テレワーク導入などの資金に使える
「IT導入補助金・特別枠」の申請は、11月2日まで

テレワーク導入などの資金に使える  「IT導入補助金・特別枠」の申請は、11月2日まで
公開日:
2020/09/16
 
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新型コロナに伴うテレワーク導入や業務の効率化に必要な“IT投資”。でも、中小企業には、重い負担です。そんなときに利用できる、国の「IT導入補助金」をご存知でしょうか? 今年は、従来の「通常枠」に加えて、補助率が最大3/4に拡充された「特別枠」も用意されています。ここでは、その特別枠について説明します。

対象は中小企業・小規模事業者

IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)は、中小企業・小規模事業者が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することにより、その業務効率化、売上アップをサポートする制度です。今年は、新型コロナが事業環境に与えた影響への対策や、同感染症の拡大防止に向けた具体的な対策として、後述の3点に取り組む事業者を優先的に支援するために、従来の通常枠(A、B類型)に加えて特別枠(C類型)が設けられました。

 

対象となるのは、以下の要件を満たす中小企業(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業なども対象)です。

 

業種分類 資本金 従業員
(資本の額又は出資の総額) 常勤
資本金・従業員規模の一方が、右記以下の場合対象(個人事業を含む) 製造業、建設業、運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業(ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) 5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業
並びに工業用ベルト製造業を除く)
3億円 900人
ソフトウエア業又は情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人
その他の業種(上記以外) 3億円 300人
その他の法人 医療法人、社会福祉法人、学校法人 - 300人
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所 - 100人
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 - 主たる業種に記載の従業員規模
特別の法律によって設立された組合またはその連合会 - 主たる業種に記載の従業員規模
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益) - 主たる業種に記載の従業員規模
特定非営利活動法人 - 主たる業種に記載の従業員規模
業種分類 従業員
常勤
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

補助率は最大3/4、450万円に

特別枠のポイントは、

 

  • (1)補助率が通常枠の1/2から最大3/4に拡大された
  • (2)ソフトウェア費、導入関連費のほかパソコン、タブレットなどのハードウェアのレンタル費用も補助の対象となる(購入費は対象外)。ただし、IT導入支援事業者(ITベンダー・サービス事業者)のサポートの下に導入を行うのが前提となる
  • (3)公募前(2020年5月11日以前)に導入したITツールについても、審査などの一定の条件をクリアすれば、補助の対象になる。遡及申請が可能なのは、4月7日~5月10日まで(4月6日以前は不可)

 

といった点です。
具体的に見ていくことにしましょう。

●補助対象となる事業は3つ

補助金の対象は、

 

  • (甲)サプライチェーンの毀損への対応……顧客への製品供給を継続するために必要なIT投資を行う
  • (乙)非対面型ビジネスモデルへの転換……非対面・遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルに転換するために必要なIT投資を行う
  • (丙)テレワーク環境の整備……従業員がテレワーク(在宅勤務等)で業務を行う環境を整備するのに必要なIT投資を行う

 

の3つです。

●対象となるITツールを3分類し、要件が設けられている

IT導入補助金では、導入するITツールが担う「プロセスの数」と、補助対象となるITツールの「導入費(補助対象経費)」によって、補助金の上限額を2つに区分しています。

 

大分類I ソフトウェア
(業務プロセス・業務環境)
大分類II ソフトウェア
(オプション)
大分類III 役務
(付帯サービス)

小分類

  • 顧客対応・販売支援
  • 決済・債権債務・資金回収管理
  • 調達・供給・在庫・物流
  • 業種固有プロセス
  • 会計・財務・資産・経営
  • 総務・人事・給与・労務・教育訓練・テレワーク基盤
自動化・分析ツール

  • 汎用ツール(テレワーク環境の整備に資するツール含む)
  • 機能拡張
  • データ連携ツール
  • セキュリティ
  • 導入コンサルティング
  • 導入設定・マニュアル作成・導入研修
  • 保守サポート
  • ハードウェアレンタル

 

補助を受けるためには、これらITツールに関して、以下の要件を満たす必要があります。

 

  • ①6つの業務プロセスのうち、必ず1つ以上を担うソフトウェアであること
  • ②申請するITツール(ソフトウェアの大分類Ⅰ及びⅡ)には、さきほどの(甲)、(乙)、(丙)の3つのうちいずれかの目的のツールが1つ以上含まれていること。また、当該ツールの導入とハードウェアレンタルにかかる経費が、補助対象経費全体の1/6以上を占めていること
  • ③大分類Ⅱ「オプション」、Ⅲ「役務」の導入に係る各経費を併せて補助対象経費として申請する場合は、上記①、②の要件を満たしていること。特に、大分類IIIの1つであるハードウェアレンタルのみを導入する形での交付申請は認められない点に注意
  • ④ハードウェアレンタルを補助対象経費として申請する場合は、当該ハードウェアの活用が、上記2の(甲)、(乙)、(丙)の対応に該当するものであること

●補助は30万円~最高450万円

申請には類型があって、上の(甲)のみを導入する場合は、「C類型-1」、(乙)、(丙)のどちらか1つ以上を導入する場合は、「C類型-2」となります。補助率は、この類型ごとに設定されていて、前者が2/3、後者は3/4となっています。

 

累計 補助金申請額 補助率 甲乙丙ツール要件 ハードウェアレンタル
C類型-1 30万〜150万未満 2/3 「甲:サプライチェーンの毀損への対応」のみ導入 選択可
150万〜450万以内
C類型-2 30万〜300万未満 3/4 「乙:非対面型ビジネスモデルへの転換」、「丙:テレワーク環境の整備」どちらか一つ以上を導入
300万〜450万以内

 

●レンタル費補助が認められるのはパソコン本体や付属品

なお、補助の対象となるハードウェアレンタル費の内訳は、以下のa、bに限定されています。

 

  • (a) デスクトップ型PC、ラップトップ型PC、タブレット型PC、スマートフォン
  • (b) 上記をレンタル導入する際の付属品として(a)に接続し、(甲)、(乙)、(丙)の事業に対応するためのWEBカメラ、マイク、スピーカー、ヘッドセット、ルーター(Wifiルーター・アクセスポイントなど)

 

つまり、それ以外のもの、例えば

 

  • 組み込み系ソフトウェア
  • スクラッチ開発のソフトウェア
  • 広告宣伝に類するもの
  • ホームページ制作、Webアプリ制作、スマートフォンアプリ制作、VR・AR用コンテンツ制作など
  • コンテンツ配信システム
  • 会員登録し、Web上でサービスの提供を受ける仕組みのもの
  • 恒常的に使用されるソフトウェアではないもの
  • 業務の効率化を図るものではなく、補助事業者が販売する商品やサービスに付加価値を加えることが目的のITツール

 

などは補助の対象外とされています。

最終の公募締め切りは11月2日

この補助金は、いままでに6次にわたって公募が行われ、現在7次の申請(10月2日締め切り)を受け付け中です。次の8次の申請締め切りは11月2日で、これで特別枠の公募は終了の予定になっています。

 

制度の概要をお話してきましたが、申請には労働生産性の伸び率の数値目標の作成など、さらに細かな要件もあります。該当する可能性がある場合には、以下のサイトを参照するとともに、社会保険労務士や税理士など、制度に詳しい専門家のサポートを受けるのがいいでしょう。

まとめ

新型コロナに伴うテレワーク導入の費用などに悩む中小事業者の方は、IT導入補助金の申請を考えてみてはいかがでしょうか。特別枠の申請締め切りが迫っています。早めに専門家にご相談を。

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