【源泉徴収】アルバイト等に対する源泉徴収の注意点-2
2007.09.26

●アルバイト等の源泉徴収を失念した場合は、企業側が源泉徴収税額分を立て替えたり、不納付加算税等の対象になる可能性があります。

 前回のお話では、アルバイト等も原則、源泉徴収をしなくてはいけないことをお話いたしました。
 もし、アルバイト等の源泉徴収を忘れてしまったり、甲欄と乙欄を間違えて徴収不足になったりすると、余計な事務手続きや支払いが発生する場合があります。今日はそんなお話です。

 本来、源泉徴収はアルバイト等の給与からの天引きですから、徴収しなかった分や不足額はアルバイト等から返してもらわなければなりません。
 しかし、そのアルバイトやパートが辞めてしまっている場合や返すことを拒否された場合などは、不足額を返してもらうのは難しくなります。もし返してもらえなかった場合には、会社が立替払いしなければなりません。
 
 しかも、この立替払いした源泉徴収額は、原則として立替金として資産計上することになり、その立替金を費用(損金)化する際には注意が必要です。

 また、源泉徴収税の納付不足額が1万円以上の場合は不納付加算税と延滞税の対象となります。

 不納付加算税は、1日でも納付が遅れた場合に納付不足額の原則10%(自主的な納付の場合は5%)が徴収されるものです。ただし、以下の両方の条件を満たしている場合は不納付加算税の徴収が免除されます。
●法定納期限の翌日から起算して1ヶ月以内に納付していること
●直前1年分の納付について遅れたことがないこと、または新たに源泉徴収義務者になった場合の初回の納期に係るものであること

 一方、延滞税は納付不足額に対して、納期限の翌日から2カ月を経過する日までは年7.3%か前年の11月30日の日本銀行が定める基準割引率+4%のいずれか低い割合、2カ月経過後は年14.6%が課せられる延滞利息金です。

 そして、これらの不納付加算税と延滞税は会社のミスですから、通常はそのアルバイトやパートから返してもらうわけにもいきません。さらに、支払った不納付加算税や延滞税は会社の損金にもできません。
 このように二重三重の損失が考えられるわけです。こうしたことにならないよう十分な注意が必要です。また、該当するアルバイト従業員に扶養控除申告書を提出してもらったり、源泉税について十分な説明を行うなどの対策も採るべきだと思います。

※この記事は「税金情報コラム」にも掲載しています。


【源泉徴収】アルバイト等に対する源泉徴収の注意点-1
2007.09.19

●アルバイト等も原則として源泉徴収が必要です。


 大学の推薦入試に合格した高校生が、車の免許取得やアルバイトをはじめる季節になりました。
ところで、アルバイトやパートを雇用している企業の中には、しなければならない源泉徴収をしていない会社が時々あります。今日はあいまいになりやすいアルバイトの源泉徴収についてのお話です。少し長いので2回に分けてお話いたします。

 アルバイト等の源泉徴収をしなくて良いケースは以下のような場合で、これ以外の場合は、原則として源泉徴収が必要になります。

●日雇いのアルバイト等で日額給与(日雇賃金)が9300円未満の場合
●「扶養控除申告書」を提出しているアルバイト等の給与(日給、月給)が一定額未満の場合。
*一定額は扶養親族の数によって異なり、たとえば扶養親族が0人の場合は月給8万8000円未満、または日給2900円未満になります。


 源泉徴収が必要なアルバイト等の源泉徴収額の計算は、社員と同様に「給与所得の源泉徴収税額表」を使って計算します。

●「扶養控除申告書」を提出しているアルバイト等
・日給の場合:日額表の甲欄(日雇いアルバイト等を除く)
・月給の場合:月額表の甲欄
●「扶養控除申告書」を提出していないアルバイト等
・日給の場合:日額表の乙欄(日雇いアルバイト等を除く)
・月給の場合::月額表の乙欄
●日雇いのアルバイト等
日額表の丙欄
※平成19年度より「給与所得の源泉徴収税額表」が大きく変わっていますから注意が必要です。


 また、アルバイト等の給与に対し源泉徴収をしている場合でも、「扶養控除申告書」を提出させていないにも関わらず、「給与所得の源泉徴収税額表」の乙欄ではなく甲欄を使用してしまうミスも時々見かけます。甲欄は乙欄に比べて源泉徴収額が少なくなっているため、徴収(天引き)不足になります。このような事態を避けるには、アルバイト等に「扶養控除申告書」を出してもらえば問題ありません。

 本来、しなくてはいけないアルバイト等の源泉徴収をしなかったり、甲欄と乙欄を間違えて徴収不足になったりすると、余計な事務手続きや支払いが生じる恐れがあります。次回はそのお話をします。

