法律とシステムと暗号と昆虫
2007.08.09

現在、金子宏さんらが書かれた税法入門という本を読んでいます。
税理士が何をいまさら、という気もしたのですが、読んでみて色々と勉強になります。
税理士は各種規定についてはよく覚えていますし、計算式も使えますが、法の趣旨だとか解釈に
ついては、半ば投げ捨てている節があります。
最近、そのことについて思うところもあり、判例学習等に励んでいるのですが、この本を読んで
みて改めて法解釈等の大切さがわかってきました。
税源委譲や各自治体が課している特別税のことなど、普段の税金計算をしているだけでは
考えもしないことが盛り沢山です。

税理士試験の勉強をしていた頃、法律の条文というのは隙のないようにつくられているものだな、
とよく感心したものでした。
確かに計算式に当てはめる分には隙はありませんでした、が、解釈の問題に立ち返ってみると、
案外とブレのあるシステムなのかな、という気がしています。
もっとも、法律というのは、解釈が色々と出来るように、元々ある程度は緩めて作っておく、という
話を聞いたこともあるのですが…。

システムといえば、ここ最近ずっと書いているお金の話。
電子化などは、当然にシステムが大切です。
以前ソフトウェア会社でサラリーマンをしていた頃、PGとしてひたすらにコードを作る日々を送って
いましたが、これらのシステムは一切のブレが許されません。
が、実際には、例外の続出、予期もしないような操作、ありえないデータの入力等々、システムを
作るよりも検証作業が面倒だったのをよく覚えています。
おまけにある場所を直すと、全体を直さざるを得なくなったりと、結局はある程度の妥協をした上で
出荷せざるを得ないことがありました。

そのシステムを語る上で欠かせない暗号化技術ですが、要は素数を使います。
素因数分解、というものがありましたが、アレを使ってデータを暗号化するわけです。
解除するのに数百年かかる、といわれるような暗号化技術も、簡単にいえばこの素数の数が
とても大きいので、素因数分解をするのに時間がかかるというだけの話です。
(もちろん生体認証等、例外もあるのでしょうが…)

その素数について、最近知った面白い話。
今、おそらく皆さんのいる建物の外でも鳴いているセミ、孵るのに7年かかるというのは有名です。
実は13年とか17年というセミもいるとか。
はて、何故みんな素数で孵るのでしょうか。
これは種の保存のためではないか、という説があるそうです。(参照
近親相姦ではありませんが、やはり一度交わった個体に近いもの同士が再び交配するのは、
個体の生命力を弱める結果につながるそうです。
もし8年と12年で孵るセミが交配をすると、24年後にはまた同じ時期に地上で出会うことに
なってしまい、好ましくありません。
しかし、7年と13年で孵るセミであれば、この次にこの2種類が地上で出会うのは91年後です。

法律と電子化とセミ、システムにまつわるお話でした。


家計調査
2007.08.07

現在、我が家では総務省の家計調査に協力をしています。
この調査、中々に項目が面白いです。

食料品のグラムまで計るため、秤がもらえました。
しかも、返さなくて良いそうです、う~ん、これも税金の使い道のひとつとは。
もらい物等についても全て記載する必要があるため、妻が毎日必死に秤を相手に格闘しています。
子供たちは面白い遊び道具が出来て喜んでいるようですが…。
お隣が農家ですので、取立ての野菜を頂いたり、妻の実家が新潟方面なので米をもらったりと、
「我が家はもらい物でなりたっている!」という事実が判明したり、と中々に新しい発見もあります。

調査の質としては、消費という面に関して非常に詳細にデータを集めているようです。
(古くは「消費者価格調査」と呼ばれていたそうですが)
農林世帯については、生産物についても記載内容が沢山ある模様です。
逆に収入については結構いい加減で、私のような自営業の人間については、データの正確性が
はっきりとしないため、収集すらされないようです。
消費と生産面に注力している、まるで現在の経済状態を見越していたかのような集計方法ですね。

色々と時代遅れな点もあるみたいです。
例えば、個人投資という面については、ほとんど気にされていないようです。
投資信託を買ったとしたら、それは支出項目に書くだけで終わりなのでしょうかね?

集めたデータを有効利用して頂いて、是非とも現在のデフレ状況を何とかして頂きたいものです…と、
私の嫌いなお役所頼みなことを書いて、今日の話は御仕舞いです。


お金にまつわる動き10
2007.08.06

今日は先々月亡くなった祖母の法事だったのですが、ちょっと…いや、
かなりのトラブル発生。
駐車場に車を停めようとした所、思わぬところに屋根があり、私の車の
後部ガラスが大破。
けが人はなく、私の車以外には傷、ヘコミ等もなかったのが不幸中の
幸いでしたが、先日のPC故障に続き無駄な出費が続きました。
う~ん、想定していない所のモノは見えないものですね、と冷静を装い
つつ、内心果てしなく落ち込んでいますが…。
あぁ、上の子供が産まれる直前に買って早4年、今まで大したトラブルも
なかったというのに…。

