まだ間に合う?!下宿している子供(大学生)の医療費の取り扱い

【質問】
今春、息子がめでたく大学に合格しました。遠方の大学なので、下宿させる予定ですが、同居していない息子の医療費は、もう医療費控除の金額に入れることはできないのでしょうか?
【答え】 遠方の大学に下宿している子供に対して、常に生活費や療養費を送金しているという実態があれば、その子どもと親は「生計を一にしている」と考えられます。 その実態が前提にあれば、同居していない子どもに支払った医療費も医療費控除対象になります。
所得税の確定申告ということもあり、各種所得控除への関心が高まっています。 なかでも「医療費控除」は、多くの納税者にとってなじみある所得控除のひとつですが、同時に、うっかりミスも意外と多いので注意が必要です。
医療費控除は、「自分や自分と生計を一にする親族のために」医療費を支払ったとき、200万円を上限に所得が控除される制度です。
控除額は、実際に支払った医療費のうち、10万円(総所得金額が200万円未満の場合はその5%相当額)を超える部分です。 医療費を補てんする保険金などがある場合は、「実際に支払った医療費」からその金額を差し引くことになります。
サラリーマンの方でも、ご存知の方が多い所得控除の一つです。
誤りが多いのは、適用範囲の勘違いです。「生活を一にしている」って、どういうことなのでしょうか。
大雑把に言うと「同じ屋根の下に生活していて、生活費を明確に区別していない場合は『生計を一にしている』」ということになります。
ちなみに、生活費の区分の程度ですが、電気、水道、電話、ガス代などのメーターが別に設置され、区分されているかといった細かい点までチェックされるようです。(税務判例より)
ですから、年末調整などで扶養家族に入っていなくても、同じ財布の元に暮らしている両親の医療費を支払った場合などは、合算することができるのです。
また、「生計を一に、というのは、必ずしも同じ屋根の下で暮らしている者どうしと限定しているわけではない」のです。
たとえば、遠方の大学に下宿している子供に対して、常に生活費や療養費を送金しているという実態があれば、その子どもと親は「生計を一にしている」と考えられます。 その実態が前提にあれば、同居していない子どもに支払った医療費も「医療費控除対象になる」のです。
もし、今年から大学生になるお子さんが下宿を始められるならば、ぜひ医療費の領収書は取って置くように伝えてください。 学生にとって、お金のしくみの一端をしる大事な機会になりますよ。
また、年に1回送られてくる医療費の領収書を見れば、「元気だった?」と聞いて「別に・・・」といわれるより多くのことがわかる、といったメリットもあるようです(^-^)。
なお、医療費控除は確定申告期限が過ぎても、申告することができます。 まだ間に合いますので、詳しくは、最寄の税務署または税理士にお問い合わせください。
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