貿易業の税務について  | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

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先生教えて



先生教えて
Vol.39
2010.7.29

答えていただく専門家:税理士 村越 雅規

近年のグローバル化に伴い、輸出入取引は増えて来ています。貿易業の税務のポイントについて、村越先生に説明していただきました。


■消費税の輸出免税について


事業者が国内で商品などを売買する場合には原則として消費税が課税されますが、販売が輸出取引に当てはまる場合には消費税は免除となり、これを輸出免税といいます。

輸出免税の適用を受ける為には、輸出許可証などの輸出免税取引であることを証明する書類が必要となります。また、当該取引が輸出取引に該当するか否かの判断に注意が必要です。例えば、商品の調達を国外でし、国内に搬入せず他へ譲渡した場合、輸出取引には該当しません。役務の提供に関しては、実際に役務の提供が行われた場所が国内か国外かの判定が重要になります。


■輸出業者は消費税を還付出来る


輸出取引は消費税が減免となりますが、それが対応する課税仕入れには消費税が含まれます。そのため、輸出業者は消費税の申告をすることによって消費税額の還付を受けることが出来るのです。

ただし、消費税の還付を受ける為には当該事業者が課税事業者である必要があります。基準期間(法人の場合前々事業年度)の課税売上高が1000万円以下の場合、還付を受ける為には「消費税課税事業者選択届書」を提出し、課税事業者となりましょう。提出期限は適用したい課税期間の初日の前日(開業した年はその事業年度中)ですので、還付となる方は注意が必要です。


■課税期間の短縮について


消費税の還付は、通常年に1回申告をすることによって受けられます。しかし、課税期間の短縮という制度を選択することにより、1月又は3月毎に申告をして還付を受けることが出来ます。そのメリットとして、還付を早く受けられるので資金繰りがよくなることがあげられます。


■期末在庫の評価について


棚卸資産の取得価格は購入価格に付随費用を加えた価格とされています。付随費用とは購入の為に要した取引運賃、荷役費、運送保険料、購入手数料、関税等の購入のための費用を言います。輸入品の場合、この付随費用が大きな比重をしめることになりますので、棚卸資産の評価には注意が必要です。

また、海外などの遠隔地からの仕入れの場合、商品が到着するまでに時間を要するため、仕入れた商品が期末に手元に届かない場合がよくあります。このような場合も、まだ到着していない商品を「未着品」として期末の在庫の計算上評価しないといけません。


■輸入した場合の消費税


業務として輸入を行った場合、通常、運送会社などが税関に関税や消費税の申告をしてくれるのが一般的です。この運送会社からの請求書には通関前の倉庫料などの不課税のもの、 通関後の運送料などの課税のものが混在しています。したがって、請求書などで課税・不課税をきちんと区分することが必要です。

さらに、通関手数料などと合わせて輸入消費税の支払いをします。消費税申告書において、国内取引による消費税の支払いと輸入による消費税の支払いは区分して別々に計算することになります。したがって、この輸入消費税は通常の消費税とは区分して管理することになるので注意が必要です。


――先生ありがとうございました。




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