防災、地球環境問題への取り組み支援を約束?
メキシコのカンクンで開催された米州開発銀行(IDB)・米州投資公社の
年次総会で3月22日に日本政府代表が行った演説が公表された。
中南米カリブ(LAC)地域に向けた演説ですが、我が国の方向性を
明示する内容なので、ご紹介します。
LAC地域の防災の取り組みについて、今回のチリ地震では、マグニチュード
の割に被害が比較的限定されていたことに触れ、1960年にM9.5 という
観測史上最大規模の地震を経験したチリが震災への対応力の強化に継続的に
努めてきたことを評価した上で、我が国においても同年の地震の影響による
津波で142名もの犠牲者を出した経験を踏まえ、「日本の高度な災害予防
システムや防災技術をLAC地域の防災対策に活用するため、IDBとの
この分野での協力をさらに拡充していきたい」と明言した。
LAC諸国の今回の経済金融危機の影響が比較的小さかったのは、
「外国銀行の資金調達における国内預金の割合が高かったこと、
貸付も外貨建てではなく自国通貨で行われることが多かったこと」
等の理由であると分析し、世界的な資金収縮が一段落する中、
LAC地域の新興市場国への資本の流入が続いていることを指摘した。
しかし、まだ楽観的になりえず、日本政府としては、IDBに、
「借入国への政策アドバイスや必要となりえる支援を効果的・効率的に
行っていくことを強く期待します」、と要請した。
最後に、最も喫緊な課題が環境面での取り組みの強化であるとし、
「日本は途上国の地球温暖化問題への取り組みに積極的な支援を行うことを
表明していますが、そのための最も重要なパートナーの一つがIDBであると
考えています。地球温暖化対策においては、民間の資金と技術の最大限の
動員が必要であり、我々はその目的に適う公的金融機関であるJBICの機能の
拡充に取り組んでいるところです。」と明言し、地球環境問題への途上国の
取り組みを支援するための、資金的援助の拡充を進めているとした。
多分にリップサービス的な発言もあるだろうが、少なくとも、防災と
地球温暖化問題については、我が国が主体的に支援していく意思がなければ
ありえない発言であり、鳩山首相の国際公約となった国連での温暖化ガス
削減発言とともに、国際公約の具体化のための国内政策の整備が
喫緊の課題であることを思わずにはいられない内容でしたね。


ビスカストップ
