IPO投資とは?IPO投資の内容やメリット・デメリットを徹底解説 – マネーイズム
 

IPO投資とは?IPO投資の内容やメリット・デメリットを徹底解説

新規公開株(IPO株)を使ったIPO投資は、上場前に購入したIPO株を上場時に売却し、差益を得る投資方法です。リターンが得られやすいことから、初心者に人気です。
 

ここでは、IPO投資の方法やIPO株の購入方法、IPO投資のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
 

そもそもIPO投資とは?

IPO(イニシャル・パブリック・オファリング)とは「新規公開株」の意味で、新しく株式市場に上場される銘柄の株式を指します。IPO投資とは、株式市場に公開されて売買が始まる前にIPOを購入し、上場後に売却することで差額分の利益を得るという投資方法です。このような投資が成り立つのは、IPOが公開されるまでの仕組みを利用しているからです。
 

株式市場に株式を新規公開(上場)する企業の動きと、投資家がIPO投資で利益を得る仕組みは以下のような流れです。
 

  • ①上場前、企業は自社の株式の取り扱いを複数の証券会社に委託する
  • ②各証券会社は公募価格を決めて購入を希望する投資家を募り、抽選販売する
  • ③IPO銘柄が上場されると取引が始まる。投資家は上場と同時にIPO銘柄を売却する。上場時の価格(初値)が公募価格よりも高ければ、上場前に公募価格で購入した投資家は利益が得られる
    • IPO投資のメリット・デメリット、注意点

      IPO投資は仕組みが比較的わかりやすく、初心者に人気がある投資方法です。メリットがある一方、当然デメリットもあります。ここでは、メリット・デメリットと投資を始める際の注意点を見てみましょう。

      IPO投資のメリットとは

      ・リターンを得やすい
      IPOは、上場時の初値が公募価格よりも高くなる傾向にあります。この背景には、取り扱いを引き受けている証券会社がIPOを多くの投資家に買ってもらえるよう、公募価格を抑えていることが挙げられます。特に人気の高い銘柄は、上場後に公募価格で買えなかった投資家からの買い注文が入り、公募価格の数倍の初値が付くこともあります。
       

      ・手数料が無料
      株式の売買には手数料がつきものですが、IPO銘柄の買付には手数料がかかりません。ただし、株式を売却する際は手数料がかかるので注意しましょう。
       

      ・成長している企業に投資できる
      IPOは、成長著しい企業がさらなる資金調達のために行うものです。株式市場に上場するには、主幹事証券会社(上場準備のサポートを行う証券会社)の審査をクリアする必要があります。つまり、IPOができる企業はガバナンスに問題がなく、今後の成長が期待されると認められた企業といえます。

      IPO投資のデメリットとは

      ・購入に抽選がある
      上述したように、IPO銘柄は抽選販売です。リターンが得やすいことから競争率も高く、当選確率は数%といわれています。抽選に当たらなければ投資を始められないのが、IPO投資最大のデメリットです。
       

      ・一定の元手が必要
      通常の株式投資と同様、100株単位などまとまった単位での購入になるケースが多いです。たとえば、公募価格が1株の1,000円程度のIPO銘柄なら、10万円の資金が必要になります。さらに、抽選に申し込んだ際、抽選終了まで資金が口座から引き出せない証券会社もあるので、気を付けましょう。
       

      ・値上がりするかわからない
      IPO銘柄は公募価格よりも初値が高くなることが多いですが、必ず高くなるわけではありません。実際、初値が公募価格を下回ったケースもあり、2021年に上場したあるIPO銘柄は、初値が公募価格より23%も下がってしまいました。
       

      日経平均株価が大きく下がるなど、株式市場の状況が悪いときは、IPO銘柄の中にも初値が公募価格を下回ることがあるので要注意です。

      IPO投資をする際の注意点

      ・証券会社によって抽選ルールが異なる
      IPO投資を行うには、IPO銘柄を扱う証券会社の抽選販売に当選し、株式を購入する必要があります。抽選方法には、当選確率が応募者全員等しい方式や、申込口数に応じて当選確率が異なる方式、口座にある資金によって当選確率が変わる方式などがあり、証券会社によってルールが異なります。
       

      口座の資金によって当選確率が変わる方式を採用している証券会社は、購入資金があまりない人や初心者には不向きです。1口座につき権利はひとつだけの「完全平等抽選」方式を採用している証券会社を選ぶとよいでしょう。
       

