飲食業の税務について

飲食業の税務について

2011/5/9

 
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飲食店は、食堂、日本料理、西洋料理、中華料理、そば・うどん店、寿司屋、料亭・バー・キャバレー・クラブ・ビヤホールなど広範囲にわたり、また日々の帳簿処理も売上管理から一般社員、バイトの源泉徴収、在庫計算などボリュームもあります。また日々現金を扱うため税務調査も比較的受けやすい職種ですね。

飲食業は他業種と比較して税務調査を受けやすい業種なんですか。
飲食店はお客から直接現金を受け取る事が多く、そのため税務調査の受けやすい業種でもあります。 税務調査は事前連絡なしに調査官がいきなり店を訪れます。金庫の中の現金を金種別に数え、売上伝票、通帳、顧客リストなどコピーしていきます。店の現金を確認することが目的のひとつでもあり土日は休みの店が多いので月曜日は避け、火曜日以降の調査が多いようです。来られる前に事前に対処方法について指導を受けておき、来られたときには、まず顧問税理士に連絡を取り、即対応してもらうようにしましょう。
税務調査で指摘されるポイントと事前の対処方法は何ですか。
①売上金額の把握…売上計上漏れがないか、日々の現金がどのように管理されているか売れ上げ伝票から売上日報等まで管理をしっかりしましょう。
またカード入金の場合は半月ごとに15日分の売上がカード会社から通帳に入金されますが、カード明細で月末までの売上を把握し売掛計上しておかないと、うっかり売上の漏れが生じたりします。

②領収書の管理…お客様の注文伝票とお客様に発行する領収書は必ず連番を記して控えを残しておくことです。 また、書き損じは破棄せず、罰点をするなりして残しておきましょう。

③レジ現金残高の帳簿確認…現金出納帳を付け日々のレジ現金・小口現金と帳簿残高の合わせをしっかりとしましょう。 また、個人の方が支出する寄附金も支出する金額から2千円を控除した金額が寄附金控除の対象となります(個人の方が支出する寄附金について現金残が帳簿残とあっていなかったりしますと売上を除外しているのではと勘ぐられる結果となります。また、レジの現金は毎日当日に管理責任者が持ち帰るか、夜間金庫に保管し、翌日必ず通帳に入金することです。

④棚卸し…飲食店の税務調査では必ず棚卸についても厳しく調査されます。
棚卸表に種類、数量、単価、在庫金額を記載しますが、単価は特に評価方法を届出ていなければ最後に仕入れた金額を記載すれば構いません。消費税込みか抜きかもしっかり表示しましょう。棚卸金額は損益に大きく影響しますので、できる限り毎月計算し、正しい損益数値を把握するように心掛けるべきですね。

飲食店の場合、人件費にかかわる税務についても多々あると思いますがポイントについてお聞かせください。
①社員の源泉徴収について…社員に関わる税務上のポイントとしては給与明細の作成、源泉税の計算及び徴収、社員名簿又は履歴書の保管といったところです。最近は外国籍の店員、コックを採用するケースが増えてきています。非居住者の給与所得の源泉税は20%と高額になってしまいますので、採用時に税理士に相談しておかないと後に多額の源泉税を納める破目になりますよ。

②まかない…飲食店では休憩時間に社員などが食材を使って食事をするいわゆる「まかない」が多く見られます。税務上自家消費といわれるものですが、その食材の仕入価額と売値の7割のいずれか高い方の金額で売上計上する必要があります。うっかり計上漏れが見受けられる項目の一つでもありますね。

その他の税務ポイントについてもお聞かせください。
①消費税の還付…飲食店は開業に伴い内装工事等の大規模な設備投資を行うケースが多いと思います。 開業1年目は消費税が免税事業者となりますが、「消費税課税事業者選択届出書」を提出し、課税事業者となれば設備投資に掛かった消費税の一部が還付される場合があります。事前に税理士に相談し、税務上最も有利な方法を検討してもらいましょう。

②償却資産税の申告…土地建物所有に対し固定資産税というものが課税されますが賃借建物に施した内装設備や備品についても償却資産税という税金が課税されます。毎年1月1日現在所有している取得価額が20万円以上のものが申告対象となり、一定の評価方法で決定された価格の合計が150万円以上になると税が課されます。150万円以下でも償却資産があると申告は必要ですので、忘れずに。

③印紙税の貼付…飲食代の領収書を発行する場合、領収金額が3万円(消費税を別表示していれば消費税を除いた金額)以上の場合は領収書に印紙を貼付する必要があります。3万円~100万円未満は200円の印紙が必要となりますので、たとえば領収金が消費税別表示で3万円であれば1円の値引きで200円の印紙が節約できますよ。またカード払いでは「クレジットカード利用」と領収書に明記すれば印紙の貼付は必要ないことになっています。

ありがとうございました。

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新村貢一

税理士

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