セブンでトラブル発生のコンビニ「スマホ決済」その最新事情とこれからを解説

お昼時など、コンビニのレジの前にできた長蛇の列にうんざりした経験は、誰にもあるはず。多くの人が現金で支払い、おつりの受け渡しなどに時間のかかるのも原因です。こうしたレジ対応は、店側にとっても大きな負担。そこで、コンビニ各社はキャッシュレス決済への対応を進めています。その最新のツールが、スマホをかざせば、ピッとお勘定が済んでしまう「スマホ決済」(QRコード/バーコード決済)です。今回は、そうした「コンビニ決済」の現状と課題、今後の動向を中心にまとめました。
大手各社の対応状況は?
コンビニでは、これまでクレジットカードや電子マネーによるキャッシュレス化を進めてきましたが、ここにきて「導入合戦」になっているのが、スマホの専用アプリによるQRコード/バーコード決済です。「LINE Pay」「PayPay」といった決済サービスを使って、便利に支払いが済ませられるもので、客にとっては現金払いと違って、ポイントを稼げるのも魅力。その集客力と店員の負担軽減を狙って、コンビニ各社が対応を競ったわけです。
先行したのは「ローソン」で、いち早く各種決済サービスへの対応を進めました。中国最大手の決済サービス「支付宝(Alipay)」も早くから利用可能で、来日外国人の取り込みも意識した取り組みを強化しているのがうかがえます。
「ファミリーマート」は、「LINE Pay」などへの対応に加えて、この7月1日からは独自の「FamiPay」も運用開始しました。これが、今後「Tポイント」「楽天ポイントカード」などのポイントサービスに対応する予定になっています。
もっとも対応の遅れたのが、最大手「セブン‐イレブン」でした。やはり7月1日から独自のサービスである「7Pay」をスタート。併せて「PayPay」、「LINE Pay」など5つのQRコード/バーコード決済も使えるようになりました。
便利なスマホ決済ですが、利用者にとって「わかりにくい」面もあります。述べてきたように、利用できる決済サービスがコンビニによって異なるのです。大手3社について、表にしてみました。
| セブンイレブン | ファミリーマート | LAWSON ローソンストア100 |
|
|---|---|---|---|
| PayPay | 〇 | 〇 | 〇 |
| LINE Pay | 〇 | 〇 | 〇 |
| メルペイ | 〇 | 〇 | |
| d払い | 〇 | 〇 | |
| 楽天ペイ | 〇 | 〇 | |
| au PAY | 〇 | ||
| Origami Pay | 〇 | ||
| 7Pay | 〇 | ||
| FamiPay | 〇 | ||
| QUOカードPay | 〇 |
コンビニ QRコード/バーコード決済対応状況まとめ(2019年7月1日時点)
「7Pay」を襲った不正アクセス
さて、遅ればせながらスマホ決済に「参入」したセブン‐イレブンでしたが、いきなり出ばなをくじかれてしまいました。スタートからわずか3日目の7月3日、「7Pay」の一部アカウントが、第三者による不正なアクセスを受けるという被害が発覚したのです。他人になりすました人間は、そのクレジットカードやデビットカードからチャージを繰り返し、店舗で電子タバコなどの換金性の高い商品を購入していました。被害額は、4日時点で判明したものだけで5500万円。これを受けてセブン‐イレブンは、同日、新規登録もチャージも停止するという事態に追い込まれました。
同じ日にスタートした「FamiPay」には同様のトラブルは発生していないため、今回の不正アクセスは「7Pay」特有の問題に起因するとみられています。スマホに限らず、便利なキャッシュレス決済には、残念ながらこうしたリスクがつきもの。常に最新情報を確認しつつ、身を守る意識を持つ必要がありそうです。
進化するキャッシュレス決済の今後
とはいえ、「キャッシュレス化の推進」という大きな流れは、変わらないでしょう。ここでも先頭を走るのは、ローソンです。7月2日、一部店舗での「セルフレジ」の運用実験を始めました。その名の通り、店員とやり取りするのではなく、自分だけで商品の購入を済ませることができる、すぐれもの。専用のレジ(もちろん無人)で、すべての商品のバーコードをスキャンした後、購入ボタンを押せば、クレジットカード、電子マネー、スマホのバーコード決済、ポイント決済が選べる仕組みになっています。有人のレジが込み合っていても、こちらに回れば、スムーズに支払いを済ませて、店を出ることができるわけです。ちなみに、現金は使えません。
加えて、3月には、「2019年7月頃から数ヵ月間、フランチャイズ加盟店を含む2店舗で、深夜時間帯の無人営業の実験を開始する」とマスコミ発表しています。深刻化する人手不足への対応を探る試みで、午前0時から5時まで、店舗に施錠して無人営業を行う計画です。
事前に専用アプリに登録した利用者は、店舗の入り口で、アプリ上に表示されるQRコードを使って開錠することで入店します。タバコや酒類、カウンターファストフードなど、店員の対応が必要な商品やサービスを除くすべての商品を販売する予定で、決済は専用アプリ経由のキャッシュレスのほか、現金も可能な「完全セルフレジ」で行います。
コンビニの24時間営業が大きな問題になっているのは、ご承知の通り。その根っこにある人手不足は構造的な課題ですから、近い将来、「夜のコンビニは、専用アプリや顔認証システムで開錠して入るところ」というのが、当たり前の時代が来るかもしれません。
まとめ
クレジットカード、電子マネーに続くコンビニのスマホ決済は、これからもより幅広く、さらに使いやすく進化していくでしょう。リスクもしっかり認識しつつ、使いこなしていきたいものです。
中小企業経営者や個人事業主が抱える資産運用や相続、税務、労務、投資、保険、年金などの多岐にわたる課題に応えるため、マネーイズム編集部では実務に直結した具体的な解決策を提示する信頼性の高い情報を発信しています。
新着記事
人気記事ランキング
-
貯蓄「平均2,059万円」に届かない世帯が3分の2——中央値1,264万円との795万円差はどこから生まれるのか
-
2026年10月1日の酒税改正、ビールとチューハイはいくら変わる?加熱式たばこの値上げも税理士に聞いた
-
元税務署職員が競艇に8億6,000万円、脱税1億3,500万円か。税理士「使った額はそのまま引けません」
-
新型iPhone、税込40万円超でも会社で一括経費にできる?「30万円→40万円」に変わった新基準を税理士が解説
-
全東信の未入金、今期の損金にできる?決算月で分かれる境目を税理士が解説
-
「節税しただけ」なのになぜ逮捕?エンジェル税制、節税と脱税の境界線
-
ポケカ30周年で転売過熱。会社員のトレカ副業が確定申告で間違えやすい4つのポイントを税理士が解説
-
W杯優勝賞金80億円、日本は17.6億円。あの賞金に税金はかからないのか?税理士の見解は
-
AIの狙い打ちで税務調査の追徴金が過去最高!KSK2は2026年9月24日稼働、国税庁のAI活用と必要な実務対応を解説
-
路線価とは?令和8年分は5年連続・2.9%上昇で過去最大!相続税・贈与税への影響を解説【2026年最新版】



