「持続化給付金」「家賃支援給付金」は年内まで!
中小企業向けに新たな補助金を創設か

「持続化給付金」「家賃支援給付金」は年内まで!  中小企業向けに新たな補助金を創設か
公開日:
2020/12/14
 
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新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、前年に比べ大きく売上が減った中小企業などに最大200万円を支給する「持続化給付金」と、賃料負担を軽減する「家賃支援給付金」は、予定通り2020年12月で終了(申請期限は、21年1月15日)の見通しです。一方、政府が、業態転換に取り組む中小企業向けに新たな補助金制度を設ける方向で検討を始めた、という報道がありました。コロナ支援の今後について、整理しました。

 

「給付金」の申請を忘れずに!

労働者の雇用を維持した企業を支援する「雇用調整助成金」の、新型コロナに伴う特例措置は、来年以降も延長される見通しになりました。一方、「持続化給付金」「家賃支援給付金」については、予定通り今年12月までで「打ち切り」となるもようです。要件に該当する場合には、期限までに忘れずに申請する必要があります。

要件を確認するために、それぞれの給付金の中身を「復習」しておきましょう。

■持続化給付金

●支給対象者

次のすべてに当てはまる事業者

 

  • ①新型コロナウイルス感染症の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50パーセント以上減少していること
  • ②2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思があること
  • ③法人の場合は、次のいずれかに当てはまる人
    • 資本金の額または出資の総額が10億円未満である
    • 上記の定めがない場合、常時使用する従業員の数が2,000人以下である
●給付内容

〈中小法人等〉

  • 計算方法:対象月の属する事業年度の直前の事業年度の年間事業収入から、対象月の月間事業収入を12倍した金額を差し引いた額
  • 給付上限額:200万円

〈個人事業者等〉

  • 計算方法:2019年の年間事業収入から、対象月の月間事業収入を12倍した金額を差し引いた額
  • 給付上限額:100万円
※月間事業収入が、前年同月比50パーセント以下となる月で、2020年1月から12月までの間で事業者が任意で選択した月を「対象月」とする
●利用・申請方法

オンライン申請

●受付期間

2021年1月15日まで

■家賃支援給付金

●支給対象者

以下の①②③すべてを満たす事業者

 

  • ①資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者(医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人も幅広く対象とする)
  • ②2020年5月から2020年12月までの間で、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、以下のいずれかに当てはまること
    • いずれか1ヵ月の売上が前年の同じ月と比較して50%以上減っている
    • 連続する3ヵ月の売上の合計が前年の同じ期間の売上の合計と比較して30%以上減っている
  • ③他人の土地・建物を自身で営む事業のために直接占有し、使用・収益(物を直接に利活用して利益・利便を得ること)をしていることの対価として、賃料の支払いを行っていること
●給付内容

〈法人〉最大600万円
〈個人事業者〉最大300万円
を一括支給する

●算定方法

給付額の算定方法
給付額は、申請日の直前1か月以内に支払った金額を算定の基礎とする

法人、個人事業主の具体的な算定方法については、経済産業省 中小企業庁のサイトをごらんください。

●受付期間

2021年1月15日まで

支援の要件は「収入減」から「業態転換」へ?

持続化給付金などについては、コロナの“第3波”の到来もあり、中小企業などにとって引き続き厳しい状況が見込まれることから、対象の期限を延長すべきではないか、という議論もありました。予定通り終了させる背景には、さまざまなコロナ対策に伴う国の財政状況の悪化があります。今年度の一般会計の歳出規模は、過去最大の約160兆円となり、国債すなわち国の借金への依存率も、最悪の56.3%に達しているのです。

 

一方で、持続化給付金に代わる支援策として、新たな補助金の創設が検討されています。報道によれば、

 

  • 業態転換に取り組む中小企業への補助金制度を新設する
  • 1社当たりの最大支給額は200万円を超える規模を想定する
  • 2020年度第3次補正予算に盛り込み、年度内に運用を開始したい考え

 

という内容になっています。

 

持続化給付金は、さきほど説明したように、「売上減少」が支給要件でした。新しい制度では、「業態転換に取り組む」という但し書きが付いています。「業態転換」の具体的な中身については、現在のところ明らかではありませんが、「新しい生活様式」などに対応した新市場開拓や事業の立ち上げ、対面型からリモート型へのビジネスの転換といった取り組みが想定されているのではないか、という見方もあります。

 

こうした支援のあり方は、11月25日に財務省に提出された、国の財政制度審議会による来年度予算案の編成に向けた提言にも反映されています。提言では、以下のような考え方が示されました。

「新型コロナなど事前には予測できなかった出来事が、数年に1度のペースで発生している。大きなリスクにも耐えうる回復力を兼ね備えた、財政を作っていくことが求められている」
「財政支出を増やせば持続的な経済成長が起きるといった単純な話ではない。単なる給付金といった支援からウィズコロナ・ポストコロナを見据えた経済の構造変化への対応や、生産性の向上に取り組む主体の支援へと軸足を移すべきだ」

要するに、ただ「苦しいから」ではなく、厳しい環境に対応して新たな挑戦を行おうとする企業の資金需要に応える支援にシフトチェンジすべき、ということです。今後のコロナの感染動向にもよりますが、来年度以降、こうした方向性が明確になる可能性は高いとみるべきでしょう。

まとめ

「持続化給付金」「家賃支援給付金」は、来年1月15日が申請期限となります。もう一度制度を見直して、対象になる場合には、忘れずに申請しましょう。それに代わる制度では、「業態転換」がキーワードとなりそうです。

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