人間はどこまで理性で生きているのか

2008.01.15

打っても打っても仕訳が終わらない。

おはようございます、目の前の仕事が無くなりません。
無くなってしまうよりはずっと良いのはわかるのですが、精神衛生上
宜しくないですね。
年明け早々、既に全開モードです。


現在、行動経済学という分野に関する本を読んでいます。
どんな学問なのかというと
「人間ってのはいうほど理性的に行動してないよね」というものです。
主に投資活動やマーケティングを研究する際、使用される学問です。

物凄く簡単な例を一つ。
説明としては限りなくいい加減ですが、ご容赦の程を。

あなたがA社株式を100円で買ったとしましょう。
この際、特に確固たる信念をもって買ったのではなく、何となく流行していたから
という理由で買付をしました。

その後A社株式は下落、50円に下がりました。
A社は企業としても凋落傾向、業界全体にも明るい見通しはありません。
今後、簡単には値が上がることは見込めない状態です。
アナリストの分析や市場の声を総合しても、現在の50円ですら割高な
状態、今後は更に調整が入るのでは、と予想されています。

さて、このような状態であなたが取るべき行動は?
投資に関する書籍等に書いてある定石に従えば、ここはあきらめて損切りでしょう。
100円という価格は市場にとっては全く無意味な数字であり、こだわっているのは
あなた一人(もちろん他にも高値掴みした人はいるでしょうけど)です。
それよりも現金化し、より有望な投資先に再投資する方が懸命です。
合理的に考えるならば、100円から50円を引いた残額50円は埋没費用(既に
使ってしまい、回収の見込みがない費用)としてあきらめるべきです。

ところが、人間は得てしてそのようには行動しないのですね。
合理的だとわかっている回答は大概常に目の前に示されています。
それなりに考え抜けばその回答には辿りつけるようになっているにも関わらず、
敢えて考えない、辿りつかない、思いついても実行しないという選択肢を取りがちです。
100円という数字にすっかりと取り付かれ、いつまでも塩漬けにしてしまいます。
このような例は、例えば無駄な公共事業などにも言えるかもしれません。
既に○億円投じたから、もう後には引けない…といった考え方はコレによく似ています。
とっととあきらめた方が税金の無駄遣いにならないのに、というプロジェクト、身の回りに
ありませんか?


上記は、懸命でない選択をしてしまう例示です。
また、「自己の利益の最大化」を目的とするはずという経済学の常識を、根底から
覆すような事例も多数あります。
何故人は協調するのか、ボランティア活動は何故成り立つのか、寄付は?等々。
いわば、人間の無秩序さを類型立ててみよう、という学問です。

この世の仕組みの全てを説明できる学問というわけでは全くありません。
(そんなものないでしょうし)
しかし、あ~確かにあるよねそういうとこ、と納得出来る部分は多々あります。
ちなみに私が読んでいるのはコチラの本です。
興味がおありの方は、是非どうぞ。


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