寄付金の税務について  | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

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Vol.35
2010.3.22

答えていただく専門家:税理士 色木 路貴

プロフィール


東北地方太平洋沖地震に襲われた日本。義援金による被災地への支援は世界中に広がっています。そんな寄付金の税務について、色木路貴先生にお伺いしました。


■寄附金を一部損金算入とするまで

法人が支払う寄附金の特徴にひとつに、法人税法上寄付金は「損金算入の額が制限される」というのがあります。つまり、寄付金を支払ってもそのうちの一部しか経費扱いされないというものです。これは他の経費にはあまりみられないものです。
ちなみに、同様に損金算入額が制限されている代表的なものとして、交際費があります。


では、なぜ寄附金は損金算入の額が制限されているのでしょうか。寄附金は本来対価のない給付であるから、損金性に乏しいと考えられています。とはいえ、事業に関連のある寄付金もあるので、一律に全額損金不算入とするのは不合理です。
しかし、その給付が事業に関連のあるものなのか関連のないものなのか見極めるのは非常に困難であり、実際広告宣伝と寄付の両側面を兼ね備えている支出も少なくありません。
ならば、一定の形式的な基準を設けてそれにあてはめて一律に処理していくのが実務上ふさわしいのではないか、というのが寄附金を一部損金算入とするまでの大まかな流れです。
ただし、全額損金算入が認められている寄付金の相手先があります。それは、国又は地方公共団体に対する寄付金です。これは、当然といえば当然でしょうか。



■法人が支出する寄附金は全額損金算入の対象

平成23年3月11日、東北地方太平洋沖地震に日本列島は襲われました。被災者の方々に対して義援金を、と考えられている方も多いと思います。上記に述べたように寄附金は原則損金算入が一部しか認められておりません。


ところが、個人又は法人が、災害に際して募金団体に寄附する場合、その義援金等が最終的に国、地方公共団体に拠出できることを税務署が確認できれば、「国等に対する寄附金」として、税制上の特典を受けることが出来ると平成23年3月15日に国税庁より発表されました。
つまり、法人が支出する寄附金は全額損金算入の対象になるということです。

また、個人の方が支出する寄附金も支出する金額から2千円を控除した金額が寄附金控除の対象となります(個人の方が支出する寄附金については控除額についてもう少し細かい規定がありますので、詳細は税務署又は税理士にご確認ください)。ですので、義援金を支出された場合は領収証等を発行してもらい保管しておくことをお勧めします。
せっかくの被災者の方々への義援金を、皆様自身の節税にも役立ててほしいと思います。


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