申し込みの受付が始まった「マイナポイント」 ところで、どの「決済事業者」がトクなのか? | MONEYIZM
 

申し込みの受付が始まった「マイナポイント」
ところで、どの「決済事業者」がトクなのか?

キャッシュレス決済で最大5000円分のポイントが還元される「マイナポイント」の申し込みが、7月1日から始まっています。この制度を利用するためには、利用者が決済事業者を1つ選ぶ必要があります。もちろん、登録業者であればどこを選んでも制度に基づくポイント還元は受けられるのですが、プラスして独自のサービスを上乗せする事業者があるのをご存知でしょうか。それぞれどんな「特典」が用意されているのか、大手の事業者を比較してみました。

そもそも「マイナポイント」とは?

「マイナポイント制度」は、今年6月30日で終了した「キャッシュレス・ポイント還元」に似た仕組みで、買い物などの際、クレジットカード、スマートフォンのQRコード、電子マネーなどを使ってキャッシュレス決済を行うと、ポイント還元が受けられるというものです。実施されるのは、今年9月~2021年3月までの7ヵ月間で、還元率は25%。1人当たり20,000円の利用までという上限があり、もらえるのは最大で5,000ポイント(4人家族なら20,000ポイント)となっています。

もちろん、ただキャッシュレス決済を行えばいいというわけではなく、ポイント還元の恩恵を受けるためには、「マイナンバーカード」を取得するのが大前提です。ポイント還元という「魅力」をテコにして、それを大きく伸ばしたいという目的が、国にはあるのです。

 

制度の利用には、もう1つステップがあります。以前のキャッシュレス・ポイント還元では、還元を受けるためには、この事業に加盟している店舗で買い物をする必要がありました。今回のマイナポイントの場合には、使う決済手段、事業者(例えば〇〇カード、〇〇ペイ)のほうを1つ選ぶことになります。

 

ポイントは、「消費者が選択した決済業者から付与される」仕組みで、その事業者が網羅するサービスの範囲内であれば、どんな使い方をしてもOKです。ただし、一度事業者を選択すると、変更することはできません

 

マイナンバーカードを持っている人が、今回の制度を利用するための具体的な作業は、(1)マイナポイントの予約(申し込みに必要な「マイキーID」の取得)、(2)マイナポイントの申し込み=7月1日スタート――の2つになります。

決済事業者が用意する独自のサービスがある

このマイナポイントに参加するキャッシュレス決済事業者は、総務省の審査を経て登録されることになっており、すでにクレジットカード、QRコード、電子マネー、地域通貨など100以上がラインアップされており、今後も増える予定です(事業者の登録は7月17日まで)。

 

さて、今回のマイナポイントが、マイナンバーカードの普及を主な目的としていることは説明しましたが、利用者に選ばれるキャッシュレス決済事業者にとっても、新規顧客の獲得、囲い込みのチャンスと言えます。ということで、「マイナポイントにプラスして、〇〇ポイント進呈!」といった独自のサービスを提供する業者もあります。主なものを、以下にまとめました(サービス内容の表現は、各社ホームページに準拠)。

 

メルペイ=最大2,000ポイント+抽選で1,000万円が当たる

マイナポイントを申し込み後、本人確認を完了し、対象期間(2020年9/1~21年3/31)に「メルカリ」で買い物をすると、5%のポイントを付与(上限は1,000ポイント)。さらにチャージ期間(2020年7/15~同8/31)に「メルペイ」へチャージすると、チャージ金額の最大10%のポイントが付与されます(上限は1,000ポイント)。もらえるのは、合わせて最大2,000ポイント。加えて、8月末日までにマイナポイントに申し込めば、抽選で1等1,000万円(総額1億円相当)が当たります。

 

LINE Pay=最大5,000ポイント付与

マイナポイント申し込み後に、LINE Payで支払いをすると最大5,000ポイントが付与されます。

WAON=最大2,000円分プレゼント

WAON特典として、対象期間中、チャージ額の10%で上限2000円分が付与されます。

 

au PAY=最大1,000円相当もらえる

「au PAY/au PAYカード×マイナポイントキャンペーン」を実施。マイナポイント還元額に対して20%(上限1,000円相当)のau PAY残高が還元されます。

 

PayPay=抽選で100万円相当が当たる

8月末日までにマイナポイントに登録すると、抽選で1等100万円相当のPayPayボーナスが10名に当たります(総額1億円相当)。

 

dポイント=もれなく500ポイント進呈

9月末日までに、「d払いアプリ」「dカードアプリ」から申し込むと、もれなく500円分のdポイントが還元されます。ただし、利用用途が限定されており、ポイント進呈時に固有の有効期間が設定されています。

 

Suica=1,000ポイントを付与

対象期間中に「JRE POINT」に登録したSuicaにチャージすれば、1,000ポイントが付与されます。

 

以上以外にもキャンペーンなどを展開している事業者があります。現在保有するキャッシュレス決済サービスはどうなのか、チェックしてみるのもいいでしょう。ちなみに、例えば「6,000ポイント還元」と表記されている場合、基本的に「マイナポイント5,000+独自サービス1,000ポイント」のことですから、誤解しないようにしてください。

申し込みは急ぐべきか?

このマイナポイントには、「参加者数」にも上限があります。計上された予算から逆算すると、4,000万人に達した時点で、申し込みが終了となるのです。

 

7月14日の高市早苗総務大臣の会見によれば、さきほど説明した(1)の予約を完了したのが210万人、(2)の申し込みまで進んだのは、115万人でした(いずれも7月12日時点)。

 

一方、ポイント還元の前提となるマイナンバーカードの交付枚数は、今年6月までで全国民の約17%に当たる2,200万枚となっています。しかし、マイナンバーカードを使った一律給付金の申請が始まったこともあって、5月以降、公布の申し込みが急増しているそうです。

 

これらの数字を冷静に見れば、「今すぐ手続きしないと、乗り遅れてしまう」という状況にはないようです。ただ、各決済事業者の特典を眺めてみても、8月、9月でリミットのものがあります。マイナンバーカードを取得していない場合などには、すぐに動くべきでしょう。

マイナポイントの予約・申込方法:
https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/flow/mykey-get/

 

対象となるキャッシュレス決済サービス検索:
https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/service_search/

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マイナポイントの決済事業者を比較!お得なのはどこかまとめてみました【キャッシュレス】マイナンバーカード|3分でわかる税金

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まとめ

マイナポイントに登録する決済事業者には、独自のサービスを上乗せしているところが多くあります。選ぶときには、それも1つの指標にしてはいかがでしょうか。「制度を利用したいけど、マイナンバーカードをまだ持っていない」という人は、急ぎ申請を。

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