減価償却制度に関する改正 棚卸資産の評価方法の整備 | 紹介実績NO.1のビスカス 税理士紹介センター

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減価償却制度に関する改正

棚卸資産の評価方法の整備

〔制度の概要〕
法人が棚卸資産につき各事業年度の損金の額に算入する金額を算定する場合に、その算定の基礎となるその事業年度終了の時において有する棚卸資産の価額は、その法人が棚卸資産について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかった場合又は選定した評価の方法により評価しなかった場合には、最終仕入原価法により算出した取得価額による原価法によって評価した金額)によることとされています(法29①)。
法人が棚卸資産について選定をすることができる評価の方法は、次のとおりです(旧法令28)。

イ 個別法
ロ 先入先出法
ハ 後入先出法
ニ 総平均法
ホ 移動平均法
ヘ 単純平均法
ト 最終仕入原価法
チ 売価還元法

〔改正の内容〕
(1)棚卸資産の評価方法の除外
選定できる評価方法から、後入先出法及び単純平均法が除外されました(旧法令28①一ハ、ヘ)。

(2)後入先出法の除外に伴う規定の整備
上記(1)により、棚卸資産の評価方法から後入先出法が除外されたことに伴い、特別な評価方法の承認申請書の記載事項から、採用しようとする評価の方法が後入先出法に準じているかどうかの別が除外されました(旧法規9二)。

〔適用時期等〕
(1)改正の内容の(1)は、平成21年4月1日以後に開始する事業年度分の法人税について適用されます(改正法令附則2)。

(2)平成21年4月1日の前日の属する事業年度において棚卸資産について後入先出法又は単純平均法(以下「旧評価方法」といいます。)を選定している法人(以下「旧評価方法適用法人」といいます。)が、平成21年4月1日から平成22年3月31日までの間に開始する各事業年度(以下「経過事業年度」といいます。)において、その選定に係る事業の種類及び資産の区分に属する当該経過事業年度終了の時において有する棚卸資産について、その決算の基礎となった棚卸資産の受入れ及び払出しに関する帳簿に旧評価方法により計算した金額を記載した場合は、上記(1)にかかわらず、従来どおり適用されます(改正法令附則6①)。

(3)旧評価方法適用法人が、平成21年4月1日以後最初に開始する事業年度から平成22年4月1日以後最初に開始する事業年度までの各事業年度(以下「移行事業年度」といいます。)において、棚卸資産(旧評価方法を選定している事業の種類及び資産の区分に属するものに限ります。)の評価方法を変更しようとする場合に、その変更しようとする事業年度の確定申告書等の提出期限までに、法令第30条第2項《棚卸資産の評価の方法の変更手続》に規定する事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出したときは、その届出書をもって変更承認申請書とみなし、その届出書の提出をもって承認があったものとみなすこととされています(改正法令附則6②、14)。

(4)旧評価方法適用法人が、①経過事業年度において旧評価方法の選定に係る事業の種類及び資産の区分に属する棚卸資産でその経過事業年度終了の日において有するものについて上記(2)の旧評価方法により計算した金額を記載しなかった場合には、その経過事業年度において、②移行事業年度において旧評価方法を選定している事業の種類及び資産の区分に属する棚卸資産について上記(3)の届出書の提出がなかった場合等には、平成22年4月1日以後最初に開始する事業年度において、それぞれその棚卸資産につき評価方法の選定をしなかったものとみなすこととされています。なお、これらの場合における評価方法は、最終仕入原価法によることとなります(改正法令附則6③、14)。

(5)評価変更調整金額の損金算入等(改正法令附則6④~⑭、14)
イ 移行事業年度に該当する事業年度において旧評価方法適用法人の有する棚卸資産(旧評価方法を選定している事業の種類及び資産の区分に属するものに限ります。)について、評価方法の変更をした場合又は特別な評価方法の承認を受けた場合、その変更・承認の事業年度(以下「変更事業年度」といいます。)終了時におけるその棚卸資産の変更・承認後の評価方法により計算した評価額が、変更・承認前の評価方法により計算した評価額を超えるときは、その超える部分の金額(以下「評価変更調整金額」といいます。)から当該評価変更調整金額を84で除して当該変更事業年度の月数を乗じた金額を控除した金額を、当該変更事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入することができます。
ロ 評価変更調整金額の損金算入の規定の適用を受けるためには、確定申告書等にこの規定の適用を 受けようとする棚卸資産の変更・承認後の評価方法により計算した評価額及び変更・承認前の評価 方法により計算した評価額など所定の事項を記載した書類の添付が必要です。なお、この規定によ り損金の額に算入されるべき金額は、これらの評価額として記載された金額を基礎として計算した 金額が限度とされます。
ハ 変更事業年度後の各事業年度においては、評価変更調整金額を84で除して当該事業年度の月数を 乗じて計算した金額を益金の額に算入することとなります。また、当該事業年度が解散の日を含む 事業年度等である場合には、評価変更調整金額から当該事業年度の前事業年度までに益金の額に算 入された金額を控除した金額を益金の額に算入することとなります。なお、評価変更調整金額は変 更事業年度から7年間で均等に益金の額に算入することとなりますので、8年目以降は益金の額に 算入する金額は生じません。 ニ 上記のほか、変更事業年度後に組織再編等が行われた場合等について、所要の経過措置が講じら れています。

(6)改正の内容の(2)は、法人が平成21年4月1日以後に提出する申請書について適用し、同日前に提出 した申請書については従来どおり適用されます(改正法規附則4)。

※2009年12月現在での情報を元に制作しております。最新または正確な情報をお求めの方は、専門家にお問い合わせください。
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