2月13日に日経平均株価は1000円を超えて値上がりをし、一時3万8000円を突破しました。取引時間中としては1990年1月以来34年ぶりの最高値更新となりました。
日付の語呂合わせで「NISAの日」とされていた同日に行われた会見で鈴木金融担当大臣はNISAについて「安定的な資産形成の手段の1つとして国民の皆様に受け入れられつつある」と話しました。
NISA制度は、2014年1月に開始された制度で、2024年1月で10年の節目を迎えています。
NISA利用率は30代~50代に集中
NISAは、2024年1月に新NISAとして、つみたてNISAと一般NISAが併用可能になったことや、非課税保有期間の無期限化されるなど、より使いやすい内容へと変更されました。
そして、「日興リサーチセンター」の推計によると、2024年1月における、ETF(上場投資信託)を除いた投資信託の資金における「純流入額」が1兆2,950億円となりました。
この純流入額は、およそ16年ぶりの高い水準で、純流入数の99%がNISAの対象となる投資信託とされています。特に多かったのが「S&P500」の株価指数に連動する商品だったとのことです。
また、金融庁の調査によると、2023年9月時点における年代別のNISA利用状況は、次のようになります。
【一般NISA(一般・つみたて)】
年代 | 総口座数 | 2023年6月からの増加率 | 年代別比率 |
---|---|---|---|
10歳代 | 7万412口座 | 1.8% | 0.3% |
20歳代 | 215万4,558口座 | 6.4% | 10.6% |
30歳代 | 355万3,993口座 | 5.1% | 17.5% |
40歳代 | 385万3,211口座 | 5.3% | 18.9% |
50歳代 | 371万6,765口座 | 6.4% | 18.3% |
60歳代 | 306万8,605口座 | 4.2% | 15.1% |
70歳代 | 258万5,071口座 | 2.2% | 12.7% |
80歳代以上 | 134万4,697口座 | 2.7% | 6.6% |
特に、20代・60代が増加傾向にあるものの、年代別比率をみると、30代~50代を中心にNISAを利用しているとわかります。
一方で、2023年9月末時点における2023年の年代別買付け額は、以下のとおりです。
【一般NISA(一般・つみたて)】
年代 | NISA買付額 |
---|---|
10歳代 | 73億123万円 |
20歳代 | 2,998億437万円 |
30歳代 | 6,524億408万円 |
40歳代 | 7,470億7,832万円 |
50歳代 | 7,792億4,968万円 |
60歳代 | 7,494億9,003万円 |
70歳代 | 5,869億5,542万円 |
80歳代以上 | 1,901億5,325万円 |
政府は、この10年間で広く普及したNISAを「安定的な資産形成の手段の1つ」として、国民に受け入れつつあると評価しており、今後も普及に向けた取り組みを進めていくとしています。