平成22年度 税制改正について  | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

税理士 紹介ビスカス > 先生教えてバックナンバー > 平成22年度 税制改正について

平成22年度 税制改正について



先生教えて
Vol.20
2010.1.20
答えていただく専門家:税理士 荒木大輔

プロフィール

―― 今日は、平成22年度の税制改正について、荒木大輔税理士事務所の荒木先生にお聞きします。よろしくお願いします。
まずはじめに、読者の皆さんが一番気になるであろう法人税から教えてください。


はい。法人税では、一定の同族会社が社長に支払った役員報酬の一部を損金不算入扱いとする「一人オーナー課税」は廃止となり、平成22年4月1日以後終了する事業年度から適用されなくなります。「一人オーナー課税」が法人からオーナーに給与を支給することで法人所得計算上損金算入され、個人所得計算上でも給与所得控除の対象となる、いわゆる「経費の二重控除」の問題を是正する手法として適当かといった議論や一人オーナー会社の事業年度終了時点における「業務に従事する役員」の総数で適用の有無が決まってしまうという抜け道も存在していたことから今回の廃止は妥当だとの意見が多いようです。


―― なるほど。では中小法人に対する軽減税率の引き下げはどうなりましたか?


残念ながらそれは財源不足により見送りとなりました。
また、一定の設備を取得した場合に特別控除や税額控除が認められる情報基盤強化税制も廃止となりました。
その他としては100%株式保有による支配関係を対象として導入されるグループ法人税制が創設されました。


―― 次に所得税はいかがでしょう?


「控除から手当へ」の転換となる子ども手当導入を機に扶養控除が見直され、15歳以下の扶養控除が廃止されるとともに、特定扶養親族のうち高校無償化の恩恵を受ける16歳以上18歳以下の扶養控除の上乗せ部分(所得税25万、地方税12万)が廃止され、23歳から69歳が対象の成扶養控除は維持することになりました。これについては所得税が平成23年分以後、地方税が24年度分以後から適用されます。


―― 子ども手当については、財源の一部を地方に負担させたことから自治体の批判等があり今後の動向に注目ですね。


荒木大輔先生そうですね。次に贈与税のお話をします。贈与税は、現行500万である住宅取得賃資金贈与の非課税枠が、住宅取得資金の贈与を平成22年度中に受けた者は1500万、平成23年度度中に受けた者は1000万に引き上げられます。ただし適用対象者は贈与を受けた年の合計所得金額が2000万以下の者に限定されます。これは平成22年1月1日以後の贈与税から適用されます。


―― 非課税枠拡大による不動産市場の活性化が景気の浮揚に繋がるかもしれませんね。


続いて相続税ですが、小規模宅地等の課税価格の計算の特例について相続人等が相続税の申告期限まで事業または居住を継続しない宅地等を適用対象から除外することになりました。
国際課税は海外投資家が保有する社債利子などの非課税制度を創設しました。


―― 話題になっていた、たばこ税についてはどうなりましたか?


たばこ税は平成22年度において1本あたり3.5円の税率上げを行います。これについては、一時たばこ価格を一箱1000円程度にするという議論もありましたが、急な増税がかえってたばこ購入の抑制につながり税収減になるとのことで上記に落ち着きました。


―― しかし喫煙による生活習慣病等治療や対策等の社会保障費抑制の可能性は議論しなければならないですね。


そうですね。同じく間接税のガソリン税等の暫定税率は廃止しますが、当面現在の税率水準を維持し、石油価格高騰時には本則税率を上回る部分の課税を停止することになります。具体的には3か月連続でガソリン価格が1リットル当たり160円超となったとき、従来の暫定税率相当分(1リットル当たり約25円)の課税を停止することになります。
また自動車重量税は暫定税率による上乗せ分の国分の約2分の1に相当する税負担の軽減を図ります。


―― エコカー減税は続くのですか?


はい、平成24年4月末まで現在の仕組みを維持することになりました。なお、このエコカー減税については現在アメリカ議会で「日本の制度が排他的である」と批判が強まっていることからその動向を注視したいです。


―― そうですね。ありがとうございました


|
メディア掲載情報
全国の書店にて好評発売中!