環境税について  | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

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先生教えて

Vol.29

2010.10.26

答えていただく専門家:税理士 斎藤 英一

プロフィール


―― 環境税とはまだ聞きなれない言葉ですが、どのような税金なのでしょうか?

いま地球温暖化が深刻な問題となっていますよね。この地球温暖化を食い止めるために、二酸化炭素の排出量を削減することを目的として課税される税金を「環境税」といいます。昨年の税制改正で環境税の実施が明記されました。
そして現在、民主党の税制改正プロジェクトチームが「地球温暖化対策税(環境税)」の導入に向け本格論議を始めました。11月末をめどに政府税制調査会への提言をまとめる予定です。


―― 税収が目的ではなく二酸化炭素排出削減が目的というのは面白い税金ですね。

そうですね、税金の多くは財政(税収)を目的としていますが、時として政策目的に利用されることもあります。


―― 具体的にはどのように課税されるのでしょうか?

基本的には、二酸化炭素の排出量に応じた税負担をする仕組みとなります。 しかしまだこの「環境税」は導入されている税金ではありませんので、具体的な課税方法については、これから論議されていきます。
経済産業省・環境省は、来年度税制改正で「環境税の創設」を要望していくようですが「石油石炭税の増税」も視野に入れて動いています。いずれにしろ経済産業界からの反発が予想されます。

斎藤先生

―― 環境税が導入されるとどのような影響が出てきますか?

「環境税の創設」「石油石炭税の増税」どちらにしてもエネルギ-関係の消費は増税になることが予測されます。この場合は根本的な対策は難しいと思われますので、むしろ環境税の税収がどのように使われるかが大きなポイントになりそうです。 経済産業省・環境省は、使途を現行の「エネルギー対策特別会計」の枠組みを活用し、二酸化炭素排出抑制対策に税収を配分する考えです。
これに対して、財務省は国の財政が厳しいので一般会計に組み入れたいと考えています。しかし、二酸化炭素排出削減を目的とする税に関しては特別会計に充てる目的税とするのが好ましいのではないでしょうか。


―― エネルギ-対策特別会計とはどのような会計なのですか?

エネルギ-対策特別会計は太陽光エネルギー等の普及や石油などのエネルギー開発に充てられる特別会計で、平成22年度予算の歳出純計では約9536億円を計上。経済産業省・環境省・文部科学省が所管しています。
「環境税」の税収が、このエネルギ-対策特別会計に組み入れられれば、太陽光発電システム導入やエコ住宅等、省エネルギ-をキ-ワ-ドに、ビジネスチャンスが生まれる可能性があります。関連業種の皆様は、来年度の税制改正大綱等、今後の動向に注目です!


―― ありがとうございました。


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