※この記事は「税金情報コラム」にも掲載しています。


オススメ店「オー・プロヴァンソー」(千代田区平河町)
2007.09.14

 麹町駅から平河町方面へ徒歩3分、紀尾井町の交差点から半蔵門に向かって少し歩くと路地の向こう側に見えるフレンチのお店です。さりげない佇まいの外観。予約をしているとギャルソンがお出迎えしてくれます。店内もとても落ち着いた雰囲気で、隠れ家のようなお店です。

 ランチはコースをセレクト。スープ、メインディッシュ(肉か魚)、デザート、コーヒーがついてきます。
 スープは「ネセロリの冷たいスープ」。ネセロリという野菜は初めて食べましたが、セロリのような苦味はなく、ジャガイモに近い風味です。残暑厳しい昼下がりに出かけたので、冷たいスープは何よりのおもてなしでした。
 続くメインディッシュはお魚をチョイス。白身の魚のムニエルにカレーソースがかかったものでした。ムニエルは表面がカリっとしていてとても美味。かかっているカレー味のソースがちょうど夏の食事としては食欲が出てGoodです。あっさりして少し甘い白身魚にカレーソースがぴったりなところも満足度高いですね。
 デザートはワゴンで登場!6種類の中から選ぶのですが、鮮やかで目移りしてしまいます(^_^)。これだけで、忙しい昼の食事だということを忘れそうになりました。

 コースはしめて2,200円。決して手軽にいただける値段ではありませんが、贅沢なランチタイムを過ごしたいときに行きたいお勧めのお店です。


厚生労働省・市役所の職員を装った不審な電話にご用心!
2007.09.12

 厚生労働省は、「厚生労働省職員などを装った不審電話」が多発していることを発表しました。手口はさ厚生労働省・市役所の職員を装った不審な電話にご用心!まざまで、厚生労働省職員や市役所職員を名乗ることもあります。紹介されていた主な手口をご紹介します。

(1)医療費等の還付を匂わせて口座番号などを聞きだす
 自動音声で「こちらは厚生労働省社会保険局です。あなた様に対する医療保険特別補助金7万3265円の振り込み期日が本日となっております。担当者におつなぎしますので9番を押してください」と流れ、その後、銀行口座などの個人情報を聞き出そうとする手口。

 このほかにも、「医療保険特別補助金の請求期限が今日までなので請求手続を行ってください。」「高額療養費の申請手続きが行われていません。銀行/郵便局のATMに行って電話をしてください。すぐに振り込みます。」「医療費控除の還付金があるので、銀行/郵便局のATMに行って電話をして下さい。すぐに振り込みます。」
 などの理由で、個人情報を聞き出す手口も報告されています。
厚生労働省では、このような手続の依頼は行っていません。すぐに振り込みます、と言われても、銀行口座等の個人情報を教えたり、金銭の振込をしないよう、ご注意ください。お問合せは厚生労働省大臣官房総務課行政相談室(03-5253-1111:厚生労働省代表より)まで。

(2)講習会の募集やアンケートにより個人情報を聞き出す
 「厚生労働省が新たに食品のリスクマネジメントに関するライセンスを新設し、現在講習会の募集をしている」又は「夏場の食品衛生に関するアンケート調査を行っています。品質保証担当責任者の氏名を教えて下さい。」などと言って、氏名を聞き出そうとする手口です。

 厚生労働省では、ライセンスの新設や食品衛生に関するアンケートは行っていないとのことです。本件担当は厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課(03-5253-1111:厚生労働省代表より)まで。

 例え中央省庁や市役所などを名乗っていても、個人情報を聞き出したり、銀行や郵便局のATMへ誘導するような電話は疑ってかかったほうがいいでしょう。
 不審に思ったときは、相手の部署名と名前、連絡先を確認し、必ず一度電話を切り、当該役所の代表電話から相手を呼び出すくらいの用心をしたほうがいいかもしれませんね。

※この記事は「税金情報コラム」にも掲載しています。


書店員が選ぶ売りたい本がベストセラーに 「NPO法人本屋大賞実行委員会」
2007.09.07

 今日ご紹介する顧問先は、NPO法人本屋大賞実行委員会さんです。今年で4回目を迎えた本屋大賞の実施など、書店を元気にする活動を精力的に行っているNPO法人です。お話は、実行委員の磯野真一郎さん(株式会社有隣堂ルミネ横浜店セールスエキスパート)にお伺いしました。

