非居住者又は外国法人に支払う所得の源泉徴収事務 Ⅳ源泉徴収の対象となる国内源泉所得の取扱い3 | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

税理士 紹介ビスカス > 税金Q&A一覧 > 非居住者又は外国法人に支払う所得の源泉徴収事務 Ⅳ源泉徴収の対象となる国内源泉所得の取扱い3

源泉所得税関係情報

非居住者又は外国法人に支払う所得の源泉徴収事務

Ⅳ源泉徴収の対象となる国内源泉所得の取扱い3

3 人的役務の提供事業の対価(二号所得)
人的役務の提供を主たる内容とする事業の対価については、国内法上は、一般の事業所得と区分し別個の国内源泉所得として特掲していますが、租税条約上は、一般の事業所得と同様に整理されています。
ただし、芸能人や職業運動家の役務提供が事業として行われる場合には、特別な規定を設けて、役務提供地国における課税権を認める方法が採られている例が多くなっています。

国内法による取扱い
租税条約による取扱い

1 原則的取扱い
(1)課税対象所得の内容・範囲
国内源泉所得として課税対象となるのは、人的役務の提供を主たる内容とする事業で、その人的役務の提供が国内において行われる場合のその対価に限られます(所法161二)。
したがって、日本の企業が国外で非居住者等から役務の提供を受けた場合の対価については、国内源泉所得には該当しません。
また、源泉徴収の対象となる人的役務の提供事業の対価は、次の役務提供を主たる内容とする事業に係るものに限られています(所令282)。
①映画若しくは演劇の俳優、音楽家その他の芸能人又は職業運動家の役務提供を主たる内容とする事業
②弁護士、公認会計士、建築士その他の自由職業者の役務提供を主たる内容とする事業
③科学技術、経営管理その他の分野に関する専門的知識又は特別の技能を有する者のその知識又は技能を活用して行う役務提供を主たる内容とする事業


(注)

1 これらの人的役務の提供とは、その役務提供事業者(個人)が行う自己の人的役務の提供ではなく、例えば、自己が雇用又は支配下に置く芸能人や雇用契約等のない第三者など、自己以外の他の者による役務提供をいいます。
2  その事業が、人的役務の提供を主たる内容とする事業であるかどうかについては、その外国企業等の営む主要業種いかんにかかわらず、我が国の国内における人的役務の提供に関する契約ごとに、その契約に基づく人的役務の提供が上記①から③までの事業に該当するかどうかで判断します(所基通161−9)。


(2)具体的な判定
イ 著作権等の使用料との区分
芸能人の役務提供を主たる内容とする事業の対価であっても、その実演に係る録音物の増製又は放送について支払う対価で、その実演についての役務提供の対価と区分して別途支払われるものは、著作隣接権の使用料(7号所得)に該当します。
ただし、上記の対価が区分されていない場合やその実演の対価と一括して支払われる場合には、その全額を人的役務の提供事業の対価としてとらえることになります(所基通161−10の2)。


ロ 個人の人的役務提供の対価(報酬)との関係
非居住者が、次に掲げるような者を伴って国内で自己の役務の提供をした場合に支払われる報酬は、個人の人的役務の対価(八号所得)に該当します(所基通161−10)。
①弁護士、公認会計士等の自由職業者の事務補助者
②映画又は演劇の俳優、声楽家等の芸能人のマネージャー、伴奏者、美容師
③プロボクサー、プロレスラー等の職業運動家のマネージャー、トレーナー
④通訳、秘書、タイピスト


ハ その他
①損害賠償金等
人的役務の提供事業の対価に代わる性質を有する損害賠償金その他これに類するもの(遅延利息等)も、人的役務の提供事業の対価に該当します(所基通161−6の2)。
②旅費、滞在費等
人的役務を提供する者のその役務を提供するために要する往復の旅費や国内の滞在費等も、人的役務の提供事業の対価に該当します。ただし、その費用を、その対価の支払者が航空会社やホテル等に直接支払い、かつ、その金額が通常必要と認められる範囲内のものである場合には、その部分については、課税しなくて差し支えないこととされています(所基通161−8)。

1 原則的取扱い
租税条約の多くは国内法とは異なった取扱いをしており、人的役務の提供事業の対価を「企業の利得」又は「産業上又は商業上の利得」としてとらえています。そのような条約の場合には、国内に有する恒久的施設を通じて事業を行わない限り、原則として、日本の租税は免除されることとなります。

2 源泉徴収を要しないもの
映画若しくは演劇の俳優、音楽家その他の芸能人又は職業運動家の役務提供事業の対価のうち不特定多数の者から支払われるものについては、源泉徴収の必要はありません(所法212①、所令328一)。
2  芸能人等の人的役務提供事業の対価の取扱い
人的役務提供事業の中でも芸能人又は運動家の役務提供事業の対価については、恒久的施設の有無にかかわらず役務提供地国において課税することとしている条約が多くなっています。
ただし、租税条約には、免税規定が設けられているものもありますので注意が必要です。
※2010年1月現在での情報を元に制作しております。最新または正確な情報をお求めの方は、専門家にお問い合わせください。
|
メディア掲載情報
全国の書店にて好評発売中!