NFTで注目のDAO(ダオ)、Defi(ディファイ)って何? – マネーイズム
 

NFTで注目のDAO(ダオ)、Defi(ディファイ)って何?

仮想通貨がなんとなく社会的になじんできた昨年あたりからメタバース、NFTなどの用語を雑誌やインターネット上でよく見かけるようになりました。同時に「DAO」や「Defi」もところどころで見かけます。
この記事では、初心者向けに、最近気になる用語として、DAO、Defiを取り上げ解説します。

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NFTやメタバースの市場拡大で、最近よく聞くようになった「DAO(ダオ)」って何?【3分かんたん確定申告・税金チャンネル】

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DAO(ダオ)って何?組織の形態のこと

DAOとは何か?その前提には何がある?

DAOとは、英語のDecentralized Autonomous Organizationの略で、直訳すると「分散型自律組織」などと訳されます。
いきなり、DAOを理解するのは難しいため、その前提となるブロックチェーンやスマートコントラクトについて少しおさらいをしておきましょう。
 

ブロックチェーンは、管理者なしで資産などの価値の所有が証明できる技術です。ブロックチェーン上では誰か特定の管理者や機関を介在させずに、直接参加者同士がコミュニケーションをとれるしくみとなっています。
また、スマートコントラクトとは、そのブロックチェーンにおいて、「契約」を自動的に実行するしくみを指します。
イーサリアムなど多くの仮想通貨では、このスマートコントラクトにより、予め契約内容がプログラムされているため、取引の透明性が担保されます。
 

DAOとは、技術ではなく新しい組織の在り方を示した言葉です。
もともとDAOのDecentralizedとは、「中央集権化された」という意味をDeで打ち消したものであり、非中央集権的な組織であることはブロックチェーンの考え方に合っています。

DAOとはどんな組織なのか?

では、DAOとはどんな組織なのでしょうか?
DAO(Decentralized Autonomous Organization)は、分散型の自律組織と定義されます。
繰り返しますが、分散型とは、特定の管理者などがいない状態をいい、ブロックチェーンの技術を基盤としていることを言います。
 

会社組織の一般的な形である「株式会社」には、特定の管理者である役員がいます。会社組織は役員が意思決定して、組織が大きくなるほど階層に分かれ、運営されます。
 

ところが、DAOは階層のない組織であり、全員に意思決定権がある民主的ともいえる形態をしています。
DAOの参加者になるためには、イーサなどの仮想通貨で「ガバナンストークン」と呼ばれる意思決定に参加するための権利を取得します。参加するのは匿名でも可能です。
ガバナンストークンを購入した人は事業の持分と議決権を持ったことになります。ガバナンストークンを購入した参加者達は合意の上、ブロックチェーン上のプロジェクトに投資し、運用益が分配されます。

このようにDAOは、ブロックチェーンやスマートコントラクトの技術に支えられた、管理者がいなくても自律して運営できるインターネット上の組織のことです。

Defi(ディファイ)って何? インターネット上の新しい金融のこと

Defiとは何か?その前提には何がある?

Defiとは、英語のDecentralized Financeの
略で、直訳すると「分散型金融」とされます。
Defiを説明する前にまず、「レンディング」という用語を押さえておきましょう。
 

ビットコインやイーサリアムなど仮想通貨を持っているだけでは、いつまで経っても儲けることはできません。
いくら仮想通貨の価値が高騰しても、株と同様、売却し利益を確定させるまでは実際の儲けにはなりません。せっかく買ったコインを塩漬けにするのはもったいないことです。
そこで、売却はしないものの、しばらく仮想通貨を持っておきたい人を対象に、仮想通貨を貸し出すサービスであるレンディング(lending)が登場します。
 

一時的に誰かに仮想通貨を貸し出すことにより、借りた人は借りた仮想通貨で売買をして売却益を狙い、貸した人は貸すことによる金利を狙うというわけです。
 

上記よりレンディングとは、ブロックチェーン上で仮想通貨を貸し付け、利息が得られるしくみを言います。

Defiとは具体的にどんな取引なのか?

