顧客や仕入先など、会社にはさまざまな取引先、関係先があります。事業承継の際には、それらを問題なく引き継ぐのが理想であることは、言うまでもありません。しかし、ときには「代替わり」を機に、関係が切れてしまうことも。藤間元彰先生(藤間元彰税理士事務所)は、「関係が途絶えると困るのに、あまり重視されない‟盲点“があります」と指摘します。
					事業承継の際、‟関係消滅“に 最も気をつけるべき
「取引先」とは?				
                    					     
                    											2020/3/27
2代目は、「先代の時代とは違う」ことを心得るのが大事






お客さまに、やはり2代目で、写真館を3店舗展開している会社の社長がいます。おわかりのように、市場環境は厳しい業界です。


写真館の従業員の皆様は、基本的に「職人」なんですね。と同時に、「芸術家」肌のところもある。集まって話をすると、けっこう面白いアイデアを持っていたりするのです。その会議を始めて5年ほどになりますが、意識が変わってきたと感じています。
会社の「外部」をどう引き継ぐか

今の事例は、会社の命運を握る「お客さま」に関する話でした。ただ、会社には、お客さま=得意先のほかにも、銀行や仕入先、外注など仕事を頼んでいる相手といった、外部の関係者の方もいます。中小企業では、社長がそれらのすべてにグリップを効かせているわけですね。事業承継という切り口で考えると、そのどれも、円滑に次期社長に引き継ぎたいところです。




先代が長年仕事を頼んでいたところは、こちらのニーズを理解しています。多少の無理も聞いてくれるでしょう。結果的に、「自社にとって、なくてはならない存在」になっていたりするのです。


さきほどおっしゃったように、事業承継のときにみなさんがまず気にされるのは、得意先のことなんですよ。その陰で、仕事を頼んでいる先への対応は、疎かになっている会社が多いのではないでしょうか。



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藤間元彰(税理士)
藤間元彰税理士事務所 所長
経営者の悩みを聞くことを大切な使命と考え、税務会計はもちろん、資金繰り、損益分析や労務問題等、親身に対応している。会社を存続させるためのオーダーメイドの経営支援は、お客様への誓いであり、社会に果たす役割のかたち、と掲げる。医療法人やクリニックなど医業のお客様も多い。
URL:http://www.cpa-fujima.jp/
 
					
					
						 
					
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