非上場会社の会計基準に関する懇談会
企業会計基準委員会(ASBJ)は7月30日、安藤英義専修大学教授を
座長として議論してきた「非上場会社の会計基準に関する懇談会」における
検討結果の概要を公表した。
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/establishment/20100730/press_release/
20100730.pdf;jsessionid=A580C4DA765D6467E89A42183D9D6E0B
「日本の会計基準の国際化を進めるにあたって、非上場会社への影響を
回避すべき又は最小限にとどめるべきなどの意見を踏まえ、非上場会社の
実態、特性を踏まえた会計基準の在り方について」、「我が国の非上場会社の
多様性にも配慮し、我が国経済の成長や企業活力の強化に資するという
観点も考慮」して検討してきた、という。
非上場会社の会計基準に関する基本的な考え方として、
「とりわけ中小企業に適用される会計基準、指針については、中小企業の
特性を踏まえ、中小企業の活性化に資する観点からとりまとめることが
肝要であり、経営者にとって理解し易く、作成事務が最小限で対応可能
であり、簡素で安定的なものであること」が求められており、
「とりわけ中小企業に適用される会計基準又は指針は国際基準の影響を
受けず、安定的なものにすべきで」あり、
「現行の確定決算主義を前提としたうえで、中小企業の実態を踏まえて
法人税法の取扱いに配慮しつつ、適切な利益計算の観点から会計基準の
あり方の検討を行うことが適当である」としている。
より具体的には、金商法対象会社、会社法上の大会社については、
上場会社に用いられる会計基準、つまりIFRSに対応する会計基準を
適用することとし、会社法上の大会社以外の会社(いわゆる中小企業)
については、現行の中小会社会計指針とは「別に新たな会計指針を作成」
し、「国際基準の影響を受けないものとする」ことが求められている。
ただ、この懇談会には全銀協が参加していないため、間接金融のキーマンを
担ってきた銀行側の対応が気がかりなところだ。
中小企業の資金繰りは銀行の対応如何にかかっているとも言えるだけに、
全銀協が納得できる新たな基準でなければ、画餅に帰すことは確実だ。
また、IFRSアドプションが実現する前に対応しなければ、
税法と会計の理論対立が表面化するため、確定決算主義を維持できまい。
残された時間がわずかなだけに、この議論の実現化が急がれるところだ。


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