パート労働法が改正されました

2007年5月、パート労働者の処遇改善を図る改正パート労働法が、参議院本会議で可決、成立しました。改正の主旨はパート社員の待遇改善です。具体的には「労働条件明示の義務化」「均衡処遇の確保促進の明記」「正社員への転換推進措置の義務化」などが定められており、2008年4月から施行されます。今日は改正パート労働法についてのお話です。
今回の改正では、パート社員の納得性の向上、正社員との均衡のとれた待遇の確保や正社員への転換の推進等、パート社員が能力をさらに発揮できる雇用環境を整備するための様々な改正が行われました。
まず「労働条件明示の義務化」では、パート社員採用時に昇給、賞与、退職金の有無等を記載した文書交付を義務付け、違反したときには罰金(過料)を科すことが定められています。
「均衡処遇の確保促進の明記」では、「正社員と同視すべき短時間労働者」を定め、その者に対する正社員との差別的待遇を禁じ、それ以外のパート社員に対しては、職務などの違いに応じた均衡処遇確保の措置に努めることが定められます。
「正社員と同視すべき短時間労働者」とは、「期間の定めのない労働契約を締結している者」、もしくは実質的に無期の契約とみなされる者のうち、職務の内容や責任が正社員と同じで、かつ正社員と同様の転勤や昇進が見込まれる者をいいます。
「正社員への転換推進措置の義務化」については、「社内公募として、パート社員に対して正社員に応募する社内公募機会を与える」「社外から正社員を募集する際はパート社員に対してその募集に関する情報を周知する」など、パート社員を正社員に転換するための措置を講じなければならないことが定められています。
パート社員を採用している企業はもちろん、今後採用を予定している企業の方もぜひチェックしておきたいポイントです。
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