赤色の金(会計:利益と資本)

2008.02.26

冬の嵐、今日は夜に出かける用事があるんだけどな…。

おはようございます、どうも最近は出かける日に限って天気が悪い。


法人である以上、どんな規模であろうとも会計と無縁ではいられず、
申告期には貸借対照表と損益計算書、大規模になればキャッシュフロー
計算書の作成も義務付けられます。

今日注目したいのは、貸借対照表、略称はB/Sです。
特にこの表の中でも、日常からは最も遠い部分、純資産の部という
所に少しだけ着目します。

まず、言葉として知っておいて頂きたいこと。
「資本」とは言い換えると「自己資本」、「負債」とは言い換えると「他人資本」
と呼ばれます。
両者の違いは、返済の義務がないかあるか、という点です。
商売の元手を、自分で調達したか、他人から借りているかの違いです。


元は「資本の部」という名称だったこの純資産の部ですが、内容が他の
表示部(資産・負債)と比べて分かり辛いのが困ったところです。
ただ、実は行数を沢山割いている所よりも、本当に大事な部分がたったの
一行で済まされていたりするので、注意が必要です。
今日見たいのは二箇所、「資本剰余金」と「利益剰余金」の二つです。

この二つの項目は、どちらも「自己資本」ですので、他人から借りたものでは
ありませんから、返済の義務はありません。
しかし、発生の源泉は大きく異なります。

「資本剰余金」は、そもそも元手として振り込まれた資金のやりくりの
結果生じた余りです。
例えば、新たな株主から100万円が振り込まれたとして、その内の50万円を
資本金にいれれば、残りの50万円は資本剰余金に回ります。
ルール上、振り込まれたお金の全てが資本金に組み入れられなくても、問題は
ありません。(一定の制限等はあります)

「利益剰余金」は、元手になった資金を運用した結果生じた利益から、税金を
払ったり、株主への配当金や役員賞与を払った残額をいいます。
毎期運営される企業活動の本来の成果が、この利益剰余金に蓄積されます。


両者は全く性質のことなる剰余金です。
どちらも自己資本ではありますが、片方は元手のやりくり、片方は元手を運用
した結果としての成果です。
「資本剰余金」は、その企業の商売から生じた剰余金ではないのです。
両者は明確に「色分け」されなければなりません。

ここが問題になったのが、今から2年ほど前に世間を騒がせた某企業です。
あの企業は、本来であれば「資本剰余金」に計上されるべき資金獲得を
「利益剰余金」に計上していました。
これでは、その会社の商売が上手くいっているのか、わからなくなってしまいます。


資本と利益、どちらもB/Sで表示されるのは同じ部分です。
この両者の違いをよく理解していないと、何故この会社の元手がこんなに
大きくなったのか、という情報を読み誤ってしまいます。

一色目、了。


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