相続に強い税理士とは?
選び方で納税額に差が出るって本当?

相続に強い税理士とは?  選び方で納税額に差が出るって本当?
 公開日:
2019/05/20
 最終更新日:
2019/08/27
 
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親が死んで相続になった。でも、残した土地や家をどう評価して、どう分けたらいいのかわからない。こんな時に相談に乗ってくれるのが、税理士です。ところが、税理士ならばみんな相続に詳しいとは限らないことを、ご存知でしょうか。大きな資産が絡むこともある相続。失敗しないための税理士選びのポイントを伝授します。

税理士にも専門分野がある

税理士は税のエキスパート。でも、「税」にもいろいろなものがあります。1人の税理士がそのすべてを熟知して、それぞれの案件に対応している(できる)わけではありません。弁護士に、刑事、民事、企業法務、国際法務といった専門分野があるのと同じことです。

税理士の関わる専門分野は、大まかに法人(法人税、事業税、消費税など)と、個人(所得税、資産税、相続税など)に分かれます。実際には、法人の顧問税理士が社長の相続を担当したり、あるいは会計事務所が法人と個人の部門を持っていたりすることもありますが、基本的には「法人税」や「所得税」と、「資産税」「相続税」は別の世界。毎年の税務申告をベースに仕事をしている税理士は、相続税などほとんど勉強したこともない、といったことが珍しくありません。

実は、世の中にはそうした「相続税に詳しくない税理士」が意外と多いのです。相続を経験したことがある税理士は、皆さんが思っているよりも少ないという事実を、まずは知って欲しいと思います。

「知らない税理士」に頼むと起こる、こんな悲劇

相続の際に、特に問題になりやすいのが不動産です。「値が張る」うえに、現金などと違い、相続人同士で分けにくいからに他なりません。
だからこそ、相続に強い税理士の出番なのですが、依頼した税理士がそうでなかったばかりに起こった「失敗事例」を、2つ紹介しましょう。

事例1:小規模宅地等の特例

母親が亡くなり、相続に。相続人は、実家を出てそれぞれに家庭を持つ息子3人でした。遺産は実家の土地・建物と、いくばくかの現金。結局、実家は売却して、そのお金を3人で分けたのですが、土地の評価額が数億円に上ったため、高額の相続税を支払わなくてはなりませんでした。

自宅の相続には、一定の要件を満たせば、その評価額を8割減額できる「小規模宅地等の特例」があります。要件をごく簡略化すると、被相続人(亡くなった人)と同居していた人や、持ち家に住んでいない人が、自宅を相続する場合。このケースでは、3男のみ貸家住まいだったので、彼が相続すれば「特例」の対象になりました。

とはいえ、1人が家を丸々もらったら、たとえ無税になって、少しの現金をもらったとしても、他の2人は納得しがたいかもしれません。その時には、いったん3男が「特例」を受けて家を相続した後に、それを売却して3人で分ける、というやり方もありました。案件を担当した税理士が、「小規模宅地等の特例」を理解していなかったために、兄弟は大きな負担を強いられることになってしまったわけです。

事例2:不動産と代償分割

やはり、親の残した不動産と現金を3人の子どもで分けることに。このケースでも、遺産額の多くは、不動産が占めていました。土地は売却がしづらい、3人で公平に分割するのも難しい。結局、現金は3等分、不動産は3人の共有名義にすることでまとまったのですが。

共有は「平等」のイメージですが、それぞれの「単独行動」には、制限がかけられることを覚悟しなくてはなりません。例えば、その不動産の持ち分を売却したり、建物を改築したりするには、共有者全員の同意が必要になるのです。

問題は、それだけではありません。共有に名を連ねる人が亡くなれば、その持ち分は、子どもなどに相続されることになります。そうやって、共有者がどんどん増えていく。将来、顔も知らない人間同士が共有者となり、名義はあれど誰もその不動産に手を出せないという状況を招くかもしれません。

相続を知る税理士ならば、仮に相続人の側から共有の話が出たとしても、そうしたリスクについて、きちんと説明するでしょう。今のケースでは、誰か1人が不動産を取得し、他の2人に対して「足りない分」を現金で支払う、「代償分割」という方法があることなどを説明し、協議を進めたはずです。

相続に詳しい税理士に依頼する

相続を「相続に詳しい税理士」のサポートを受けて進めると、

  • 相続税を減免するためのアドバイスがもらえる
  • 申告の煩わしさがない
  • 経験に基づいて、「争続」にならないようにフォローしてもらえる

といったメリットが期待できるはずです。

一方、デメリットを挙げるとすれば、

  • 税理士費用がかかる
  • 万が一相続に不慣れな税理士に頼むと、節税にならなかったり、ミスリードされたりする危険性がある

ということになるでしょう。

「相続に強い税理士」を見極めるには

「相続対策は、相続に強い税理士に依頼する」のが鉄則です。誰が専門なのかは、ホームページの記載が参考になります。ただし、注意したい点も。
2015年の税制改正で、相続税の基礎控除額が、4割引き下げられました。「遺産額がこの水準から上は、相続税がかかります」というハードルが大幅に下げられた結果、「納税者」つまり税理士からすると「お客さま」が増えました。それを見込んで、実力が伴わないのに「相続に対応できます」という看板を掲げる事務所もあると聞きます。

相続の実績は事前に要確認

判断のポイントの1つは、「相続税対策」が本当にメインに位置づけられているかどうか。
「法人税の申告」といった他の税務などと併記されている場合には、専門性が低い可能性もあります。相続税の申告実績、税の還付実績などが示されているか、それが他の事務所と比べて多いか少ないかも、見極めの指標になると思います。
税理士紹介会社には、相続に詳しい税理士が登録されています。例えば「不動産の相続に強い税理士を」といったニーズを伝えて、それに合うプロを選んでもらうのもいいでしょう。

まとめ

相続を頼むのなら、相続に詳しい税理士にしましょう。ホームページで専門性を見極めるとともに、必要に応じて税理士紹介会社を利用するのが、間違いのない方法です。

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