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吉田信康税理士事務所ブログ

夢をかなえるゼイ 炎の受験生編 その19

2011.08.26

人生の再スタート


平成6年(1994年)2月。33歳の新人会計事務所職員として
再スタートを切りました。

回りの職員は20代の高卒の若い女性ばかり。
一回りも違う20歳くらいの女性もいて、オジサンは
もう完全に浮いていました・・・。

大企業から転職した者として、会計事務所という世界が
正直異様に思えました。
そこには、男女差別も年功序列もない平等の世界。

分かりやすく言えば、「職人の世界」なのです。
寿司屋の板前の修業をしたとしますね。
まさに新人職人が目の当たりにするような世界でした・・。

どうして職人かというと、皆若いながら、決算書まで作成し、
きちんと申告書まで作っているのです。
しかも、特に税理士試験の勉強をしてのでもないのに、
本当にできてしまうのです。
これには驚きました。

税理士試験勉強で頭が固くなっていた自分にとって非常に新鮮でした。
「これが会計事務所か・・・」

種明かしすると、当時どこの会計事務所でも採用していた
「オフコン」の力なのですね。
一式1000万円もするような高額の機械を導入し、
どこの事務所でも「コンピューター会計」を看板に掲げていました。
あの頃はまだまだコンピューターの黎明期でしたから。
しかし高いだけのことはあります。
その文明の利器を皆見事使いこなして、申告書まで作り上げていました。

また、33歳の新人が仕訳伝票100枚を30分もかけ苦労して入力していると
同僚達は、そんな伝票など10分もかけずあっという間に入力してしまいます。
電卓は簿記論で訓練したつもりでしたが、その数倍の速さで打っているのです。
まさに職人のワザがそこにありました・・・。

確かに税理士試験という専門知識はどこかで必要なはずです。
でもその以前での技術がまず必要なのですね・・・。


レストランの新米職人が、修行としてじゃがいもの皮むきばかりさせられる。
また、トンカツ屋に修行に入った新人がキャベツばかり切らされる。
そんなお話を聞いたことがありますか。

それに近いことが現実にすぐ起こりました。
2月に入った私はすぐ確定申告の準備をさせられました・・・。
ある日、ダンボールがどんと机の前に運ばれました。
そこにはあるラーメン屋さんの確定申告の資料が入っていました。
資料といっても一年分の領収書、納品書、請求書です。
しかも、ところどころラーメンの汁やラー油のしみまでにじんだ
ぐしゃぐしゃの領収書でした・・・。


その領収書を一枚一枚伸ばしながら、深夜まで格闘している自分がいました。

「こんな仕事は大卒の男がやる仕事か・・・」

税理士試験で勉強していた会計原則とはまったく関係のない
現実の経理がそこにありました。

あの惨めな気持ち忘れられませんが、
厳しい「職人としての」修行がその日からスタートしたのでした・・・。


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