インターネット上の仮想通貨の貸し借りであるレンディングには、銀行のように介在する組織や管理者がいるわけではなく、ブロックチェーン技術で取引の透明性が担保されています。
 

株式における信用取引のように取引所などの管理者を通じた貸し借りのみならず、ブロックチェーン上でレンディングを実施する場合において、ユーザー同士が直接つながる分散型の金融サービスが出現しました。これがDefiです。DefiのDもDecentralizedですので、DAOと同様、「非」中央集権的であることを意味します。
 

このようにDefiとは、DAOのように組織ではなく、仮想通貨を貸したい人と借りたい人を直接つなぐプラットフォームです。さらに参加者をつないでいるのは、スマートコントラクトという全自動システムです。
ここでの貸し借りの基盤となっているのはイーサリアムです。
 

従来からあるお金の貸し借りを管理者を通して行う金融サービスをCefi(Centralized Financeの略)と言います。CefiとDefiのイメージは次のとおりです。

DAOの問題点と将来への期待

DAOのハッキング事件

一般に、ハッキングとは高度な技術によって、パソコンやインターネット上でデータを盗んだり、改さんしたりする、外部からの不正侵入のことを言います。
 

2016年6月、あるDAOがハッキングされ大量の仮想通貨(イーサ)が失われました。
ハッカーにより集めた資金の約半分が持ち逃げされました。
これにより、信用を失ったイーサリアムの価格は暴落してしまいました。
 

ところが、この時イーサリアムの運営元の話合いにより、本来ありえない「その取引をなかったことに」することが決まりました。ブロックチェーンはひと続きになった取引であり、たとえ持ち逃げであっても記録として有効であるはずなのですが、ここでブロックチェーンが枝分かれしてしまいました。
 

本来のDAOの考え方では皆で決定するはずなのですが、この枝分かれについて、中央集権的に一部の運営者だけで決めてしまいました。
そして1本であったブロックチェーンは以後、「ハッキングをなかったことにした」新しいイーサリアムとなかったことに書き換えられる前のイーサリアムクラッシックに分裂してしまいました。
 

このように、DAOはしくみとして完成していても、外部からの攻撃などによりそのしくみ自体を大きく揺るがす事件があったのです。

ウェブ3.0の世界はもうすぐ?!

インターネットの発達の歴史の説明として、ウェブ1.0、ウェブ2.0などという用語を使うことがあります。
大まかに言うと、インターネットの発達において1990年代に始まるホームページの閲覧や電子メールに代表されるサービスがありました。これがウェブ1.0の時代とまとめられます。
次に、1990年代後半から2010年代にかけてGAFAM*に代表されるSNSや検索・EC取引などビジネスや日常におけるプラットフォーム(アプリ)サービスが発達しました。この状態をウェブ2.0とまとめます。
 

そして、今後はウェブ3.0の時代といわれています。
それは、ブロックチェーンの技術を応用したDAOという組織形態が活性化し、Defiのような分散型金融システムが成長する時代とされます。
インターネットの次の形が、私たちの暮らしをより快適で持続性のあるものになるかどうかは、市場のニーズだけでなく、私たちの利用のしかたに委ねられていると言えるでしょう。

*GAFAM…ウェブ2.0時代において、アメリカのIT企業大手5社(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)の頭文字を集めた呼び名のこと。

まとめ

DAOにしろ、Defiにしろ、概念や定義から理解するのはとても難しいことです。
しかし、いざ中に入ってみて「こんなはずじゃなかった」という後悔は誰しもしたくはないはずです。
これらの攻略方法としては、地道ながら、出所を確かめつつ自ら情報収集を続け、興味のある分野を深掘りするという「従来型」のやり方が適しているのかもしれません。

岡和恵
大学卒業後、2年間の教職を経て専業主婦に。システム会社に転職。 システム開発部門と経理部門を経験する中で税理士資格とフィナンシャルプランナー資格(AFP)を取得。 2019年より税理士事務所を開業し、税務や相続に関するライティング業務も開始。