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吉田信康税理士事務所ブログ

成功は一日で捨て去れ(新潮社) その9

2009.12.04

「日本の税制が悪いから!」
当時の公開する理由を柳井社長は明確に言っています。

これは税理士としてよく理解していなければならないことですね。
「当時は利益の6割が税金だった。仮に2年続けて10億円の利益が
出たとすると、約6割が法人税等に支払われる。おまけに前年度の
税金の3億円を当年度に予定納税しなければならない。・・・
一瞬にして9億円が税金に消えるような気さえする・・・」

これは理解できますね。
ただ、その後税率は下がってきたのですこし状況は
当時と変わってはいますが。
急成長する企業にとって納税が大事な問題になってくる。
だからこそ、資金を得るために株式公開しかなかった・・・と。

どうでしょうか。
これが柳井社長のいう公開の真の目的です。
結果的に公開によって彼は世界有数の株長者なったのですが、
もともと株長者を狙ったわけでなく、資金繰りのために
資本市場から資金を調達したかったのです。


でもここで、株式公開と税金のお話、もっと突っ込んで書いてみましょうか。
税金を支払うのが好きな社長はいません。
私もこの業界に飛び込んで15年くらいは経ちますが、そんな社長には
お目にかかったことはありません。
どんな社長でも、税金を好き好んで、喜んで支払う訳ないのです。

顧問税理士としていろんな社長にお会いしました。
「なんとかならないか!」
納税額を説明すると、そう怒り出す社長も多いものです。
それで多くの税理士は
「では関連会社を設立して、経費を発生させ・・・」とか、
「社長のお持ちの土地を会社がお借りして、賃料を払う・・・」
などなど、あれこれ知恵を絞って「合法的な」節税策を講じるのですね。

でもお話が株式公開となると、こういう関連会社や社長との
私的な取引はご法度なのです。
「資本政策」といって、上場公開を目指すとまず関連会社の整理から
入るのです。
会社が本当にどれくらい儲かっているか、明確にするためです。
当然節税ではなく、正しく納税することも要求されます・・・。

つまり、株式を公開するということは
「当社はこれだけ儲かっています。よって配当もキチンと出します。
当社の業績はこれだけすばらしいですので、ぜひ出資してください。
株も買ってください。」
それが公開ということなのですね。

配当するということは、節税なんかしないで利益を
たくさん出さなければならないということなのです。
大変大事なお話です。この発想お分かりになりますか!


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