IFRSについて  | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

税理士 紹介ビスカス > 先生教えて > IFRSについて



先生教えて
Vol.30
2010.11.23

答えていただく専門家:税理士 鴛海 量明

プロフィール


―― 最近何かと取り上げられている国際会計基準ことIFRS。日本でも金融庁が会計の国際化の波に乗り遅れないようにするために、IFRS対応に向けた活動が進行しているようですね。さて、今日は鴛海先生にIFRSとその導入について教えていただきます。よろしくお願いします。


IFRSはInternational Financial Reporting Standardの略で、わが国では「イファース」または「アイファース」と呼ばれています。各国の会計基準設定主体が参加する国際会計基準審議会(IASB)により作成された、世界的に統一された会計基準を言います。


――なるほど、グローバルスタンダードの会計ルールなのですね。でも、IFRS基準が作られたのでしょうか?


はい、従来まで企業は自国の会計基準によって決算書を作成していました。しかし、企業活動が国際化し、国境を越えた投資活動が盛んな時代となった今日、国ごとに決算書の作成ルールが異なると不都合が起こります。例えば、A国の会計基準で作成した決算書では100の黒字、B国の会計基準で決算書を作成し直すと▲100の赤字、ということもありえるのです。IFRSは、こうした事態を避けるために作成された会計基準であり、いわば世界共通のモノサシなのです。


――ということは、IFRS基準で財務諸表を作成しておくと,各国の投資家は容易に企業間比較が出来ますね。ところで、IFRSの特徴はなんでしょうか?


鴛海先生そうですね、大きく4点の特徴があげられます。


① 原則主義…原則だけを定めて、あとの実務上の細かい部分は企業や公認会計士の判断に委ねるという方法を取っています。これは、わが国の会計基準が細則主義といって、非常に細かい部分まで決めているのと大きく異なります。


② 会計処理の選択肢が少ない…これは、会計処理の選択肢を多くすると、企業間の比較が困難になるためです。


③ 時価主義が原則…資産・負債とも時価で評価するのを原則としています。


④ 資産・負債アプローチ…期首・期末の時価ベースの純資産の差額をもとに利益を算定するアプローチを採っています。損益計算書に代わる包括利益計算書は、まさにこの考え方によるものです。

―― 日本の会計基準が利益ベースであるのに対し、IFRSは全体の資産ベースで算定するのですね。わが国への導入はあるのでしょうか?


わが国の会計基準は、コンバージェンスといって徐々にIFRSに近づけられていますが、これと並行して、2012年を目途に、上場企業に対してIFRSを強制適用するか否かの判断が下されることになります。その場合の導入時期は2015年または2016年ですね。ただ、強制適用の対象となるのは上場企業の連結財務諸表であり、中小企業等、非上場会社に対するIFRSの強制適用は想定されていません。


―― そうですか、今後の動向に注目ですね。どうもありがとうございました。


|
メディア掲載情報
全国の書店にて好評発売中!