■「書店における、書店員が活気づくお祭り」がきっかけ
-本屋大賞という賞を作るきっかけは?
磯野氏「2003年に有志のボランティア団体として活動をはじめました。本が売れない時代、と言われていたのですが、当時、各書店が独自の企画を打ち出していたものの、業界全体が活気づくムーブメントには至りませんでした。
 そこで、各書店が合同で、書店員が活気づくお祭りのようなことをしよう、と考えました。そのお祭りの中心が本屋大賞です。過去1年の間に出版された日本の小説の新刊書で、書店員自身が自分で読んで『面白かった』『自分の店で売りたい』と思った本に投票し、大賞作品を選んでいます。」
-NPO法人になった理由は?
磯野氏「回を重ねるごとに本屋大賞の認知度が上がり、作業量とお金を扱うことが増えてきました。また、本屋大賞の実施だけでなく、読書文化の推進や書籍を巡る様々な環境をよくするための手助けをしたい、という思いもありました。活動の幅を広げるためにも、有志のボランティア活動ではなく、法人格を取得しNPO法人として活動する方法を選びました。」

■読者感覚に近い。大賞受賞作品はいずれもベストセラーに
-本屋大賞受賞作品は他の文学賞と一味違うイメージがありますね
磯野氏「プロの作家や批評家が選定する既存の文学賞と違い、本屋大賞は書店員が一読者として読んでよかった、この本は売りたい、と感じるものが選ばれるという点が特徴です。そういう意味では読者の感覚に近いかもしれません。」
-今までの大賞受賞作品は全部、映像化されていますね(第1回大賞:博士の愛した数式・第2回大賞:夜のピクニック・第3回大賞:東京タワー)
磯野氏「映像化に関しては偶然ですが、光栄なことですね。メディアが変わることによってより多くの人たちに作品を知ってもらえるし、映画化された理由が本屋大賞受賞だから、ということで本屋大賞自体を知ってもらえることもいいことだと思います。」

■進化しつづける「本屋大賞」
-発掘部門というのもありますね
磯野氏「第2回から行っています。本屋大賞ノミネート以外の本で売りたいものならばいつ刊行された本でもよく、文庫本なども対象です。ある書店員の人生を変えた一冊や、売れていないけれどずっと平積みしている本など、書店員が魂を込めたコメントを読むだけでパワーがもらえますね。発掘部門はとても大事にしています。」
-部門賞みたいなものは?
磯野氏「より多くの本をより多くの人に伝えるための方法として、検討を続けています。」

■いずみ会計に一言!
磯野氏「不慣れな会計処理を毎回親身になって相談に乗ってくださる、本当に助かっています。」

特定非営利活動法人本屋大賞実行委員会
【主たる事務所】 東京都中野区南台四丁目52番14号中野南台ビル
【TEL】 03-3229-1071
【FAX】 03-3229-1070


【仕訳のポイント】企業が非常食を買ったときの取り扱い
2007.09.04

 8月30日から9月5日まで「防災週間」に指定されています。毎年9月1日(関東大震災の日)は「防災の日」として全国で防災訓練が行われています。ニュースでごらんになった方も多いのではないでしょうか。ということで、今日は防災にちなんで企業が非常食を買ったときの処理についてお話いたします。

 大手企業などでは地震などの大規模災害に備えて、全社員が社内で長期間生活できるだけの非常食を用意しているところが多くあります。また、中小企業でも社員のために、缶詰や水など当座の非常食を備蓄するようになってきました。
 しかし非常食は、数年間から数十年といった長期間の消費期限を有するものが多く、結果として保管期間が数年に渡ることになることから、税務処理の仕方に迷う場合があります。

 通常、販売や業務をするために必要な道具・物品のうち、未使用の状態で保管してあるものは「貯蔵品」として扱います。貯蔵品として処理する場合、法人税では実際に事業の用に供した場合、つまり、道具や物品を使用、消費等した時点で損金に算入することになっています。
 ただし、消費税ではたとえ貯蔵品であっても購入時の仕入れ税額控除が認められていますので、購入時に費用処理した後、期末等において未使用保管分を貯蔵品に資産計上する方法が一般的です。

 非常食もこの貯蔵品と性格が似ていますが、法人税法上、購入時の損金算入が認められています。それは、非常食は消費することではなく、備蓄すること自体が目的であり、備蓄した時点で事業の用に供したといえるからです。さらに、非常食は一般に消耗品と扱われる「食料品」であるため、減価償却資産や繰延資産としても扱われません。
 従って、非常食を購入した場合は、購入時に消耗品費として処理をすることができます。

 ちなみに、消費期限が迫ってきた非常食は新しい非常食と入れ替えることになりますが、特に中小企業などでは古い非常食を捨てずに社員に配っているケースがあります。この場合、一部の社員にのみ大量に配付したり、まだ十分に消費期限の残っている非常食を配付した場合、その非常食が現物給与と認定される恐れがありますのでご注意ください。

※この記事は「税金情報コラム」にも掲載しています。