儲けと税金

2007.11.19

宝くじで高額当選すると増えるのは親戚ですが、税理士が年末近くになると
増えるのは友人だったりします。
確定申告の時だけ話をする「友人達」。
普段から付き合いのある方々なら、大歓迎しているのですけどね。
私の周囲でも、結婚や転職、住宅の購入等、人生の節目を迎える人が増えてきました。
微力なれど力になれれば良いな、と思っています。


そんな師走の足音も聞こえ始める今日この頃、こんなニュースでも。
配偶者控除の見直しということですが、この控除を巡っては常々議論がありました。
特にこの規定は働く女性側からの批判が大きかったのが特徴です。
「何故働いていない女性だけが控除の対象になるのか。不平等だ!」と。
この流れから、数年前に配偶者特別控除の規定は見直され、ほとんど利用価値がないものに
なりましたし、今回は本丸である配偶者控除にその手が伸びようとしています。

まず用語説明を。
所得控除とは、税金計算の元になる「所得」を控除する、つまり下げるものです。
所得控除38万円で、対象者の税率が10%なら、下がる税金は38,000円です。
もし税率が20%なら、下がる税金は76,000円になります。
税額控除とは、「税額」自体を控除するものです。
税額控除50,000円なら、誰でも下がる税額は50,000円です。

以上からわかるように、所得控除を中心とした課税体系は高所得者ほど有利になります。
そして、現在の個人所得税の課税体系においては、所得控除が非常に大きな位置を
占めており、税額控除はそれほど規定がありません。
(昨今で有名なのは、住宅取得控除くらいでしょうか)


私見になりますが、配偶者控除を筆頭に、扶養控除や医療費控除等、各種所得控除に
ついては一度見直した方が良いのではないかと思います。
所得控除額自体の妥当性も非常に不明瞭ですし、効果が平等に発揮されているわけでも
ありません。
その上で税額控除を中心にして、その効果を国税だけでなく地方税にも広げる。
そうすることで、所謂「租税公平主義」がかなり充足されるのではないかと考えます。


私は「現在の日本が格差社会である」という点には余り同調していません。
税制について言えば、これほど高所得者に厳しく、低所得者に優しい国はないと
本当に思っています。
しかし、この所得控除と税額控除の制度については変えるべきだと思っています。
理由は簡単、高所得者にとっては、所得控除や税額控除の減額によって増える程度の
税金は、大した問題にはならないからです。

各種控除なんてのは瑣末な問題に過ぎず、もっと考えるべき本丸があります。
一旗上げて大もうけ、という夢がみれない国に、強い企業は育たないのではないかと。
(その辺り、また機会を改めて書いてみようかと思います。)


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