非居住者又は外国法人に支払う所得の源泉徴収事務 Ⅳ源泉徴収の対象となる国内源泉所得の取扱い1 | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

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源泉所得税関係情報

非居住者又は外国法人に支払う所得の源泉徴収事務

Ⅳ源泉徴収の対象となる国内源泉所得の取扱い1

1 組合契約事業から生ずる利益の配分(一号の二所得)
民法上の組合契約や投資事業有限責任組合契約、有限責任事業組合契約、外国におけるこれらに類する契約に基づいて国内において行う事業から生ずる利益で、それらの契約に基づいて配分を受けるものについては、組合員である非居住者等の国内源泉所得とされ、源泉徴収の上、総合課税の対象とされています。

国内法による取扱い
租税条約による取扱い

1 国内源泉所得の範囲
国内において民法に規定する組合契約など次の(1)に掲げる契約(以下「組合契約」といいます。)に基づいて行う事業(以下「組合契約事業」といいます。)から生ずる利益で、その組合契約に基づいて配分を受けるものが国内源泉所得に該当します。


(1)対象となる組合契約の範囲

(所法161一の二、所令281の2①)
①民法第667条第1項に規定する組合契約
②投資事業有限責任組合契約
③有限責任事業組合契約
④外国における①~③に類する契約


(2)組合契約事業から生ずる利益

(所法161一の二、所令281の2②)
次の算式により計算したもののうち組合契約を締結している者(組合契約を締結していた者を含みます。以下、「組合員」といいます。)がその組合契約に基づいて配分を受けるものをいいます。


国内において組合契約に基づいて行う事業から生ずる収入 - 左の収入に係る費用(注)


(注)

所得税法第161条第1号の3から第12号までに掲げる国内源泉所得について同法第212条第1項の規定により源泉徴収された所得税を含みます。

1 原則的取扱い
租税条約では、事業所得条項が適用になります。租税条約において、事業所得は、非居住者等が国内に有する恒久的施設を通じて国内において事業を行う場合に、その恒久的施設に帰せられる部分に対してのみわが国で課税されます。したがって、国内に恒久的施設が存在しない場合や、恒久的施設が存在していてもその恒久的施設に組合契約事業から生ずる利益が帰属していない場合には、その利益についてはわが国において課税されないことになります。


(注)

組合契約事業は、組合員の共同事業ですから、組合契約事業の事務所等が恒久的施設に該当する場合には、すべての組合員が国内に恒久的施設を有することになります。これは、国内法の適用においても同様です。

2 源泉徴収
(1)源泉徴収義務者
組合員である非居住者等が、組合契約事業の計算期間において生じた利益について金銭その他の資産(以下「金銭等」といいます。)の交付を受ける場合には、所得税法上、その利益の配分をする者がその利益の支払をする者とみなされ、源泉徴収義務者となります(所法212⑤)。
なお「配分をする者」とは、配分を受けるべき組合員のすべてをいいますから、組合員の全員が源泉徴収義務者となります(所基通212−4)。


(2)源泉徴収すべき日
金銭等の交付をした日(計算期間の末日の翌日から2か月を経過する日までにその利益に係る金銭等の交付がされない場合には、同日)においてその金銭等に係る利益の支払があったものとみなして、源泉徴収を行うこととなります(所法212⑤)。

2 租税条約上の恒久的施設
国内法上の恒久的施設の範囲と租税条約上の恒久的施設の範囲は、異なっていることがあります。国内法上、恒久的施設に該当する場合であっても、租税条約上、恒久的施設に該当しない場合には、租税条約に関する届出書の提出により源泉徴収の必要はないこととなりますので、租税条約の規定をよく確認する必要があります。
3 源泉徴収を要しないもの
国内に組合契約事業に関する恒久的施設も、それ以外の事業についても恒久的 施設がない場合には、その組合員である非居住者等が受ける利益については源泉徴収をする必要がありません(所法212①)。
 

4 外国組合員に対する課税の特例
投資事業有限責任組合契約(外国におけるこれに類するものを含みます。以下、 「投資組合契約」といいます。)を締結している組合員である非居住者又は外国法人(以下、併せて「外国組合員」といいます。)で、この投資組合契約に基づいて行う事業につき国内に恒久的施設を有する外国組合員のうち、次に掲げる要件を満たすものは、国内に恒久的施設を有しない外国組合員とみなされます(措法41の21①)。


(1)適用要件(措法41の21①)
①この投資組合契約によって成立する投資組合(以下「投資組合」といいます。) の有限責任組合員であること
②この投資組合契約に基づいて行う事業に係る業務の執行を行わないこと
③この投資組合の組合財産に対する持分割合が25%未満であること
④この投資組合の無限責任組合員と特殊の関係にある者でないこと
⑤この投資組合契約に基づいて国内において事業を行っていないとしたなら ば、国内に恒久的施設を有しない者に該当すること


(2)適用手続(措法41の21③)
一定の要件を満たす外国組合員が、所定の事項を記載した書類(特例適用申 告書)に、上記(1)の①から③の要件を満たすことを証する書類を添付したものを、投資組合の無限責任組合員で組合利益の配分の取扱いをする者を経由して、組合利益の支払事務の取扱いを行う事務所等の所在地の所轄税務署長に提出し、かつ、原則としてその投資組合の組合契約締結の日からその提出の日まで継続して上記(1)の①から⑤の要件を満たしている場合に限り、その提出の日以後、国内に恒久的施設を有しないものとして取り扱われます。


なお、その外国組合員が上記(1)の①から⑤の要件のいずれかを満たさなくなっ た場合には、その満たさないこととなった日以後は、一定の事由が生じるまでの間は、この取扱いは適用されません。

 
※2010年1月現在での情報を元に制作しております。最新または正確な情報をお求めの方は、専門家にお問い合わせください。
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