再エネ賦課金2026年度は4.18円/kWh!電気代の値上がりはいつまで続く?家庭の負担額を試算

[取材/文責]澤田泰弥

2024年度から毎年値上がりが続く再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)。2026年度はついに4.18円/kWhに達し、家庭の電気代負担はじわじわと増し続けています。「なぜ上がり続けるのか」「自分の家はいくら払っているのか」「いつまで続くのか」——経営者・個人事業主として光熱費を正確に把握したい方に向けて、最新の数値とともにわかりやすく解説します。

1. 再エネ賦課金とは?電気代明細のどこを見ればわかるか

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは、太陽光・風力などの再生可能エネルギーを国が固定価格で買い取る制度(FIT制度)のコストを、電力利用者全員で分担する仕組みです。毎月の電気代明細の「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という項目で確認できます。
計算式はシンプルで、「月間使用量(kWh)×賦課金単価」があなたの負担額です。電力会社・契約プランを問わず、全利用者に一律で課されます。

FIT制度とはなにか

FIT(Feed-in Tariff:固定価格買取制度)は、再エネ事業者が発電した電力を、一定の固定価格で電力会社が買い取ることを国が保証する制度です。この買取費用の一部が再エネ賦課金として利用者に転嫁されます。再エネの普及が進むほど買取量が増えるため、賦課金も上昇傾向が続いています。

2. 2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWh:毎年値上がりが続く実態

経済産業省は2026年3月19日、2026年度(2026年5月〜2027年3月)の再エネ賦課金単価を1kWhあたり4.18円と発表しました。2024年度の3.49円から2年で約0.69円(約20%)の上昇です。

2020年〜2026年の賦課金単価推移

年度 賦課金単価(円/kWh) 前年度比
2020年度 2.98円
2021年度 3.36円 +0.38円
2022年度 3.45円 +0.09円
2023年度 1.40円 ▲2.05円(電気代高騰による特別措置)
2024年度 3.49円 +2.09円(特別措置終了)
2025年度 3.98円 +0.49円
2026年度 4.18円 +0.20円

 

なぜ毎年値上がりするのか

主な要因は2つです。
第一に、FIT認定容量の増加です。2012年のFIT制度開始以来、認定された太陽光発電などの設備が年々増え、買取総額が膨らんでいます。
第二に、電力消費量の減少です。省エネ化・節電の普及で電力全体の消費量が減ると、分母が小さくなり、一人あたりの単価が上がる構造になっています。2023年度は電気代高騰に対する政府の補助策(激変緩和措置)により特別に低く抑えられましたが、その終了とともに2024年度に大幅に跳ね上がりました。

3. 家庭の電気代への影響:使用量別の月・年間負担シミュレーション

2026年度の単価4.18円/kWhを使って、月間使用量ごとの負担額を計算しました。

月間使用量 月間負担額 年間負担額 想定世帯
200kWh 836円 10,032円 単身・少人数世帯
300kWh 1,254円 15,048円 2人世帯
400kWh 1,672円 20,064円 3〜4人標準世帯
500kWh 2,090円 25,080円 大家族・オール電化世帯
600kWh 2,508円 30,096円 電気設備の多い世帯

3〜4人の標準世帯(月400kWh)では、再エネ賦課金だけで年間約2万円の負担となります。電気料金そのものの値上がりと合わせると、光熱費の上昇は家計・事業コストに対して無視できない水準です。

4. 再エネ賦課金はいつまで続く?今後の見通し

再エネ賦課金は当面続く見通しです。経済産業省の試算では、2030年代半ばにFIT買取量がピークを迎えた後、徐々に低下するとされています。しかし、新しいFIP制度(Feed-in Premium)や洋上風力など新規再エネの導入拡大が続けば、下落のペースは緩やかになる可能性があります。
また、電気代そのものは再エネ賦課金以外にも、燃料費調整額・基本料金の変動など複合的な要因で決まります。節電・省エネ設備の導入が長期的なコスト削減につながります。

5. 電気代の負担を減らすための現実的な対策3選

 

① 電力会社・プランの見直し

電力自由化により、新電力や料金プランの選択肢が増えています。特に、夜間や深夜の使用が多い事業所・家庭は時間帯別プランへの切り替えが有効です。ただし、再エネ賦課金はどの電力会社でも同一単価が適用されるため、切り替えで賦課金自体は削減できません。基本料金・電力量料金の部分をいかに安くするかがポイントです。

② 省エネ設備・家電への投資

消費電力そのものを減らすのが根本的な対策です。LED照明・高効率エアコン・省エネ冷蔵庫など、設備投資の初期費用はかかりますが、長期的なランニングコスト削減につながります。中小企業向けには、省エネ設備導入に対する補助金・税制優遇(中小企業省力化投資補助金等)も活用できます。

③ 太陽光発電・蓄電池の活用

自家発電により買電量を減らすことで、再エネ賦課金の実質負担を抑えられます。特に昼間の電力消費が多い事業所では、太陽光パネルの費用対効果が高くなっています。蓄電池と組み合わせることで、夜間分もカバーできます。

まとめ

再エネ賦課金の2026年度単価は4.18円/kWhと、2024年度(3.49円)から約20%上昇しました。月400kWh使用の標準世帯では年間約2万円の負担となります。制度上、すべての電力利用者に課されるため回避はできませんが、電力会社の切り替えや省エネ設備の導入で電気代全体のコスト管理は可能です。事業運営の観点からも、光熱費の動向をこまめにチェックし、適切な対策を検討しましょう。

神奈川横浜市を中心に活動しているWebライターの澤田です。2023年3月にFP3級を取得、2023年7月にFP2級を取得しました。新しく身につけた専門知識を活かし、あなたの悩みを解決できるわかりやすい記事を目指しています。

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