相続に関する民間資格ってどんなもの?国家資格との違いは?依頼するメリット・デメリットも解説

相続に関する民間資格ってどんなもの?国家資格との違いは?依頼するメリット・デメリットも解説
 公開日:
2020/07/31
 最終更新日:
2020/10/02
 
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相続では、遺産分割のやり方など、素人では判断が難しい問題も発生します。場合によっては、それがもとで揉め事が起こったりもします。そんなときに頼りたくなるのが、相続の専門家。ただ、関連する資格にはいろいろなものがあり、「相続士」「相続鑑定士」のような民間資格も多数存在します。実際にどんな資格があるのか、依頼する場合の注意点なども含めてまとめました。

相続に関連する国家資格とは?

最初に、相続に関連する国家資格についてみておきます。

弁護士

具体的な遺産分割の方法のアドバイス、揉め事の解決などは、弁護士にしか頼めません。

税理士

相続税の申告や、節税のアドバイスなど。生前の対策についても、税金の切り口からアドバイスしてもらえます。

司法書士

不動産を相続したときには、登記(名義変更)の手続きを司法書士に依頼します。

行政書士

役所などに提出する書類作成のプロです。

不動産鑑定士

遺産に含まれる不動産の価値を正確に測るのは、相続のポイントの1つ。不動産鑑定士は、その専門家です。

ファイナンシャルプランナー(FP)

資産運用や保険をはじめ、「マネー」全般に関する助言をしてもらえます。

これらの「士業」には、その資格を持っていないとできない「独占業務」があります(FPにはありません)。例えば、税務代理業務(税務署への相続税の申告など)は、税理士資格がないとできないのです。

相続に関連する民間資格とは?国家資格との違いは?

では逆に、相続に関連する民間資格にはどのようなものがあるのでしょうか?ネット上の情報を集めてみると、実に多彩なことがわかります。
これらは、NPO法人、一般社団法人や個人が創設したもので、多くが資格名、団体名で商標登録されています。
ただ、注意していただきたいのは、初めに説明した国家資格とは異なり、民間資格はライセンスに公的(法的)な裏付けはありません。もちろん、「独占業務」はなく、国家資格者の業務を代行することもできません。仮に何か問題が発生した場合でも、「(民間資格の)〇〇士の先生に従った」という主張は、少なくとも法的な意味は持たないことになります。

以下、順不同で挙げていきます。

相続士

的確な相続を実現するためのアドバイスと支援を行う相続に特化した専門家。

相続診断士

相続の基本的な知識を身につけ相続診断ができる資格。

相続鑑定士

相続人と専門家との橋渡しを行うプロフェッショナル資格。

相続アドバイザー

最適な相続を実現させるため依頼者と各士業との間に入り、実務的見地より問題点を指摘し、的確なアドバイスをする専門家。

相続法務指導員

相続・遺言実務のプロフェッショナルに与えられる称号。依頼者である相続人の利益のみを追求するのではなく、相続人全員の円満な合意のために助言、調整を行う専門家。

相続知識検定

相続に関する法律・税制・不動産評価・株式評価・生命保険などのあらゆる制度を横断的に捉え、これらの知識を多面的に勉強することにより、国民生活にとって有意な人材を育成することを目的とした検定制度。

相続マイスター

丸の内相続大学校の修了など、一定の要件を満たし、その後も継続的に相続にかかわる知識の鍛錬を行う人に与えらる資格。

相続支援コンサルタント

賃貸住宅所有者に対し、相続に係る知識と技能を持って、相続及びこれに関する不動産取引について相談に応じる。

相続ファシリテーター

遺産分割対策、納税資金準備、相続税節税対策を一緒に検証し、相続人への適切な相続対策をアドバイス。

相続手続カウンセラー

相続の仕事に関わる人に、実務の現場で生かせる知識と最新情報を提供することで、顧客に対する間違ったアドバイスを防止し、相続業界のレベルの底上げを行い、相続手続きのスペシャリストを養成。

相続カウンセラー

相続の現場で活かせる知識を身に付け、相続手続きの支援ができる資格。

遺言執行士

遺言執行者(※)として遺言書に記載されているとおりに正確・迅速に手続きを執行するための知識や技能を有していることを示す資格。

終活カウンセラー

終活に関してカウンセラーとして相談者の悩みを聞き、課題を洗い出すことができる資格。

事業承継アドバイザー

事業承継について総合的で専門的なアドバイスができる資格。事業承継をおこなう会社の企業価値を把握し、事業承継の計画を立てる。

以上がすべてではなく、この他にも多くの資格が存在します。
ただ、上述の通り、注意していただきたいのは、それぞれの資格の説明はその創設主体が自ら述べているものであり、国家資格とは異なり民間資格はライセンスに公的(法的)な裏付けは無い…ということです。その点を踏まえて相談するようにしましょう。

※遺言執行者:財産目録の作成、相続財産の管理、遺言の執行に必要な一切の手続きを行う。相続人の1人がなったり、弁護士や司法書士など専門家に依頼したりすることができる。

民間資格保有者に頼むメリット・デメリット

では、これらの資格を持つ人に依頼する意味は、どこにあるのでしょうか?

民間資格保有者に頼むメリット

相続について相談したいと思っても、例えば弁護士に頼むべきなのか、税理士なのか、と悩むことも多いはず。そうした場合に、民間資格保有者は「とりあえずの窓口」として頼ることができるでしょう。
実際、今挙げたうちの多くの資格が、税理士や司法書士などとの「協働」をうたっています。資格を付与する団体の代表やメンバーが国家資格を持つケースも少なくありません。相談の中身を聞いたうえで、そうしたネットワークの中から適切な専門家をチョイスしてくれる…というわけです。

民間資格保有者に頼むデメリット

一方、次のようなデメリット(リスク)の可能性も、念頭に置くべきでしょう。

  • 国家資格者に比べ知識が乏しく、十分なアドバイスがもらえなかった
  • 法的な行為ができないため、結局は国家資格の専門家に依頼した
  • 直接専門家に頼むのに比べ、「窓口」としてのコストが余分にかかってしまった
依頼したいことがすでに明確な場合は、国家資格の専門家に相談を

依頼したいこと(例えば、遺産の分け方、紛争の解決、節税など)が明確な場合には、初めから、それを専門とする国家資格者に依頼するのがベターと言えるでしょう。最近は専門家同士がネットワークを組むことも増えているので、依頼内容によってはそうした事務所を選ぶこともできます。

まとめ

民間資格保有者に相続の相談をする場合には、その資格自体に法的な裏付けはないことに注意してください。信頼に足るものかどう・専門家のフォローがもらえるのかどうかといった点を、しっかり調べるようにしましょう。

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