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源泉所得税関係情報

非居住者又は外国法人に支払う所得の源泉徴収事務

Ⅳ源泉徴収の対象となる国内源泉所得の取扱い2

2 土地等の譲渡対価(一号の三所得)
 国内法上、非居住者等が日本国内にある土地及び建物等の不動産を譲渡した場合については、その譲受対価を支払う者が、その支払の際に所得税を徴収しなければならないこととされており、租税条約においても、その不動産の所在地国に課税権を認めるのが一般的です。

国内法による取扱い
租税条約による取扱い

1 原則的取扱い
土地等の譲渡対価については、他の資産の譲渡による所得とは区分して源泉徴収を要することとされています。


(1)源泉徴収義務者
源泉徴収義務者には「土地等の譲渡対価の支払をする者」がすべて含まれることになっており、給与の源泉 徴収義務者となっているか否か等は影響しないので、一般の給与所得者も源泉徴収義務者となり得ます。
ただし、居住用のために、比較的少額な不動産を譲り受けた個人に対してまで源泉徴収義務を課すことについては適当でないとの考え方から、一定の適用除外措置が講じられています。
また、源泉徴収義務が免除されている国際復興開発銀行(世界銀行)やアジア開発銀行等の国際機関は除かれます(国際復興開発銀行協定(世銀協定)7⑨(a)他)。


(2)土地等の譲渡者である非居住者等
源泉徴収は、非居住者等から土地等を譲り受けた場合に行うこととなりますが、この場合の非居住者等とは次の者をいいます。


イ 非居住者
国内に住所を有しない個人で国内に引き続き1年以上居所を有しない者をいいます。
したがって、日本人であっても、海外企業への出向や海外勤務等で海外で継続して1年以上居住する予定で出国した人は、非居住者となります。
ただし、国内に居住する外国の大使及び外交官である大公使館職員は、人的非課税とされていますので、これらの人の有する土地等の譲渡による対価については源泉徴収をする必要はありません。


ロ 外国法人
国内に支店を有するかどうかにかかわらず、国内に本店や主たる事務所を有しない法人をいいます。
ただし、平成20年12月1日において現に財務大臣の指定を受けている旧所得税法別表第一第二号に掲げる「非課税外国法人」が平成25年11月30日までに支払を受けるべき土地等の譲渡対価については、所得税の源泉徴収の必要はありません(旧所法11②、平20年改正法附則2)。


なお、土地等の譲渡対価に係る源泉徴収については、所得税法第13条第1項ただし書に規定する信託で、国内にある営業所に信託されたものの信託財産に帰せられるものに係るものを除き、「国内に恒久的施設を有する非居住者又は外国法人の受ける国内源泉所得に係る源泉徴収免除制度」の適用はありません(所法180①)。

(3)土地等の範囲
「土地等」を源泉徴収の対象となるものとならないものとに区分すると、右の図のようになります。

源泉徴収の対象

イ 土地又は土地の上に存する権利
ロ 建物及びその附属設備
ハ 構築物
(所法161一の三)

源泉徴収の対象外

ニ 鉱業権(租鉱権及び採石権その他土石を採掘し又は採取する権利を含む。)
ホ 温泉を利用する権利
ヘ 借家権
ト 土石(砂)
(所基通161-7)

2 源泉徴収を要しないもの
土地等の譲渡対価の額が1億円以下で、その土地等を個人が自己又はその親族の居住の用に供するために譲り受けたものである場合には、その個人が支払う譲受対価については、所得税の源泉徴収を行う必要はないことになっています(所令281の3)。
この規定は「個人の居住用」であるということが要件となっているため、譲受者が法人の場合は、源泉徴収を要することとなります。

租税条約では、土地等の譲渡による所得については、その土地等の所在地国に課税権を与える源泉地国課税が通例とされています。


我が国が締結した租税条約の多くは、不動産の譲渡等について別途規定を設けており、その適用に当たっては、各国の租税条約を個々に検討する必要があります。

 
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