宿泊税とはどんな税金？東京都・大阪府などの税額一覧をまとめました

行先の宿を探している際に「宿泊税」という単語が目に入り「これは何だろう？」と思った方もいるのではないでしょうか。宿泊税はまだ一部の自治体でしか導入されていないため、あまりなじみがないと思われます。
 

そこで本記事では、宿泊税の概要や具体的な金額などについて解説します。旅行の際は、旅行先の自治体では実際にいくら宿泊税がかかるのか確認してみましょう。

宿泊税とは宿泊する人に課税される法定外目的税の一種

まず、そもそも宿泊税はどんな税金であるかについて解説します。
 

宿泊税は、一部の自治体に立地する宿泊施設に宿泊する人に課される「法定外目的税」の一種と定義されています。宿泊税は「都道府県税」と「市税」で構成されていることがあります。
 

福岡県など一部自治体では「二重課税」ではないかという指摘も見られますが、実際に課される宿泊税額は他の自治体と同水準であるため、実質的には特に問題ないでしょう。
 

以下の見出しでは、宿泊税に関するより詳細な内容について解説します。

宿泊税はなぜ導入されたのか

次に、宿泊税が導入された理由、利用目的について解説します。
 

宿泊税が導入されたのは、各地域の観光振興を図る施策に重要な費用を賄うためです。観光者が増えることで、自治体の税収増加が期待できるため、一部の自治体は観光振興に力を入れています。
 

観光振興を図る施策の例として、おもに以下のものが挙げられます。
 

●その自治体ならではの個性に磨きをかける歴史・伝統・文化の振興を図る施策
●観光客の受入れ環境の充実を図る施策
●市民生活と調和した持続可能な観光の振興を図る施策
 

このような施策を実施するには、どうしてもコストがかかってしまいます。そのため、宿泊税徴収により、財源を確保する必要があるのです。

宿泊税の納税義務者

宿泊税の納税義務者は、ホテルや旅館、簡易宿所などに宿泊する本人です。また、昨今、増加している民泊をはじめ、いわゆる違法民泊と呼ばれる宿泊施設等への宿泊者も対象に含まれます。

宿泊税が課税免除となる人

宿泊税は、一定の条件に該当する場合、課税が免除されます。課税免除の条件は、自治体によって異なります。例として、京都府京都市の課税免除条件を見てみましょう。

つまり、学校の生徒が学業行事の一環として宿泊施設に泊まる場合や、保育施設事業者などは宿泊税が課されないということです。
 

実際にどのような人が課税免除となるかについては、宿泊先の自治体のHPで確認してみましょう。

宿泊税の払い方

宿泊税の支払い方法ですが「特別徴収」というかたちが採られています。具体的には、納税者自身が宿泊税を宿泊施設に預け、その後宿泊施設が所在地を所管する税務署に納めます。
 

ちなみに、宿泊料金を事前にクレジットカード払いしていた場合でも、宿泊税は宿泊当日にあらためて直接現金で支払う必要があります。つまり、宿泊税の前払いはできません。

宿泊税が必要な都市の課税対象額・税率一覧

宿泊税が必要な都市は、2023年4月時点では日本の自治体の一部です。それぞれの自治体で課税対象額と税率は異なるため、以下の見出しでは各自治体の宿泊税についてまとめています。

東京都

東京都の宿泊税の課税対象額・税率は、以下の表のとおりです。

福岡県北九州市

福岡県北九州市の宿泊税の課税対象額・税率は、以下の表のとおりです。

石川県金沢市

石川県金沢市の宿泊税の課税対象額・税率は、以下の表のとおりです。

北海道虻田郡倶知安町

北海道虻田郡倶知安町の宿泊税の課税対象額・税率は、以下の表のとおりです。

長崎県長崎市

長崎県長崎市の宿泊税の課税対象額・税率は、以下の表のとおりです。

宿泊税に関するFAQ

最後に、宿泊税に関してよくある質問に回答します。

宿泊税は1泊あたりいくらまで非課税？

宿泊税は、地域によって一定の金額まで非課税となるケースがあります。実際に非課税となる金額については、上記で紹介した各自治体の宿泊税に関する表をご覧ください。

宿泊税条例はいつから施行される？

宿泊税条例施行時期は、自治体によって異なります。自治体ごとの宿泊税条例施行は、以下の表のとおりです。東京都が2002年に、全国に先駆けて宿泊税を導入しています。
 

宿泊料金には何が含まれる？

宿泊税は、地域により「宿泊料金」に応じて課される税金です。では、そもそも「宿泊料金」とは一般的には何を指すのでしょうか？宿泊施設への宿泊に際してかかる料金には「宿泊料金」として見なされるものと、見なされないものがあります。それぞれのおもな項目は、以下の表のとおりです。

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【旅行に税金】全国で導入が増える？「宿泊税」とは

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まとめ

宿泊税は、一部の自治体において、宿泊施設に宿泊する際に課税される税金です。宿泊税額は自治体によって異なるため、事前に金額を確認しておきましょう。また宿泊税は、現地で直接支払わなければならないため、現金も忘れずに用意しておく必要があります。