誰が為に金(かね)をならす

2007.09.05

以前、HPの方に書いたお話です。
現在の世界経済は、実体経済ではなく金融経済を中心に動いています。

さて、サブプライム問題を発端とした今回の世界的な荒れ相場。
各国中央銀行は、図ってか図らずか、緩和的な金融措置を、半ば協調体制を築きながら
とって、いや、取らざるを得ない状態になっています。
もっとも、日銀総裁は協調体制をいう見解を真っ向から否定しているようですが…。

一方で、次のような指摘もあります。
実は、私の妹が現在フランスに住んでいるのですが、先日スカイプで聞いたところ、やはり
食料品などの値が、実感として少しずつ上がってきているようです。

欧州の実体経済を見れば、現在の金利はまだまだ緩和的であり、利上げを続行すべき。
しかし、世界の金融経済は、緩和的措置を取ることでほぼ協調体制が出来つつある。


さて、中央銀行としては、本来は実体経済を重視し、物価の安定を図ることが至上命題です。
しかし、今やキャッシュフローの主役は金融経済、そちらも無視できません。
このねじれの原因は大雑把にいって三つ。
1.所謂グローバリズム
2.通信技術の発展
3.金余り
この三つの原因によって、世界のお金は投資対象を飛躍的に拡大し続けてきました。
10年前であれば、欧州の銀行が米の不動産に投資している金額など、たかがしれていました。


私は別に反グローバリゼーション主義者ではありませんし、通信技術の発展については
大きな恩恵を被っていると思っています。
が、それでもやはり、現在の金融経済偏重のキャッシュフローは少々違和感を感じます。
この荒れ相場を機会に、レバレッジを下げ、リスクを正確に評価し、実体経済との対応が
取り易い程度に金融経済を一度落ち着ける方向に…は、決していかないのでしょうね…。
一度膨らんだ風船は、もう元には戻せませんから…。


果たして、今日の中央銀行は、誰が為の貨幣の番人なのでしょうか。


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