今日の言葉
2011.10.29


       「この国では


        政治家は明日の自分を考え


        役人は未来の自分を考え


        経営者は未来の国家を考える」


        (読み人知らず)

 TPPの議論が盛んですが、誰もがどこか嘘臭いと感じているのではないでしょうか。何が嘘かというと、賛成派の主張に必ずグローバリゼーションが登場することです。これは空き巣が「いや、家の掃除をしていたもんで」と言う類で、誰が見たってアメリカのごり押しでしかないものを、もっともらしい理由を付けようとするから余計に説明困難になってしまいます。

 外交なんて複雑な要素が絡み合い、3行で説明なんか出来るわけがないのは子供でも知っています。しかしそれをバカに説明したって仕方がないとばかり、的はずれなその場凌ぎで済ませるのはいかにも国民をバカにした話で、年金の破綻を半世紀もの間先送りにしてきた過去の厚生行政と本質は何も変わっていません。
 どの部分を犠牲にし、しかし何を守ろうとするのか、平等と成長のどちらに軸足を置くのかの真面目な議論も見えてきませんし、それどころかTPPの条約の内容すら国民の目から隠そうとしているようにさえ見えます。農水省は何兆円のマイナスだと説明し、経産省は何兆円のプラスだと言う、中を取って総務省が何兆円と言うのは実は10年の累計だというのは内緒だよとか、まあ、あんまりバカバカしくって聞いてる方が恥ずかしくなります。

 私はこの国に絶望しているわけではありません。いや、むしろ今の若い人たちを含め、日本の力に絶対の信頼をしています。欧州にもアメリカにも黒い雲が覆い始めていますが、厳しい状況になればなるほど我々の中にある先祖の遺伝子が目覚めてくるのだと信じています。

 福島の被災地に派遣された自衛官(仮にSさんとします)の話を聞く機会がたまたまありました。Sさんと一緒に19才、21才の女性自衛官がおられましたが、彼女らの口から「家を流されたお婆ちゃんから、あんたらも頑張りやと逆に励まされた」という話を聞きました。
 現地では既に地元の自衛官が大勢派遣されており、20代の自衛官に何体ぐらいの遺体を回収したのかと聞くと1日平均40体との回答だったそうです。もう何日も洗っていないと思われるドロドロの格好に見かねて「風呂に入っているのか」と聞くと「キリがありませんから」と答えたそうです。「日本の若者も捨てたものではないと思いました」というSさんの言葉に胸が詰まりました。現地では何人も政治家の顔も見たけど、三笠宮が通りがかられたことでその百倍も勇気を得たと語ってておられました。

 やっぱ日本人ってすごい。