コインランドリー投資は節税できる?コインランドリー投資と税金の関係 | MONEYIZM
 

コインランドリー投資は節税できる?コインランドリー投資と税金の関係

さまざまなビジネスがある中で今、注目を集めているのがコインランドリー投資です。
コインランドリー投資は、他の投資にはないメリットがある、節税できるなどの理由で人気があります。
ここでは、コインランドリー投資の概要やメリット・デメリット、節税対策などコインランドリー投資について解説します。

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コインランドリー投資とは

はじめに、コインランドリー投資がどのようなものかを簡単に見ていきましょう。コインランドリー投資とは、自分がコインランドリーのオーナーになって、収益をあげていく投資方法です。賃貸物件のオーナーとなって収益をあげていく不動産投資に、近いイメージになります。住宅地の近くや学生寮の近くなど、利用者が多い立地では、大きな利益を得られるため、人気のあるビジネスです。

 

コインランドリー投資の形態には、個人経営やフランチャイズ経営などがあります。個人経営は、自分でノウハウなどを身につける必要があります。フランチャイズ経営ではノウハウを教えてもらえますが、加盟料などの経費が必要になります。どちらも、個人事業主として経営する場合と法人化して経営する場合があります。

コインランドリー投資のメリットとデメリット

コインランドリー投資は、他の投資と同じように、メリットやデメリットがあります。

そのため、コインランドリー投資を始めようと考えている場合は、メリットとデメリットを理解し、総合的に投資するのかどうかを判断する必要があります。

 

ここでは、コインランドリー投資のメリットとデメリットを見ていきましょう。

コインランドリー投資のメリット

コインランドリー投資には、次のようなメリットがあります。

 

●空室リスクがない
不動産投資では、空室が続く間は、その部屋の家賃収入が長期で得られないという空室リスクがあります。しかし、コインランドリー投資では、稼働があれば収入を得られるため、長期的な空室リスクはありません。

 

●節税できる
実は、コインランドリー投資は、投資の中でも節税しやすいものになっています。詳細は後述しますが、いくつか節税する方法があります。

 

●人件費が抑えられる
コインランドリーの経営では、常に従業員をコインランドリーに配置して置く必要がないため、人件費を抑えられます。

コインランドリー投資のデメリット

次に、コインランドリー投資のデメリットを見ていきましょう。コインランドリー投資のデメリットには、次のようなものがあります。

 

●ランニングコストがかかる
コインランドリーの経営には、洗濯をするための水道代や電気代、場所を借りている場合は地代など、多くのランニングコストがかかります。そのため、収益をあげるためには、ランニングコスト以上の収入を得る必要があります。

 

●初期投資費用がかかる
コインランドリー投資には、コインランドリーの購入費用や設置費用、内装工事費用など、数千万円単位の初期費用がかかります。そのため、事前に、しっかりと収支のシミュレーションをしておかないと、初期投資費用を回収できない可能性もあります。

 

●防犯面
一般的には、コインランドリーは無人で稼働するため、防犯面で気を付ける必要があります。

コインランドリー投資の節税方法

コインランドリー投資のメリットに、節税効果があります。コインランドリー投資の節税の代表的なものが「中小企業経営強化税制」「固定資産税の特例制度」「相続税対策」の3つです。

 

ここでは、それぞれについて見ていきましょう。

中小企業経営強化税制が使える

コインランドリー投資のメリットのひとつが、中小企業経営強化税制が使えるということです。中小企業経営強化税制とは、一定の資産を取得した場合に、その資産を購入年度に全額経費にする(即時償却)、または取得価額の7%もしくは10%の税額控除のどちらかを受けられる制度です。

 

この制度を使うと、例えば1,000万円の機械を購入した場合、取得価額1,000万円を全額経費にするか、1,000万円×10%=100万円の税額控除を受けられます。利益が1,000万円なら即時償却を、税額が100万円を超えるなら税額控除を選択するなど、有利な方を選択できるため、かなり節税ができる制度です。

 

資本金1億円以下で常時使用する従業員数が1,000人以下の法人や、常時使用する従業員数が1,000人以下の個人事業主がこの制度を利用できるので、コインランドリー投資を始める法人や個人事業主では、ほとんどのケースで利用可能となります。

 

ただし、経済産業局から確認書を取得する必要があるなどの一定の条件を満たす必要があります。

固定資産税の特例制度が使える

土地や建物を所有している場合にかかるのが、固定資産税です。実は、固定資産税は機械などの固定資産に対しても課税されます。機械などの固定資産に対する固定資産税のことを「償却資産税」と呼ぶこともあります。もちろん、コインランドリーの機械にも固定資産税がかかります。固定資産税の金額は、通常、課税評価額×1.4%です。

 

例えば、機械の課税評価額が1,000万円の場合の固定資産税の金額は、1,000万円×1.4%=14万円となります。

 

固定資産税の特例制度とは、一定の機械装置や器具備品などの償却資産を取得した場合に、固定資産税を3年間、ゼロ~1/2に軽減するというものです。軽減割合は、自治体により異なります。コインランドリーの機械では、この特例制度を利用できます。もし、固定資産税がゼロになる場合は、上記のケースでは14万円×3年間=42万円もの節税になります。

 

こちらの制度も、資本金1億円以下で常時使用する従業員数が1,000人以下の法人や、常時使用する従業員数が1,000人以下の個人事業主がこの制度を利用できるので、コインランドリー投資を始める法人や個人事業主では、ほとんどのケースで利用可能となります。

 

ただし、自治体の策定する「導入促進基本計画」により、「先端設備等導入計画」の認定を受けるなどの一定の要件を満たす必要があります。

相続税の対策にも使える

意外と思われる人も多いかもしれませんが、実は、コインランドリー投資の節税には、相続税の対策に使えるケースもあります。それは、自分の土地でコインランドリー投資をしている場合です。

 

相続が発生すると、所有している土地には相続税がかかります。相続税の対象となる土地の価額は、売買されている市場価額ではなく、相続税の計算のために評価された相続税評価額という価額を用います。

 

実は、一般の土地と居住用の土地や事業用の土地では、居住用の土地や事業用の土地の方が相続税評価額が低くなります。それは、居住用の土地や事業用の土地には、小規模宅地等の特例を適用できるからです。

 

小規模宅地等の特例とは、一定の要件を満たす居住用の土地や事業用の土地の相続税評価額を最大80%減額するというものです。例えば、5,000万円の評価の土地であれば、5,000万円×(100%-80%)=1,000万円の評価額になるため、大きな節税になります。

 

遊んでいる土地がある場合は、コインランドリー投資をすることで、相続税の節税対策が可能になります。

 

ただし、小規模宅地等の特例を摘要するためには、相続人が申告期限まで事業を営んでいるなど、一定の要件を満たす必要があります。

まとめ

コインランドリー投資は、空室リスクがないなどのメリットも多く、人気のあるビジネスのひとつです。また、税金においても大きな節税ができるものです。しかし、節税については、経済産業局から確認書を取得するなど特例を受けるための準備をする必要があります。

 

コインランドリー投資を検討する際には、メリット、デメリットをしっかり把握し、コインランドリー投資をすることが決まったら、税金の特例を受けるための準備をしていきましょう。

長谷川よう
会計事務所に約14年、会計ソフトメーカーに約4年勤務。個人事業主から法人まで多くのお客さまに接することで得た知見をもとに、記事を読んでくださる方が抱えておられるお困りごとや知っておくべき知識について、なるべく平易な表現でお伝えします。