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先生教えて FXについて



先生教えて
Vol.7
2007.10.31
答えていただく専門家:税理士 長沼隆弘

プロフィール


―― 今日は昨今話題の「FX」について、長沼先生に教えていただきます。よろしくお願いします。


FXは、証拠金の1倍から4百倍程度の金額を運用できるため、少ない元手で多額の利益が狙え、24時間取引ができることから会社員や主婦層にもブームになりました。2007年の春辺りから脱税事件として新聞紙上を賑わせたので一般に知られるようになったようです。私どもの事務所でも、FXに関して税務調査が入り、税務署との間に立って欲しいとの依頼が8月の終わりから9月にかけて2件あり、修正申告となりました。


―― FXで得た所得は税務上どういう扱いになりますか?


基本的には雑所得として総合課税されます。雑所得は、利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・譲渡所得・山林所得・一時所得以外の所得で、為替差損益や年金や原稿料などが雑所得にあたります。雑所得の金額は、収入金額から必要経費を控除して計算され、利益が出た場合には他の所得と合算した後、所得控除を控除し超過累進税率を適用して税金が計算されます。

これに対し、上場株式等の譲渡益は分離課税となっていて、10%の税負担ですが、FXの場合は超過累進税率によるため、最高税率の場合は所得税だけでも40%の税負担が必要となります。ちなみに給与の年収が2千万円以下で、給与所得以外の所得金額が20万円未満の場合には、確定申告をする必要がありませんから、年収2千万円以下の給与所得の方でFXによる所得が20万円未満である場合などの方はこれにあたります。


―― なるほど。しかし損をする可能性もありますよね?

長沼隆弘2

はい。損失が生じた場合には、雑所得の計算上生じた損失は他の所得(例えば給与所得や株式の譲渡所得など)との損益通算ができません。また、翌年以降への損失の繰越控除もできないので、結果としてFXにより生じた損失は切り捨てられる事となります。


―― そうなんですか。では、経費計上できるものはありますか?


雑所得の計算をする際の必要経費ですが、収入を得るため直接に要した費用の額としてFX取引手数料や通信費などが考えられると思います。


―― 申告分離課税は適用されますか?


先ほど基本的には雑所得として総合課税されますと言いましたが、金融先物取引法に規定する金融先物取引に該当するFX取引であれば20%の申告分離課税が認められています。東京金融取引所が行っている「くりっく365」というものがそれにあたるようで、それ以外のFX取引には申告分離課税の適用はなく、総合課税となり超過累進税率が適用されるのです。また、損失についても「くりっく365」の損失であれば3年間の繰越控除がありますが、それ以外なら損益通算も繰越控除もありません。


―― 税務署もFXにはまだまだ注目していますよね。


そうですね。加算税の問題もありますので、申告が漏れている懸念があるようでしたら早めに税理士へ相談をされる事をお勧めします。


―― 今回はありがとうございました。



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