会を本格的な政策論議の場とするためにも、注目されるところだ。


期待外れの減税公約
2009.12.09

平成22年度税制改正は期待外れに終わりそうだ。
8日19時58分asahi.com記事はこう報じている。

政府税制調査会は8日開いた企画委員会で、中小企業の法人税率を
現行の18%から11%に引き下げる優遇措置を2010年度の税制改正
では見送る方針を確認した。所得税については、高校・大学生年代を
対象とした特定扶養控除(63万円)の圧縮も議論を先送りすることを
正式に決めた。
中小企業の法人税率の軽減に加え、役員給与の損金算入を認めない
「1人オーナー課税制度」の廃止も先送りする。いずれも民主党の
マニフェスト(政権公約)に掲げていたが、峰崎直樹財務副大臣は
記者会見で、実施すれば計3千億円近い減税になると説明。
「財源的に許されない」と述べた。

民主党の税制による中小企業支援策として大きな期待が寄せられていた
税率の引き下げも特定同族会社の役員給与の損金不算入特例の廃止も
先送りになることが事実上決まった。
その究極的な理由が「財源」。
これでは、総選挙で民主党が国民を騙したとしか言いようがない。
TVで、財源問題を聞かれても「大丈夫」とだけ言い続けた某大臣らの
政治責任は免れない。
それとも、政権公約は破られるものとでも言うのか。
それでは、旧態依然の自民党密室政治と何も変わらない。

国民がなぜ政治に不信感を持つのか、猛省を求めたい。


平成22年度税制改正大綱へ向けて
2009.12.08

平成22年度税制改正大綱に向けて、政府税調は連日急ピッチで作業を
進めている。8日2時4分KYODO NEWSは次のように報じている。

10年度政府税制改正大綱について民主党がまとめた原案の全容が7日、
判明した。消費税について社会保障財源に特化した目的税化し、
税率引き上げの際には上げ幅を具体的に示して衆院選で審判を仰ぐとした。
「納税者権利憲章の制定」を明記し、納税者が税額を事後的に減額請求する
「更正」期間について現行の1年間は短すぎるとして延長を要請した。
政府が11日の決定を目指す大綱に反映させたい考え。

政府税調はここのところ毎日税調全体会議を開いているが、12月2日の
第17回会議、12月4日の第19回会議、12月7日の第20回会議、今日
開催予定の第21回会議と、平成22年度税制改正大綱の取りまとめに
向けた議論が行われている。この議論を検討してみると、鳩山政権が
税制をどうしたいのかがよく見えてくる。
その詳しい内容は別記事にしますが、時間的な制約の中、かなり細かい
点まで検討していることがよくわかりますね。

納税者権利憲章の制定と更正期間の延長は納税者の権利を保護するために、
どうしても必要な措置だと考えていましたので、いい方向への改正が
期待できそうですね。


国士館大学法律討論会
2009.12.06

久しぶりの更新です。
更新できない間に、税制改正の動きが非常に活発に進んでしまいました。
今日からまた毎日更新を目指して頑張ります。

更新できない間に、東京税理士会の学会である日本税務会計学会の
訴訟部門の12月月次研究会で、給与所得性の見極めに関して、
発表させていただきました。12月2日のことです。
一人親方に対する外注費を否認された事例や、ストックオプション事件
等を通じて、給与所得該当性が拡大されてきていることを指摘し、
積極的批判として、裁判員の報酬を給与所得に該当しないとしたことに
対する理論的整合性について疑問を呈しました。

また、昨日12月5日には、国士舘大学法学部学生による法律討論会が
開催されました。今年のテーマは「配偶者控除について考える」。
私は酒井克彦教授とともに、担当教員として学生のサポートをしてきました。
ギリギリまでハラハラの連続でしたが、特に2年生チームは思いのほか
いい出来でしたので、非常にうれしかったですね。
学生の原稿をまとめるというのも、卒論指導とは違った刺激となり、
私としてもいい経験をさせて頂きましたが、参加した学生がこの経験を
来るべき就職活動等に活かせてくれたら最高ですね。期待してるよ。

正直な話、重荷になっていましたが、学生が化けていく姿は教育現場を
一度経験した者にとって、何事にも代えがたい快感ですね。
高村委員長のリーダーシップ。総合司会の内藤さん、議長の孫さんの明るさは
ムードメーカーでしたね。2年生をまとめた新井君の頑張りをはじめ、
皆が力を合わせて頑張ったからこそ、乗り越えられたのだと思います。
このメンバーをサポートできたことは僕の財産ですね。ありがとう。