前回の投稿内容で、金銭的な価値があれば担保に出来るのか、という
ありがたい質問を頂戴しました。(反応があると嬉しいものです…)

結論から言えば、イザ決済という段階になり、そこで例えば電子債権を
利用するなど、換金性の高い手段を選べば担保に出来ると思います。
「商取引の対象」と「商取引の決済」という二段階に分けて考えれば、
決済段階にまで進んでしまえば、選択次第で担保に出来るわけです。

ただし、「商取引の対象」の拡大についていえば、別に債権の換金性
を高めるのを目的としたり、担保力を上昇されることを目的にしている
わけではありません。
そこで、現在取引されているものの中でも少々毛色の変わったものを
みてみようかと思います。

まず、それなりに有名になっていますが「CO2排出権」があります。
地球温暖化の原因がCO2にあるという前提に立ち、その削減を促す
ため、それぞれに課された削減量以上に削減出来た部分を、他者に
譲ることが出来るという市場です。
もっぱら国と国同士でのやりとりのように思われますが、実は欧州
では、企業同士でのやりとりもあるようです。
個々の企業について、削減量を計算する明確な基準が儲けられて
いるため、削減技術がある企業にとっては収益源と出来るわけです。
日本企業には高い技術力がありますが、この明確な基準が国内では
採用されていないため、イマイチこの市場の魅力が発揮されないようです。

もう一つ、「リスク売買」があります。
例えば、損害保険会社が地震保険に対する再保険として、大きな
地震が起きるリスクを市場参加者に引き受けてもらう代わりに、お金を
払うわけです。
各々の立場で考えると
・市場でリスクを取る人→地震は起きない、だからリスクを取れば資金が
 得られる。
・市場でリスクを渡す人→地震が起きると困る、だからお金を払ってでも
 リスクを分散しておきたい。
ということになります。
再保険の仕組みは今までにもありましたが、リスク市場というものは比較的
新しい市場です。
この市場では、リスクが市場原理に従って評価されることになります。


上記の二つは、別に担保力を高めることを目的とした市場ではありません。
繰り返しになりますが、お金のやりとりの段階になり、単なる契約のみでは
なく電子債権を利用するなどすれば、それは担保になり得ます。
しかし、市場本来の目的は、今まで金銭的価値が付されにくかったものに
価値を付けることで、新たな収益源を生み出し、それを利用させることに
よりリスクや課題を分散させることにあります。


話をまとめてみると…
1.商売の対象は常に色々な所にある。
2.最近は新しい対象がドンドン生み出されている。
3.それに付随し、新しい決済制度も精製されつつある。
4.その決済制度すら、商売の対象に出来る可能性にあふれている。
ということなのでしょうか。
私が特に注目しているのが3と4ということです。


お金にまつわる動き9
2007.08.03

昨日、ダウンしました。
講師業を請けていた時は気が張っていたのですが、終わった途端ガクッときました。
一晩寝たら大分快復しましたので、徐々にエンジンをかけていかねば…。

銀行と消費者金融が手を結ぶようになって随分と経ちます。
業界への逆風から、最近ではやや疎遠になっている向きもあるようですが、銀行にとって
消費者金融、ちょっと綺麗に言えばキャッシングの高金利は、やはり確保したい収益源です。
更に、金利が多少高くても、すぐに借りられる資金に対する需要は今現在も高いようです。

電子債権の話を書いた際にも簡単に触れましたが、売掛債権を担保に借入を起こすことが
出来るようになるかと思われます。
元々債権には明確な金額が付されていますので、債権としての立場が明確化すれば、
担保としては格好の対象となるはずです。

これに対し、物(物体)としての資産はどうでしょうか?
世界中で長い間、不動産を担保にした借入が行われてきました。
しかし、物の価格とは常に変動するものですし、そもそも価格の適正性が補完されていません。
昨今話題のアメリカの不動産市況のつまずきなどを見るにつれ、不動産というものが如何に
担保としては不完全なものであるかが伺われます。

では、動産はどうでしょう。
今まで動産を担保とした借入はメジャーではありませんでした。
やはり価格の適正性が難しい点が挙げられます。
しかし、ここに別分野の企業体が絡んでくることによって、一気に実現性が高まってきました。

例えば、リース会社は機械装置の価格算定について、独自のノウハウを持ちます。
もしリース会社と金融機関が組んで、工場にある機械装置の適正価格を算定、担保に利用して
借入を起こすことが出来るとなれば、需要はそれなりにあるように思われます。

他には、農業が盛んな地域において、地元農協や信金などが農産物を担保とした借入を
起こす動きもあります。
牧畜が盛んな地域で、牛を担保にした融資事業なども起こっているようです。


現代において、金銭的価値を付すことが出来ない物・権利・事象は非常に少なくなっています。
どんなものでも商取引の対象となり得る、常にその対象は拡大し続ける。
事業者も消費者も、一箇所に留まる事は、相対的な後退を味わう羽目になるのでしょうか。