      ・証券会社によって取り扱うIPO銘柄の種類・数が異なる
      各証券会社で、取り扱っているIPO銘柄の種類や取り扱い数が異なります。IPO銘柄の株式を購入するには、購入したい証券会社の口座を開く必要があります。ご自身がすでに口座を開いている証券会社が、購入したいIPO銘柄を取り扱っているとは限りません。
       

      証券会社によって、IPO銘柄の扱いを得意としているところとそうでもないところがあります。多くのIPO銘柄を扱っている証券会社に口座を開いておくとよいでしょう。たとえば、SBI証券は2021年3月通期の新規上場銘柄のうち、93.0%を扱った実績があり、IPOに強い証券会社といえます。
       

      ・当選確率を上げるには申込方法に工夫を
      IPO銘柄の当選確率は数%といわれています。当選確率を少しでも上げる工夫をしましょう。当選確率を上げるには①複数の証券会社から申し込む②抽選倍率が低くなりそうな証券会社から申し込むといった方法があります。
       

      ①複数の証券会社から申し込む
      ひとつのIPO銘柄は、複数の証券会社に配分されて販売されます。複数の証券会社から申し込めば、当選確率も上がります。
       

      ②抽選倍率が低くなりそうな証券会社から申し込む
      抽選倍率が低くなる要因はいくつかあります。
       

      1つめは抽選方式です。先述したように、証券会社によって抽選方式が異なります。1口座につきひとつの権利を与える「完全平等抽選」を採用している証券会社は、抽選倍率が低くなります。
       

      2つめはIPO銘柄の引受数です。ひとつのIPO銘柄は複数の証券会社に配分されますが「主幹事」とよばれる証券会社がいちばん多く引き受けます(主幹事はIPOをする企業の上場サポートを行う証券会社です)。主幹事の証券会社には多くの口数が割り当てられるので、抽選倍率は下がります。

      IPO投資をする方法と流れ

      ここまでIPO投資のメリットやデメリット、注意点について解説しました。ここでは、IPO投資の方法を見てみましょう。
       

      ①証券会社に口座を開く
      株式などを購入するには、証券会社に口座を開く必要があります。当選確率を上げるために、複数の証券会社に口座を開いておくとよいでしょう。
       

      ②口座に資金を入金する
      IPO銘柄の抽選に申し込む際には、口座に購入のための資金を入れる必要があります。ただ、資金を入れなくても抽選に参加できる証券会社もあるので、調べておきましょう。
       

      ③IPO銘柄を選んで申し込む
      銘柄を選び、抽選に申し込みをします。このとき証券会社は「ブックビルディング」とよばれる仮条件提示を購入希望者に行います。証券会社は1株の仮の価格(仮条件)の下限と上限を提示し、購入希望者は仮条件の範囲内で希望価格と購入株数を出します。
       

      ④抽選結果を確認し、当選したら購入する
      証券会社はブックビルディングの結果をもとに公募価格を決定し、抽選を行います。当選したら購入しましょう。
       

      ⑤IPO銘柄が上場したら売却する
      購入したIPO銘柄が株式市場に上場し、初値が公募価格よりも上回ったら売却して利益を得ます。

      まとめ

      IPO投資とは、新規公開株(IPO株)を公開前に購入し、上場時の初値との差益を狙う投資方法です。IPO銘柄は今後の成長が期待される企業が多いため、公開前の公募価格よりも初値のほうが高くなる傾向にあります。IPO投資は仕組みがシンプルであるため、投資初心者にも人気があります。
       

      しかし、IPO株は抽選販売が行われ、当選確率は数%といわれているため、かならずしも購入できるものではありません。証券会社の口座を複数開いたり、抽選方式によって申し込む証券口座を選んだりするなど、工夫をする必要があります。
       

      投資にはさまざまな手法があり、資産形成には複数の手法をうまく組み合わせる必要があります。当選確率を考えると、IPO投資を資産形成におけるメインの投資方法とすることは難しいでしょう。「IPO株が買えたらIPO投資に挑戦してみよう」という気軽なスタンスで、取り組んでみてはいかがでしょうか。
       

      長谷川よう
      会計事務所に約14年、会計ソフトメーカーに約4年勤務。個人事業主から法人まで多くのお客さまに接することで得た知見をもとに、記事を読んでくださる方が抱えておられるお困りごとや知っておくべき知識について、なるべく平易な表現でお伝えします。