あなたは知っていますか? 納税のペナルティ
あなたは知っていますか? 納税のペナルティ
最終更新日:
2019/5/24
 
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時々メディアに、企業などの税金の「脱税」「申告漏れ」のニュースが流れます。こうした場合、通常は「すみませんでした。未納分をお支払いします」だけでは、許してもらえません。それは、個人事業主でも起業したての会社であっても同じこと。今回は、そうした納税に関するペナルティについて、解説しましょう。

「節税」と「脱税」はどう違うのか

誰しも、稼ぎ出したお金から取られる税金は、1円でも安くしたいもの。そのために、例えば支出を必要経費(※1)に認めてもらえるようにきちんと領収書をもらったり、個人事業主であれば、青色申告(※2)をして特別控除を受けたり、といった行動を取ります。

 

そうした合法的な「節税」に対して、収益を低く見せたり、領収書を偽造したり、といった偽装や隠蔽行為などによって、本来支払うべき税金を逃れようとすれば、違法行為=「脱税」になります。これが発覚すると、これから説明するようなペナルティを課せられる可能性が出てきます。なお、「税逃れの意思はなかったけれど、申告を忘れていた」というようなケースでも、基本的に「お咎めなし」にはしてもらえない、と考えるべきでしょう。

 

ちなみに、近年耳にするようになった、例えばお金を税率の低い地域に移すなどの「租税回避」。これは脱税になるのでしょうか? 答えは「いいえ」です。租税回避というのは、税法が想定していない方法で税を軽減させる行為のこと。法に反しているわけではないので、少なくとも現状では(規制する法律などができなければ)、節税の範疇にあることになるのです。

 

※1必要経費
業務に必要だと認められる経費。所得税課税のベースとなる利益から差し引くことができる。
※2青色申告
複式簿記の手法に基づいて帳簿を記載し、その記帳を基に所得税、法人税を計算して申告すること。特別控除などの特典がある。

ペナルティには6種類がある

では、納税に関するペナルティについてみていきましょう。これには4種類の「加算税」(表)と、「延滞税」「利子税」の計6種類があります。加算税は、脱税が発覚した時期や悪質度、納税者が申し出たのか・税務署に指摘されたのか、などによって税率が異なってきます。決定されると、本来納める必要があった「本税」に加えて、これらの税金を支払わなくてはなりません。

 

引用:財務省

 

◆過少申告加算税

申告期限内に申告はしていた。でも、申告額が本来支払うべき税よりも少なかった――という場合に課税されます。税額は表のとおりですが、税務署から指摘を受ける前に、自主的に「少なく見積もっていました」と修正申告すれば、そこから5%減額されます。

◆無申告加算税

定められた申告期限、所得税であれば3月15日までに申告をしなかった場合に課税されます。ただし、「法定納付期限から1ヵ月以内に申告した」などの要件を満たせば、課税が免除されることもあります。

◆不納付加算税

源泉所得税(※3)を納付期限までに納めなかった場合に課税されます。税率は一律10%ですが、税務署の通知前に自主的に納付した場合は5%になります。この税も、「納付期限から1ヵ月以内」といった要件を満たせば、適用されません。

 

以上の加算税については、税務署が「正当な理由がある」と認めた場合にも、課税はされないことになっています。

◆重加算税

納税額を意図的に偽装・隠蔽したうえで、無申告、過少申告を行った場合に課税されます。「正当な理由」などありえない悪質な脱税と判断されたわけですから、表を見てもおわかりのように、とりわけ高い税率が課せられることになります。

 

では、「延滞税」「利子税」とはどういうものなのでしょうか?

◆延滞税

納付すべき税金を納付期限までに納めない場合に課税されます。納付期限の翌日から課税が始まり、税率は、翌日から2ヵ月過ぎる日までは7.3%、それを過ぎると14.6%にはね上がります。述べてきた加算税が課せられている場合には、それにプラスして支払わなくてはなりません。

◆利子税

納付期限に一括で納税できず、残りを「延納」する場合に課税されます。あらかじめ税務署に申請手続をとる必要があり、税率は1.8%です。

「お金」で済まない罰則もある!

あえて付け加えておけば、以上説明してきたのは、国税通則法という法律に基づく「行政処分」です。けれども、悪質な脱税行為があった場合には、それで済まないこともあることをご存知でしょうか?

 

納税は憲法に規定された、れっきとした「国民の義務」です。徴収する税金によって運営される国にとって、それを意図的にごまかそうとするなど、許し難い――ということで、所得税法にも法人税法にも、刑事罰が規定されています。基本的には「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金」で、その両方が課せられることもあるのです。この刑事罰は行政処分とは「別物」です。罰金を支払ったからといって、重加算税などの税が免除されるわけではありません。

 

※3源泉所得税
企業が従業員や報酬を受け取る人から源泉徴収し、本人に代わって納める所得税。

まとめ

支払うべき税金を納めなかった場合のペナルティは、決して軽いものではありません。意図的に隠したりして一時的に「儲かって」も、もし発覚したら、その代償はけっこう大きいことを頭の片隅に置いておくべきでしょう。また、「修正」するのなら、早い方が傷は浅くて済みます。困っていたら、専門の税理士などに相談してみてはいかがでしょうか。

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