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先生教えて リース取引の改正について



先生教えて
Vol.12
2008.07.14
答えていただく専門家:税理士 河野上和弘

プロフィール

―― 平成20年4月1日以後に締結するリース契約について税法改正があったとお聞きしていますが、具体的にどのような改正が行われたのでしょうか?


所有権移転外ファイナンス・リース取引については売買取引とみなされることになりました。


―― 「所有権移転外ファイナンス・リース取引」?聞き慣れませんが?


「所有権移転外ファイナンス・リース取引」とは、ファイナンス・リース取引に該当するリース取引のうち、リース期間の終了の時にリース資産が無償又は名目的な対価の額で賃借人に譲渡されるものであること等の要件に該当しないものをいいます。

また、「ファイナンス・リース取引」とは、資産の賃貸借で、賃貸借期間中の契約解除が禁止されていて、かつ賃借人が該当資産の使用に伴って生ずる費用を実質的に負担する等の要件を満たすものをいいます。


―― 「所有権移転外ファイナンス・リース」というと、とても複雑なイメージがありますが、このようなリース契約は多いのですか?


言葉のイメージからすると「うちには関係ない」と思われる方が多いかもしれませんが、実は企業が利用するリース取引のほとんどが、この「所有権移転外ファイナンス・リース」に該当するんですよ。


―― そうなんですか! では経理処理も複雑になりそうですね。
具体的にはどのように処理すればいいのでしょうか?


河野上和弘先生

はい、これは売買取引とみなされるわけですから、リース資産をいったん資産に計上し、減価償却を行うことになります。
この時の減価償却は償却期間をリース期間とし、残存価額をゼロとする「リース期間定額法」を適用することになります。
したがって、各期ごとの必要経費の額は賃貸借取引とさほど変わらないと思われます。



―― なるほど。では企業にとってあまり影響はなさそうですね?


それがそうでもないんですよ。
この改正で私の事務所にもいろいろ相談があるんです。特に製造業の方からの相談が多いですね。


―― とおっしゃいますと?


設備投資するにあたって融資を受けて購入すべきか?リースにすべきか?という相談です。
もちろんこういう相談は従来からも多くあるんですが、改正されてからは特に多いですね。
このような相談の場合、さまざまな角度から判断する必要があります。例えば購入の場合には特別償却が認められますが、リースだと認められません。

また、購入の場合だと定率法により減価償却しますが、リースだとリース期間定額法により減価償却するといったこともありますね。
しかしその前に、その設備投資による生産性の向上や、少なくても3年~5年後までの事業計画といったことも非常に重要ですし、次の設備投資の計画があれば借入限度額にも注意を払う必要があります。
融資を受けるならば融資先(中小企業庁や自治体が行う支援制度等)も選定しなければなりません。


―― そうですよね。やはり経営者の方が一人で悩むよりも顧問税理士の先生にしっかりサポートしていただく必要がありますね。


そうですね。それも「ただ何となく顧問税理士がいる」ではなく、しっかり自社の将来を見据えて相談に乗ってくれる税理士を選ぶ必要がありますね。


―― ありがとうございました。



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